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僕はM-1どう向き合うか

毎日毎日暑い。そら夏なんで仕方ないですけど。たまに夜涼しくなったと思ったら、今日思ったより涼しくてよかったなと他人との会話の種になったりしますがやり口がDVする人のそれだと思ってしまう。夏は好きやけど暑いのが好きなんて一言も言うてない。寒いよりはマシやけど。

改めましてナックラーのユウガです。
今日のテーマも夏場の間に書きたかったこと。きっと周りの同年代の芸人やお笑い大好きの皆様には理解されないと思いますがお付き合いよろしく。

本日はタイトルの通りM-1グランプリについて。M-1がわからんてな人はあんまりいないだろうと予想しつつ、というかここからの文章M-1わからんかったらほんまに何言うてるかわからんから調べるなりなんなりしてください。ごめんやけど。

てなわけで我々のコンビ「ナックラー」のM-1一回戦が8/9に決まりました。ほぼ1週間後ですね。そんなM-1とどう向き合ってるんだ君は。という投稿なんですが。

結論から言うと僕はM-1、というよりお笑いにおける賞レースの類に出るのが好きでないです。とは言いつつも年末には同居人とM-1一緒に見てましたし、「M-1を見て芸人になった」「M-1チャンピオンになりたい」みたいなのも全く否定してる訳ではありません。その代わりと言っちゃなんですが僕の好きでない理由もちょっと聞いてってくださいな。

ここから完全に僕の言い分なんですが、そもそも漫才・コントなどの演芸って点数付けて競う仕様にできてないと思うんですよね。その中でも漫才師、というか芸人、というか場の空気を面白くしてくれる人の需要が高まって社会的な地位を獲得し始めた近現代なわけですよ。これは本当にすごいことやと思う。時代を作った遠い先輩たちがいるから僕も目指せたんだと思うしさ。

そんな目指す人が多くなったら選別をしなきゃいけなくなるわけですよ。芸人のみならず全ての仕事は全員分の総量がないことが多いので仕事を勝ち取る人と仕事を生み出す人がいるんですね。

その勝ち取るという作業の一つが賞レースなのだと考えています。勝ち取ったと言うことの証明のためには称号がいるわけです。規模が大きくなればなるほど選定基準が必要になってきますよね。影響力の大きい称号を誰かの一存で決めることが難しい世の中の仕組みになってるのは良いことですが。

それ故にM-1では「とにかくおもしろい漫才」という方針はあるもののある程度の定石があるわけなんですよね。例えば「終盤に畳み掛ける」みたいなのが一番伝わりやすいかなと思います。

これに関して文句があるわけではもちろんありません。特に自分からエントリーしてる大会で勝ち上がるためにその大会に基準を合わせるのは当たり前で、ウィンブルドンで勝ちたかったら芝のコートで練習しなあかんわけですよ。良く聞く「ウケたのに落ちた」っていう現象ありますよね。これも当たり前だと思います。M-1の規定の中でウケたコンビを通過させるってのは一言も言うていませんよね。お客さんもいますし、ウケてることはとても大きな加点ポイントの一つだと思いますが審査員の方の得点によって通過者が決まる。それがM-1グランプリな訳です。

ここまでM-1のこと考えるのになんで好きじゃないんだって話なんですわ。ざっくり言うと僕の漫才の理想系がM-1と全く噛み合っていないから、にも関わらず出るのが当たり前みたいな状況になっていることこの2点が主な理由です。

僕からすれば「つかみが早くて、一風変わった話題で、個性がわかりやすく出てて、終盤に畳み掛ける」みたいなM-1のわかりやすい対策にあわせてネタを作るのがちょいと苦手です。受験を思い出しちゃうから。そういう自分を縛るものがお勤め人より少ない環境を目指して人生のレールを歪めてみたのにもう一回縛ってみるの?じゃあ普通に就職できちゃうやんみんな。って思うんです。
それに加えて僕は目の前のお客さんが笑ってくれることが何よりも優先なタイプなので関係者の方々があっと驚くような漫才ができる奴じゃないんですよ。まあ両方ともできるのが理想なんだと思うけど。関係者の方からすれば僕らの漫才はベタすぎるというか新しい価値観がないみたいな評価をいただくんだろうなと思ってる。僕は頭のあるネガティブなのでこの辺は外さない。

こんな感じでM-1に向いてない僕らというか僕は賞レースは相方がエントリーしたら出ると言う指針をとった。これは僕が書いたネタを毎回やってくれる相方への僕なりのリスペクトの一部でどっちかがやりたいことを協力して行っているんだけども。

この話をするたびに「なんで出ないの?」みたいな反応をされます。すごく違和感あるんですよ。みんなと逆の道を辿ってるのが芸人じゃないですか?その中で当たり前のことなんかあんまりないはずなんですよ。みんなと違うからこの生き方なのに今更同じことできないじゃないですか。そんな状況があんまり得意ではないです。出るのが当たり前になるほどの影響力を持っているのはとてもすごいことなんですけどね。

賞レースが1番の近道みたいな話もありますね。結果を出せば出番も増えるし、仕事増えたらバイトも辞められるし、お金も貰えるようになるし、売れるきっかけになるから出た方がええで。みたいな。

次の僕の違和感は「売れるという目標」について。
まあこれはまた後日書くとして。

なんやかんや書いたけど、エントリーした以上は真摯に向き合って一つでも高いところに行きたいと思う。それがお客さんと相方に対しての礼儀でしょ。会場盛り上げられるように頑張るわね。

ここまで読んでくれた人に感謝。ここが僕のリアルに近づいていけば幸い。許してくれる人だけでええから付き合って。

ほなまた明日。

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