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孫子の戦いの懸念

皆さまこんばんは、弓削彼方です。
今回は戦いの時に一つ気を付けなければいけない、大きな懸念事項についての解説です。
話が理解しやすい動画の方も、併せてご覧ください。


今回は解説のみとなります。

孫子は戦場に居る将軍に対して、君主がやってはいけない事を3つ挙げています。
1つ目は、軍隊の進べきタイミングと退くべきタイミングを知らないのに、将軍にそれを指示してしまうこと。
2つ目は、軍隊の内部事情を知らないのに、部隊分けや隊長の任命などの軍事行政に口を出してしまうこと。
3つ目は、軍隊の指揮命令系統を無視して、勝手に個別の部隊に命令を出してしまうこと。
この3つの内の1つでも君主がしてしまうと、兵士達は将軍と君主から別々の指示を受けることになり、軍内が混乱してしまいます。
そして、この混乱している隙に敵が攻め込んで来て敗北します。
これを孫子は「軍を乱して勝利を取り去る」と言っています。

孫子はこの君主の余計な口出しが、戦いでの懸念であると言っています。
君主は将軍を任命して任せたら、戦いについて余計な口出しをしないのが原則です。
また将軍は、戦場においては君主の命令であっても拒否する権限があります。
これについてはまた別の機会に詳しくお話します。


今回のお話はここまでです。
国内においては絶対的な地位にある君主でも、戦場にいる将軍に余計な口出しをしてしまえば、逆に邪魔をすることになります。
孫子はその事を非常に気にしており、戦いの中での懸念としています。
もし皆さまが職場で部下に仕事を任せた時は、余計な口出しはしない方が良いかもしれません。
貴方の言葉が「君主の余計な口出し」となってはいけませんので。


今回の解説はここまでとしましょう。
それではまた、次回の講義でお会い致しましょう。

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