Stellarisというゲームについて

私なりの愛を語りたい。

天上の星々を眺めて、神話ではなくSFを想う時代に

こと宇宙と電子ゲームというのは、切っても切れない縁で結ばれている。
世界初のシューティングゲームであり史上初のゲーム用コントローラー開発の切っ掛けにもなった『Spacewar!』を筆頭に、『Spasim』や『ゼビウス』等ゲーム史に燦然と其の名を残すゲームは宇宙、引いてはSFと関わりのあるものが多い。

何故これ程に電子ゲームと宇宙/SFという存在は相性が良いのか。
偏に、電子ゲームがSFの産物だからだろう。

今や我々は地球の裏側でさえも光の速度で情報をやり取りし、専用に開発/最適化されたインプット装置に指を置き高速で情報を入力し、サーバー上に創世された仮想世界で自身が望む姿形のアバターを動かす‥‥‥。
これをSFと言わずして、何をSFと言うのか。
例えこれが8*8のドットを動かしていた時代でも、オシロスコープに映った点と線を動かしていた時代でも、この高揚感や新鮮さ、驚きはきっと変わらなかった筈だ。

今私達が美麗な3DCGを見て息を呑み未だ見ぬ未来へ夢を馳せる様に、先人達もまた原初のマイクロプロセッサが紡ぎ出すアナログ画面を通じて来るべき未来を思い描いていたに違いない。

すなわち、SFと電子ゲームの邂逅は必然だったのだ。

そして、そのSFとゲームの最先端にある物。
私が思うに、Stellarisこそがその称号に相応しい。

SF好きのSF好きによるSF好きの為のゲーム

Stellarisの何が素晴らしいのか。
それは、何故SFの何が素晴らしいのかという『問の答え』と大部分が一致する。(この言い回し前も使ったな‥‥‥)

恐らくこの問の答えは、人それぞれ違う筈だ。
『惑星ソラリス』の様な奇想天外な発想。
『銀河ヒッチハイクガイド』の様な何もかもが宇宙規模でぶっとんだ物語。
『攻殻機動隊』の様な未来技術が人間の精神/心理にどの様な変化をもたらすか、その変化。
『銀河英雄伝説』の様な壮大なスペースオペラ。
『リングワールド』の様な人類ないし知的生命体の技術の行き着く先。

Stellarisはこれらの全てを内包する。
言わば、人類が思う『SFっぽさ』がそのままゲームとして形を持ったもの、それがStellarisなのだ。

‥‥‥と、断言しても良いのだが、正直な所このゲームを端的に言い表す表現が私には思い浮かばない。
今の私では、表現することが困難だ。
ただ一つ言えるのは、このゲームはSF好きの為に作られたゲームであり、SFっぽい事はおおよそできるということである。

星々を股に掛ける銀河帝国、超能力、テラフォーミング、生命全てを食い尽くす宇宙生命体、人間と遜色ないAI、AIの反乱、化学的幸福、ダイソン球、縮退炉、FTL装置、異種知的生命体からなる星間連合、企業による国家統治、宇宙誕生の謎。

これら全てをStellarisは内包する。
SF好きなら、遊ぶべきである。

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