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兵法三十六計

皆さまこんばんは、弓削彼方です。
今回は、兵法三十六計と言う書物をご紹介しようと思います。
短い話なので、動画の方が理解しやすいと思います。


「三十六計逃げるに如かず」と言う言葉を聞いたことがあると思いますが、その言葉の元になっているのが、この兵法三十六計です。
三十六計の「計」とは計略とか戦術と言う意味で、全部で三十六個の策を説明していると言う事です。
自分が圧倒的に有利、敵と同等、圧倒的に不利など自分の立場を六段階に分け、それぞれの立場で有効な策を六個ずつ紹介しています。
「六段階×六個の策=三十六」なので、三十六計なのですね。

この兵法三十六計ですが、専門的に兵法を学ぶ者からの評価はあまり高くありません
理由は二つあって、一つは殆どが小手先の技であること。
もう一つは、殆どが他の兵法書で聞いたことがあるような話だからです。
皆さまが手にする「分かる!兵法三十六計」のようなタイトルの本には、それぞれの策について「これは三国志で〇〇が使った手段と同じだ!」などと書かれていて、さも三国志などに出て来る歴史上の人物が三十六計を参考にしていたかのような記述がされていますが、それは大きな間違いです。
三十六計を書いたとされている檀道済は、三国志より後の時代の人物です。
先に三十六計があって、歴史上の人物がそれを参考にしたのではなく、歴史上の人物が使った策を拝借してまとめたものが三十六計なのです。
ちょっと悪い言い方をすると、歴史上の人物の智恵をパクったのが三十六計と言う事になります。
ですので、歴史を知り兵法を知る専門家からすれば、三十六計の評価はあまり高くないのです。

今回兵法三十六計を紹介したのは、古くから伝わる兵法書でも、このようにあまり質が高くない場合があると言う事をお伝えしたかったからです。
本気で兵法を学ぶのならば、読む書物もちゃんと選んだ方が良いでしょう。

今回の解説はここまでです。
今回は少しネガティブな内容になってしまいましたが、物事を本気で学ぶのであれば、その光と影を知っておく必要があるので、敢えてお話しました。
それではまた、次回の講義でお会い致しましょう。

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