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香川県のゲーム、スマホ制限に意味はあるのか?

香川県が子どもがインターネットやオンラインゲーム依存症になるのを防ぐ条例制定を目指す香川県議会の検討委員会が10日開かれ、「依存症につながるようなスマートフォンの使用」は1日60分までとするルールを保護者が子どもに順守させることを盛り込んだ条例素案が示された。
ネットやゲームの過剰な使用は学力や体力の低下のみならず睡眠障害や引きこもりなどを引き起こすと指摘され、国内外で大きな社会問題となっている」と強調しました。

では果たしてスマホの使用時間によりこのようなことが起きるのでしょうか?


ブルーライトが主な原因だが

スマホのブルーライトにより睡眠の質が下がるので寝る1時間前は止めた方がいいですが
ブルーライトは朝の目覚めに使えたり、ハーバード医科大学の実験では頭を良くしてくれたり、筋トレ前にブルーライトを浴びると筋肉増強効果があるなど一概に有害ではないので使い方次第ですね。

スクリーンタイムと成績

スクリーンタイムは学問の成績に影響を与えるのっていうデータを紹介します。過去のデータから30件を抜き出して、およそ106,000人の子供(4〜18歳)を観察した調査を精査したメタ分析になっております。分析したメディアは

PC
スマホ
テレビ
テレビゲーム

などでして、これらの電子機器の使用時間の量と学業成績の関係性をチェック。標準化されたテストの結果などとくらべた。

結果は、

全体的なスクリーンタイムの長さは、子供たちの学業成績とは相関していなかった!(効果量 –0.29; 95% CI, –0.65 to 0.08)

だったそうです。意外なことにスマホの視聴時間がどれだけ長くなっても、学業成績が下がることはなかったらしい。
なんならテレビの方が成績下がったっていう結果になりました。
ということで、スマホを見る時間と成績には相関性はありません


スマホ時間が長いと肥満になる

しかし、スマホ使用時間が長いと肥満になるぞというデータもありまして
ハーバード大の研究で、24,800人の子供(9〜12才)のデータセットを使ったもの。全員のスマホ、タブレット、PC、テレビゲームの利用状況を調べたうえで、ライフスタイルとくらべました。

それで何がわかったかといえば、

1日にスマホやタブレットを5時間以上使う子供は、スマホの使用時間が少ない子供にくらべて、
・砂糖入りのジュースを3倍飲む
・週に60分も運動をしない
・睡眠時間も足りない
・野菜を食べない
・フルーツも食べたい
・お菓子の量は増える
・肥満になる確率が2倍高い

みたいな感じ。
なんでこうなるのかと言うと
スマホを使用することによりマルチタスクになり脳の短期記憶がダメージを受けるので、つねに刺激を求める誘惑に弱い人間になるそうです。
現代の心理学では、セルフコントロールこそが最も大事な能力だと言われてまして、目先の欲望を追わない人のほうが結果的に幸せになれるとのデータも出ております。

30年前にノーベル経済学賞を受賞したハーバート・サイモンさんが、「情報量が激増する社会では、人間の注意力こそがもっとも重要な資産になる」と指摘したのですがその通りになりましたね。


適切なスマホの使用時間

スマホの使用時間はどのくらいが適切か。
オックスフォード大学の調査で、15才前後の男女120,115人を対象にしたもの。

全員デジタル機器は必ずしも有害ではない!
それどころか、「適量」さえ守れば幸福度は上がる!

とのこと、では適正はどうなったかというと、

* ゲーム:平日に1時間40分
* スマホ:平日に1時間57分
* テレビ・映画:平日に3時間41分
* PC(ネット、SNSをふくむ):平日に4時間17分

ということになり、このレベルを超えると幸福レベルが下がり始めるらしい。
もちろん人それぞれということもありますが何にしてもスマホの使用時間は制限した方が良さそうですね。


まとめ

まとめますと

・ブルーライトが原因で睡眠の質が下がるが使い方次第
・スマホやゲームと成績の相関性は低い
・スマホ時間が長いと肥満になる
・適切な時間を守れば幸福になる

こんな感じでスマホは使い方次第で幸福にしたり不幸にしたりします。

スマホで仕事や勉強をするのか?それとも暇潰しに使うのか?
スマホの使用時間を気をつけながら考えてみましょう

個人的にはスマホ制限する前にギャンブル、酒、タバコ制限した方が幸福度上がりそうですけどね。

それでは、またお会いしましょう。

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