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僕×小沢健二「彗星」

こんにちは!
僕は現在noteで小沢健二の歌詞分析を行っておりますが、今回からはその作業と並行して、私自身の感想・所感を交えながら小沢健二の楽曲一つ一つを取り上げてブログにしたいと思います!

そして今回第一弾に取り上げるのは、2019年にリリースされた小沢健二のアルバム「So kakkoii 宇宙」より、「彗星」にしました!

「彗星」ってどんな曲?

そして時は2020
全力疾走してきたよね

ー小沢健二「彗星」

この曲に出会った当初から、来たる2020年をすでに象徴するようなそんな力強さがありました。この二行がすべて物語っているようなものです。
MVも凄く興味深いです。
息子の凛音君と下町の食堂でババ抜きに勤しむ小沢健二。
日常の暮らしに幸福を見出すというコンセプトをまさに体現したような映像となっていますよね。

 ジャンルで言うと、音楽的スケール感はどことなく1995年「強い気持ち・強い愛」を想起させ、歌詞としてはやはり2010年代からの「流動体について」と同じようなメッセージ性を持ちながらも、あからさまに社会を肯定するような、いや「社会を肯定したい!」という思いが溢れたテイストになっていると感じています。

あいみょんと「彗星」

1995年 冬は長くって寒くて 
心凍えそうだったよね
だけど少年少女は生まれ
作曲して 録音したりしてる
僕の部屋にも届く

ー小沢健二「彗星」

小沢健二ファンの方ならこの歌詞を見てすぐに頭に思い浮かぶ「少女」はもちろん「あいみょん」その人でしょう。
2020年10月4日「Love Music」における、あいみょんと小沢健二の東京タワーでの歴史的対談。あの放送の後からあいみょんに対する印象が大きく変わりました。
 それまで自分の中であいみょんは、小沢健二ファンを公言してくれていて、同世代の友達がよくカラオケが歌っているほどポピュラーな女性シンガーというくらいの存在でしたが、正直今のあいみょんは、「小沢健二との対談」という僕がいつの日か夢見る大舞台を実現させたスーパーガール(新曲に敬意をこめて)です。
僕と十歳ほどしか年が変わらない若者が、僕と同じように小沢健二に影響を受けて「作曲したり、録音したり」してヒット曲を量産して、小沢健二と対談を実現させて、絶賛されて…。あいみょんは、本当に凄い!!!

とくにその対談で印象に残っているのが、あいみょんの「1995」ライブにて初披露された「ハルノヒ」サビの一節の話!

僕の強さと君の弱さを
分け合えばどんな凄いことが起きるかな
ーあいみょん「ハルノヒ」

なんとこの歌詞の内容が、当時小沢健二が考えていた新曲の歌詞とほぼ一致していたという、もやは事件でした!
つまり、あいみょんの歌詞のレベルは、限りなく小沢健二のレベルに近づいている、ということなのでしょう…
本当にあいみょんはやばいです…
僕はシンガーを目指しているわけではありませんが「目指せあいみょん!」という気持ちと、僕の夢に実現可能性を見出してくれて「ありがとうあいみょん!」という思いが今は強いですね。
ほとんどあいみょんの話になってしまいました(笑)

肯定を加速させる小沢健二

今ここにある この暮らしこそが
宇宙だよと
今も僕は思うよ なんて奇跡なんだと
ー小沢健二「彗星」

小沢健二の歌詞は昔から「生命の肯定」と言われてきましたが、「彗星」で歌われていることは、もはやその究極なのかもしれません。だって僕たちの暮らしは、宇宙の中にあるんじゃなくて、宇宙そのものだと、言い切っているわけですから…!
小沢健二は当たり前のように「暮らし」「宇宙」「奇跡」という言葉を羅列させています。本当にこの方の感性はそこが知れません…
さらに、、

溢れる愛 止まらない泉
はるか遠い昔 湧き出した美しさは ここに

ー小沢健二「彗星」

「愛」「美しさ」といった言葉は昔から多用されてきましたが、この曲におけては完全に「生命」という単位に向けられた壮大なメッセージとなっています。めっちゃ素敵です…。
そして極めつけは、

あふれる愛がやってくる
その謎について考えてる
高まる波 近づいてる
感じる
ー小沢健二「彗星」

最初はいったい何のことかと思いましたが、今の小沢健二が、自分の中の「本当」を本当に描こうとしていることが凄く感じられました。
そういえば、、

きっと魔法のトンネルの先
君と僕の言葉を愛す人がいる
本当の心は 本当の心へと 届く
ー小沢健二「アルペジオ」

本当の心は本当の心へと届く」。このフレーズは2020年の自分を結構支えてくれた重要なフレーズだったことを思います。それにしても、小沢健二の楽曲には、もはや楽曲を越えた本物の一貫性がありますね。
僕は本当に「彼の言葉を愛す人」だという自信があります。

「彗星」で一番好きな歌詞!

今遠くにいるあのひとを 時に思い出すよ
笑い声と音楽の青春の日々を

ー小沢健二「彗星」

僕が「彗星」で一番好きなで歌詞は確実にここです。突然挟み込まれる青春の日々。昔から過去を振り返るような歌詞の書き方を小沢健二はよく多用していましたが、ここまで現在進行形な時間軸をなぞっている楽曲の中に、そっと差し込まれるこの二行。そして過去をふわっと肯定してくれる心遣い。
 もはやこの良さをうまく説明することができないのですが、しいていうなら「思い出だって置き去りにしたくない」というそんな真心が感じ取れる気がします。

おわりに

小沢健二「彗星」


もう一回くらい送っておきますね。

2020年が終わる前にどうしても書きたかったテーマだったので、無事間に合ってほっとしています。
もちろん、細かい分析はまたどこかで書きたいと思います!!
(非常に難航しそうですが…)
しかし、文章を書いていてとても楽しかったです!
「彗星」最高!

稚拙な文章でしたがここまで読んでいただきありがとうございました。


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