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ちょっとした恩返し

今日は、私が以前オーストラリアに行った時、お世話になった道場の子たちが日本に来たので、私のオーストラリアでの生活を思い出しながら、noteに気持ちを綴っていこうと思います。

彼らは、12月中頃から日本に来て、まずは約1ヶ月間、大阪にある高校で練習をしてきたそうです。最終日に涙していたという話を聞くと、とても濃い時間を過ごすことが出来たのだと想像できます。
そんな彼らが1週間だけ天理にやってきました。月曜日と火曜日は、高校の練習に参加したのですが、高校の練習は長いことでも知られているため、オーストラリアの練習を経験した私は、彼らの集中力が最後続くのか、少し心配をしていました。集中力が切れたまま練習をし、怪我でもしてしまったら、日本に来ている意味が無くなってしまうので、様子を伺いながら練習をしてもらいました。練習後の彼らの感想は、『こんな長い時間練習をしたことがない。』『ここの練習はクレイジーだ』でした。

そして、水曜日からは大学での練習に参加しました。憧れの選手に会えて喜ぶ姿や、練習をしてもらって、何度も投げられているのにどこか嬉しそうな顔、写真を撮ってもらった時の笑顔、彼らの表情を見ていると、私まで幸せになるような時間でした。そんな彼らを見ながら、俺はいつからか憧れの選手がいなくなったなぁとか、自分にとって会えるだけであんな笑顔になる人はどんな人だろう、と考えていました。いつの間にか、かつての憧れの選手たちは自分の身近に存在していて、憧れが目標に変わってしまっているように感じました。やっぱり環境って大切だな、と思いながら、改めてすごい環境で柔道ができているんだなと実感しました。

はるばるオーストラリアからやってきた2人にとっては、天理での時間は特別な時間だったに違いないけど、学生側の気持ちからすると、また知らん外人が来てるな、くらいの感覚で特別な感情はほとんどなかったと思います。私自身もこうして、海外の人たちと積極的に関わるようになるまでは、同じような気持ちでした。しかし、オーストラリアに行ってみて、自分にとって特別な時間の中で、自分に何かをしてくれた人たちというのは、とても心に残ることを知りました。勝手がわからず、困っている時に、何気なく声をかけてくれた人や、親切に色々なことを心配してくれた人など、その人たちにとっては、ただの日常なのにも関わらず、時間を割いて手を差し伸べてくれる人の有り難さをとても感じました。

それからは、天理に海外の選手が来れば、積極的にコミュニケーションを取りに行くようにしています。私たちからすれば、何気ない毎日で、いつも通りの稽古ですが、その海外の選手からすれば、1日1日が特別な時間です。その時間にそっと手を差し伸べてあげるだけで、その人が安心できるなら、これ程うれしいことは無いと思います。そうして、知らぬ間に積み重ねた優しさが、いつか自分にも帰ってくると思います。実際、天理に来た海外の選手で、私が仲良くなった選手たちとは、SNSを交換していまでも連絡を取る人もいるし、またいつか俺の国に来た時にはすぐに知らせてよ。俺が全てサポートするよ。と言ってくれる友達まで出来ました。
自分がこんなにも国際交流が出来るようになるとは思っていなかったし、柔道でこんなにもたくさんの国の人たちと繋がれるのか、とも感じるようになりました。

どの国の人が来ても、積極的に自分のできることはしてあげたいと思っていますが、特に自分にとってオーストラリアでの柔道生活は、人生が変わるほどの経験だったので、オーストラリアからやってきた2人には自分のできるすべてのことをしてあげたかったです。それができたのかどうかは自分にはわからないですが、彼らにとって天理での経験が私のオーストラリアのように、人生が変わるような経験になっていたらうれしいです。

toshi先生がしてくれた以上のことはしてあげられへんかったけど、2人にとっての特別な時間を共有出来たことを嬉しく思います。
これからも頑張れ!コウセイ、kimi🔥

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