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あの日、ユルユルでもいいじゃんねぇ…と、気付いた。

私は、玉突き事故で、左足が悪かった。
今も、時々、動きが悪くなるから、ヨガと筋トレを組み合わせて筋肉の調節は必要だ。

左足は、中々良くならなくて、腹筋で左足を動かしていた。
そうすると、どうしても全身運動になって、夕方には体力が無くなって、
足が上がらなくなった。
シビレも、痛みも取れてはくれなくて、担当の医師に、
「先生!…もう、疲れました。」
と、泣きついた。
マジで疲れ切っていた。
そう自分で言ったら、涙が止まらなくなって、
「私、我慢してたんだな。」と、思った。

担当医は、
「頑張らなくていいんだよ。必要なのは時間なんだから。」
と、言った。そして、
「僕の取って置きの薬を出すよ。痛みが取れるだけで違うから。」
と。

その薬を、朝、昼、夕食後と寝る前の、一日4回飲む処方だった。

ところが、朝、昼、夕に、その薬を飲むとすでに眠くて、
起きていられなかった。
爆睡!
次の日目覚めて、痛みで眠れていなかった事に気付いた。
その日は、朝から、痛みが無いので、動くのも楽だった。
気分も良くて、自然に笑っていた。
イライラ過ごしていていた事に気付いた。


痛みが無くなる
 →眠れる
 →イライラが取れる
 →気分が良くなる
 →何をするのも苦痛がない

それだけの作用があった。

痛み止めを、3回飲んでいたら、とにかく眠い。
座ると眠ってしまう。
眠いけれど、起きている時、夢心地で、気分がユルユルだった。
気分がハイになるわけではなくて、ユルイ。超穏やか。

いつも、キッチリに追い回され過ごしていたけど、
ユルユルでも、日常生活には、なにも、全くなにも、支障はなかった。
ミスることもなく、全て滞ることはなかった。
倒れそうに眠くても、色んな事が出来ていたし、
イライラしない分、周囲もイラつかせれたりしない。

「ユルユルでも、何も問題ない。」

そう。痛み止めには、医療用麻薬が極少量入っていた。
そのユルユルで気分がいいのは、薬の作用もあったハズだ。

その痛み止めを飲まなければ、
いつも張り詰めて生きてた事には、気付けなかったし、
そんなに張り詰めないでも、生きて行ける事に気付けなかったろう。

頑張って早く良くならないとと、焦ってもいたんだと思う。
主治医の言うとおり、治るには時間も必要なのだ。
それを待つことが出来ず、自分を焦らせていた。
自分で自分を追い詰めるなんて…。

その痛み止めは、
私のしなくちゃならない症候群も、治してくれた。
あれもしなくちゃ、
これもしなくちゃ。
…でも、明日に回せる事もあったし、
やらなくても良い事もあった。
私の体は一つ。
そんなに色々出来ないよ…と、
割り切る事も気づいた。


ユルユルになって、ようやく気づけた。
ユルユルにならないと、気付けないのかも知れない。

そのままユルユルでも良かったんだけど、痛み止めを2回に減らした。
2回でもコントロール出来たし、
痛みが強くなった時は3回飲んだっていいんだから。

自分に必要なユルユル具合も分かったし、
薬に頼り切りになる必要もなかった。
疲労したら、休めばいいんだ。
疲れたら休むは、基本だ。

今も、ユルくていいじゃんねぇ、と、焦りがちな自分に言い聞かせている。

ユルユルでも、日常に支障はないのだから。
焦って自分を追い込む方が、支障が多い。

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