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死ぬほどニッチな記事を書く~特化型VTuberの所感~

多分この記事がドンピシャで参考になる人はこの世にまだほとんど居ないと思います。
でも、「まだ」なだけであってこれから必要になる人が増える気がするので書いておきます。
YouTuber、テレビタレント、クリエイターになりたい方には少し参考になるかもしれないです。

VTuberとは

◆近年のエンタメ分析

VTuberやタレント・クリエイターの世界には色々と流行りやお作法がありまして、最近だと芸能事務所の力よりも個人の力が強くなってきたので「タレント」「クリエイター」が爆増しています。
特にライセンスが必要なわけでもないのでまじで増え放題参入し放題です。
昔なら、いわゆる芸能事務所や月刊誌等が「ライセンス」の役割を果たしていたのですが、フリーになる人がどんどん増えているっていう現状をみると
「個人のパワー」がわかりますよね。
テレビとかのメディアにはある程度「事務所の枠」がありますが、そのテレビにも「インターネット産・個人(仕事が増えて事務所所属など)」のタレントが多く誘致されています。
インターネットがあれば、ツイッターのアカウントをつくれば、誰もが発信者だし、一般人として発信していたらいつのまにか芸能人になるっていう人も居ます。漫画家などのクリエイターも同じく雑誌デビューなどに関わらずSNSから出版などに辿り着くようになりました。

とにかくエンタメ競技人口が多いんです。
事務所オーディションである程度ふるいにかけられて、競技人口が限定されていた時代ならオールマイティにできる人も活躍しましたが、今は競技人口が多いから何かに特化していないと仕事にするのは難しい。
検索しても埋もれちゃうんですよね。
特化してる人が一番そのジャンルに触れているわけだから知識の量とか技術量も圧倒的になりますよね。
キャスティングをするとしたらそのジャンルのトップ3ぐらいまでが候補にあがるわけです。

◆個性は作っても続かない

だから人は「個性を~」「空いている枠を~」と狙って何かに特化していこうとするんですけど、この「個性」「特化」ってギアの入れ方間違えるとマジでしんどいです。
まず「しばり」を作るわけだから本当に「呼吸するように出来る事」「もって生まれたもの」とかじゃないとかなりきついです。

わっちはエロに関わるものなら呼吸するように何時間でも見ていられるのでこのジャンルを選びました。
性知識がなかったり、快感についてよくわからなかったり、自分を大切にするやり方がわからなくて怖い思いをした経験が沢山あったから、性病の知識とか避妊とか気持ち良きエッチとかについて話そうと思ってこの活動を始めたんです。

VTuberとしてやる意味は「ナマナマしいのが苦手」「リアル・物理の人に言われるのが苦手」「まじめな話興味ない」という人に届きやすくすることでした。

すこし話がそれましたが、この個性とか特化っていうのが
「呼吸するようにできること」じゃなくて「個性のために作ったもの」の場合はかなりきついんです。
なにがきついかって「コスト」です。

特にネットでのタレント活動は基本的に成果報酬制ですから、成果に結びつくまでは制作や稼働も持ち出しのことがほとんどですよね。
物理世界の大手事務所も最近は固定給で育てるというよりむしろレッスン料をとってその中から伸びてきた人を売りますから、基本もちだしですよね(お水の世界に居ると、芸能界事務所で頑張る方にもよくお会いするので・・・)

どこにも所属せずに「呼吸するようにできること」でやっていることならすぐに数字やお賃金に結び付かなくてもなんにも思わないんですよ。
呼吸してるだけなんで。
「どこにも所属せずに」と書いたのは、属する企業などがある場合はそこの売り上げに貢献しないとサービスがなくなってしまうという「背負う物」があるからまたちょっと話が変わってくるんですよね。

ただ、これが「売れるために」「数字にするために」「意図的に」やると、結果が出ない時のダメージがめちゃでかいです。
業務としてひとつひとつのアクションにお賃金が支払われるならまだしも、個人が夢を追う段階でただYouTubeやツイッターに何かを投稿するだけではお賃金はもらえないですからね。芸能事務所もそこにはわざわざ工数ごとで払われない事がほとんどだと思います。
動画を作るのも、つぶやくのも「呼吸するようにできること」でなければ「アクション」であり「コスト」なので、これで対価や成果がでないのはかなりきついんです。もちろんそれを乗り越えて夢を掴む人もいます。
だけど、「呼吸するようにできる」エロを選んだわっちでさえも、成果を求めて一生懸命作って出した動画が少しも再生されなかった時はメンタルにきました。
「自分でやるのはやりたいことだけ」をモットーにしてからはだいぶ楽になりましたよ!
音楽だって「エロに関する歌を作りたい」というのがやりたいことであって「打ち込みして音楽作りたい」わけではないので、そういう実務はお賃金を払って発注します。これを発注せずに自分でゼロから打ち込みを勉強して努力して作って売れなかったらもうメンタル崩壊してます。

大抵の芸能活動というのはそんなにすぐに芽はでないですよね。
このコストに押しつぶされて辞めていくんだと思うんです。
理解して辞めていくのは全然自然の摂理だと思うんですけど、わっちが危惧しているのはそれによって精神を病んだり自己肯定感が下がって健康に生きられなくなる可能性があることが凄く怖いんです。
特にVTuberだと自分がなりたい見た目に変わることができますから、
「外見を変えれば全部うまくいく!」と大金かけて飛び込んで上手くいかないときの「自分自身への失望」ってえぐいと思うんですよ。
わっちだって気を抜いたらいつだってその波にのまれそうですよ。
それで自暴自棄なセックスとかに身をゆだねたり、無敵の人になってしまうのが怖いんです。そう、自分を大切にできないと他人も大切にできないんですよ。だから平和のために、よりよいエロのためにわっちは「生きる」ことについてめちゃくちゃ語ってるんです。エロがすきなんだ!!(クソデカボイス)

これに付随して言うと、今流行りである「特化型」をとるともう一つちょっと特殊なことが起きることがあります。

◆コンテンツにファンがつく

由宇霧で言うと「エロコンテンツ」に多くのファンがついてくださって、動画を見たりチャンネル登録をしてくれています。
もちろん、由宇霧自身を応援してくださってる方もいますがコンテンツのファンが圧倒的に多いというのは数字ですぐにわかります。
わかりやすいエロコンテンツなら大体再生が1万~10万回なのですが、それ以外は5000回とかです。

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最初、この状況を理解するまでは結構落ち込むことが多かったです。
勝手に10万人を自分のファンだと思い込んで色々責任感とか背負い込んでて、それに気づいた時超恥ずかしかったです。アナルみられるより恥ずかしい。全身タイツ着てチクビだけくりぬかれて見られてるような気分でした。
だからこそ、由宇霧自身を応援してくれてる方との対話を手厚くできてるんで今は全然気にしてないですけどね。

もちろん特化型のかたでも「ご自身のファン」が多くつく方はいらっしゃいます。素晴らしいし、尊敬しています。
一応関わる時間を増やす事でパーソナリティを知ってもらうっていう方法はあるのですが、特にわっちみたいな性のテーマだとリサーチや安全確保などに時間とお金と神経がかかるので、登録者増えてからは逆に数打てないというのもありむにゃむにゃ。わっちが1人で研究するのは呼吸するようにできるんだけど、予算は限りがあるからね。

ただ、その陰で人知れず傷ついて潰れていくひとがこれから出てくる可能性があるならばわっちのこの恥ずかしすぎるエピソードをさらけ出してでも寄り添いたい気持ち。

これをどう乗り越えたかというと
「人が喜んでくれるコンテンツ作れたんだから素晴らしいじゃん!」
と自分で自分を認める事で乗り越えました。

わっちは元々、人からの評価に「自分の価値」をゆだねる人間でした。
だから周りから「ぷぷー由宇霧人気ないでやんのー」って思われてるんだろうなとか勝手に想像して落ち込むタイプでした。
でも思われてるかどうかもそもそもわからんし、人って色んな事思ってあたりまえだし、コンテンツ作れたんだからクリエイターとしてはちゃんとやってるよなって。それに、1人でもそれを楽しんでくれる人がいたならそれはちゃんと成立してるんです。
自分とコンテンツを切り離して、自分のことは自分で認める事にしたんです。
自分で全部プロデュースしてるVTuberの場合はタレントの文脈でものを語るより漫画家とか監督とかそっちのものさしを参考にした方がいい事もあるなと感じています。

パーソナルなものとかなり密接なVTuberのコンテンツなので、考え方変えるのけっこう難しいけどね。

そんなことを毎日考えていたら、呼吸するように取り組めることが
「性の話」だけじゃなくて「生き方」「考える事」もあったんだと気づけたのです。
今は性なるメインチャンネルのかたわら、考えるサブチャンネルを更新しています。やってることはほぼこのnoteの動画版って感じです。

こっちは、たぶんメインチャンネル見てる人からするとおしっこちびるぐらい登録も再生数もないのですが、気にせず夢中で更新してます。

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自分が考えた事を記録しておきたいし、仲間の考えが聞きたいからやってます。超たのしい!!

まとめると、仕事としてVTuber参入するのであれば可能性は無限だけど、
特化型をとる場合はこの辺を頭の片隅に入れておかないとびっくりするぐらい落ち込む可能性あるから一緒に気を付けようねというお話でした!
VTuberがそもそもまだ希少種なのにも関わらずさらに少ない特化型について書くという数字を投げ捨てた記事でした。
でも良いの。わっちが書きたくて書いてるんです。
今が一番楽しい。

どうやって食っているのってあたりはこの動画とかみてくださいね♨

♨書いた人♨
VTuberとして、性の失敗や人生の失敗をさらけだして生きてる花魁。
意外と繊細。


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