第二話ではヤマトンチュの郵便配達人がキープレーヤーだ。この青年の軽薄なインチキくささがいい味出してる。古来郵便配達人は信頼を集める職業であり遠く離れた場所同士を繋ぎ合わせる。ゆえにその存在だけで尊敬されうる。島民からも可愛がられている。しかし両者の微妙な距離感がたまらない。彼はいつまでも外なのだ。でも長老は一枚上手だ。いつのまにか中に引きずり込んでゆく。沖縄大好き本州人の独りよがりの「癒やされたい」気持ちと、面倒な付き合いはしたくないという外来人のいいとこ取り。
かといって外からやってくるものと戦うかといえば、そんなことはない。影響されたり感化されながらも島の流儀で受け流したり飲み込んだり占いだったり音楽だったりチャンプルーしてしまう。ブラジル帰りがタコス屋はじめ若者はバンド立ち上げてロンドン目指す。
そしてそのミックスが島の彩りになってゆく。伝統だと思うものだってどんどん変わってきた姿なんだろう。
以上