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最高の仲間

 2023年3月、私は無事に大学を卒業することができました。4年前、不安な気持ちを胸いっぱいに抱えながら入学した大学。そんな4年前と卒業した今では、気持ちにどんな変化があるのか。変わったことはたくさんあるけど、変わらないこともたくさんあると思います。今日はそんな4年間のさまざまなことを振り返りながら、今の気持ちをnoteに綴っていこうと思います。

 入学当時のことを思い出すと、大学1年生の頃は環境の変化だけではなく、怪我が重なったこともあり、本当に辛く長い時間だったように感じます。日常生活で言うと、毎日トレーニングと稽古に喰らいついていくだけでも精一杯だったのに加えて、寮での仕事などがあり、寝る時間を削って洗濯物をしたりと、自分の時間がなかなか確保できない日々を過ごしました。初めの頃は寮生活にあまり慣れず、凄い同級生や憧れの先輩と一緒に過ごすことができる反面、プライベートな時間が全くと言っても良いほどないことに、少しのストレスを感じていたことを思い出します。2年、3年と学年が上がっていくにつれ、少しづつ自分の時間が確保できるようになり、4年の頃にはひとり部屋になったことなどから、生活でのストレスはほとんど感じなくなっていきました。

 そんな4年間を振り返ったときに、やっぱり同級生たちと過ごした時間は1番長く、特別な時間だったと改めて感じます。1年生の毎日必死に喰らいついていた頃から、4年生の日本一を経験した時まで、チームの良い時も悪い時も、そして私にとって良い時も悪い時も、いつだって1番近くには仲間がいました。日本一になってみんなで寮に帰って祝勝会をしたこと、校内予選で同級生と試合をしても一緒に帰ってご飯を食べたこと、どんな日も同じ場所へ帰り、同じご飯を食べ、同じお風呂に入って、同じ寮で寝ます。例え誰かと喧嘩をしていたとしても、いつも帰る場所は同じでした。そんな生活に少しストレスを抱えていたはずなのに、早くこんな寮を出て行きたいと思っていたはずのに、いざ退寮ができるとなるとどこか寂しく、卒業すれば距離以上に感じる遠さがありました。4年間、本当の家族のように、同級生に関しては本当の家族以上に時間を共に過ごしたので、「仲間」という言葉では物足りなく感じるほどの絆を創ることができたと思います。家のお風呂が狭く感じるのも、今でも寝ているところに誰かが突然やってきそうなのも、夢の中で寮の放送が鳴る夢を見て慌てて目覚るのも、4年間みんなと過ごした生活が染みついているからだと思います。そうした生活の瞬間瞬間に、4年間が幸せだったと感じます。また1年生からやり直すのは嫌ですが、またみんなと一緒に生活したいなとは思います。

 卒業後は、柔道を続けている仲間もいれば、柔道を辞めて企業に就職をした仲間もいます。みんなが柔道に携わり続けていれば、また試合会場などで会えそうな気もしますが、柔道を続けることだけが人生ではないです。もしかしたら、卒業式が最後で、もう会うことは無い仲間もいたかもしれませんが、これからも一生忘れることのない大切な仲間に出会うことができたと思います。
 別れは始まりでもあります。いつまでもみんなとの時間に浸るのではなく、みんなが新しい何かを求めてそれぞれの道を進んで行くことで、これからもお互いの刺激になれば良いなと思います。

 私にとって、4年間の寮生活は、人生の中でも忘れることのできない4年間になったと思います。良いことも悪いことも、本当にたくさんのことを学ぶことができた4年間でした。柔道が強くなりたいと思って入学を決めた大学でしたが、柔道家としてだけではなく、人としても強く、真っ直ぐに成長をさせてもらえたと思います。この4年間があったからこそ、未来が明確になり、進むべき道をはっきりと見つけることが出来ました。もし、この進む道の先に、またみんなと出会う日が来るなら嬉しく思います。
 思い出は、またみんなと会う日まで心の中にしまって、自分の道を突き進みたいと思います。

お前らと過ごした時間は最高やった✌️
ありがとう、天理の家族。

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