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知って欲しい、COVID-19

これが現実

中等症から重症コロナ患者を担当し続けて1年以上が経ちました、早いものです。

巷では反ワクチンだの、若者はコロナに感染しても大したことないだのと言われております。何をもって大したことないと言えるのでしょうか。

先日、こんな事がありました。

20代男性、既往症なし、肥満なし、非喫煙者
 
感染して数日で呼吸状態悪化し入院。酸素投与し経過を見るが入院2日目に呼吸不全となりICUへ移動し気管挿管となる。フェンタニル、プロポフォール、ミタゾラムで鎮静するも血圧80mmHg以下となりノルアドレナリン開始。血圧が下がるため中々鎮静を効かせられず吸引刺激等で体動激しくなる。

挿管当日の夕方になり、さらに体動激しく鎮静コントロールに苦戦。酸素化悪化見られたため、ベンチレーターのFio2やPeepを増加。結果的に肺損傷となりpO2保てず。血圧も徐々に下がり、その日の夜中に亡くなりました。家族も濃厚接触者であり自宅待機中だったため、死に目にも会えませんでした。

既往症もなく、なんのリスクもない20代の若者でも亡くなってしまうんです。これが現実です。ニュースやネットの情報だけでCOVID-19の実態を軽視するのはどうかと思います。大したことないからと外を出歩いたり、イベントに参加したりするのはどうか止めてもらいたいと思います。

もっと現場での実態を知っていただけたら幸いです。

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