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エッセイ

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#本好きな人とつながりたい

古本と同じ匂い

「加齢臭と古本の匂いは、同じ成分であると聞いて、びっくりする」と読んで、びっくりした。そ…

ふゆ
3年前
9

別の現実

「今の自分の現実だけが現実ではないと知ること」は、シンプルなようでいて、私にはとても難し…

ふゆ
3年前
10

読む前の自分にはもどれない?

通りがかりの本屋に吸い込まれ、新刊の棚へ。本の題名、著者、装丁をなんとなく眺めていたら、…

ふゆ
3年前
12

大学教師のなんとなくなチャレンジ

森博嗣さんの小説『喜嶋先生の静かな世界』を買ってきて楽しみに温存していたのに、本屋でどう…

ふゆ
3年前
11

芽と木

土から顔を出した芽の絵の上に、短文ひとつ: "BiG thiNgs ofTen haVe SMALL beginniNgs" 実…

ふゆ
3年前
9

心が指す先

「志の高さも低さも伝染する」ので、「志の高い人といれば意識が上を向く」らしい。お互いに高…

ふゆ
3年前
12

直線と形式

芸術家の言葉に、はっとさせられることがあり、たまにメモをとって残している。 「直線は人間性の崩壊をまねく。」 「才能がなくなると、形式が始まる。」 前者はフンデルトヴァッサー、後者はリーバーマンの言葉で、分かるような分からないような、でも確かにそうなのかもしれないなあ、と私は少し混乱しながら、納得する。 曲線のない世界なんて想像できないし、したくない。直線ばかりじゃ怖すぎる。それに、才能があると、形式に囚われず自由なんだろうな。共鳴できる感覚を言葉にして目の前に置いて

もの

宮部みゆきさんの短編小説「チヨ子」の中の1節 : 「何かを大切にした思い出。何かを大好き…

ふゆ
3年前
7

『犬は神様 DOG is GOD』に やられた

山本容子さんのエッセイ集『犬は神様』に感動した。私にとっても犬は神様で、神様がうちに連れ…

ふゆ
3年前
7

寺山の修辞学

「なみだは人間の作るいちばん小さな海です。」 読み継がれる文章には、ちゃんと理由があるん…

ふゆ
3年前
3

普遍がゆく

「結局、今の自分にはぴったりくるものが一つもない」 そう感じている人だらけで SNS が ワイ…

ふゆ
3年前
4

大学か、図書館か

「誰かと寝たけりゃ大学へ行け。教養つけたきゃ図書館へ行け。」 ロック界の大御所フランク・…

ふゆ
3年前
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何回 読むか

「2度読む価値のない本は、1度読む価値もない。」 ウェーバー氏は手厳しい。そうなのかな?…

ふゆ
3年前
3

「急降下するエレベーター」

「メールの返事の遅そうな人だね。」 私もどこかで、そう言われてるかもしれない。別に悪口じゃないとしても。 川上弘美さんの世界には、ちょっと可笑しな人物、「ん?」とひっかかる台詞、うまく通じ合えない人間関係がよく出てくる? 平凡そうな日常と大小の違和感がさらら〰️っと軽やかに流れている感じで、物語はいつのまにか閉幕。やられたっ、という快感。 川上さんや江國さんは長編だけじゃなく短編もうまいなあ。