理想の上司には、なれそうもなくて
新卒で入った会社に、そのまま勤め続けている。
3年3割の壁は、とうに越えた。
もう新人と呼べない程に年数が経っているが、かと言ってベテランでも無い。
この仕事は好きではないが、かと言って嫌いでもない。時々辞めたくなるけれど、でもまだ辞めていなくて。
自分に向いているとも思えないが、じゃあほかの何が向いてるかというとそうでもなく。
会社は良くも悪くも古い体質が残っているところもあり、デジタル化にはかなり取り残されたまま。
困ることも大変なことも嫌なことも、うーん?と思うこともある。
ただ、人として良い人が多く、私はわりと働きやすく、程よいのではと感じている。
勤めてる年数が増えてきたので、
一応 形ばかりだが役職が付いている。
小さい会社の小さな部署なので、役職も何もとりあえず年次順に付いてるような具合で、私の能力が有ろうと無かろうと、いらないですと拒否しようと、もう勤めてるだけでくっついてくる形だけの下っ端役職。
それでも自分の仕事とは別に、後輩指導と部署全体のふんわりとした業務分担管理の任務がある。
私は、割と放任型だと思っている。
何型があるのかも知らないけれど。
作業説明書を作って渡して、一通り説明して、何度か一緒にやって、ある程度の期間Wチェックをしたら、後はほとんど本人に任せている。
報告はもらいつつ、来たら質問に答えつつ、たまに進捗確認しながら、かと言って細かくあれこれ言わず。
私はこの手順でやるが、後輩は別の順番の方がやりやすいかもしれない。
私はすぐにやったかどうか忘れるタイプなので、なんでも一覧表やチェックリストを作ったりするが、後輩はそこまでリスト化を必要としていないようだ。
ここ、という重要なポイントを押さえてもらって、きちんと数字の合った必要な資料になるのであれば、過程には細かく口を出さない。
出さないというか、自分の仕事で手一杯で、そこまで細かく付きっきりで見ることができないから、というのもある。
私の上司は、そういうことが上手い人だし、
後輩である私への指示も細かく指定してあり、印刷設定も文章の言葉選びもマーカーの色も、細かく丁寧にやる方だ。それを受けて育ててもらって、今の私がある。
あんなに何もできなくて、社内をぴよぴよと右往左往していた私を、ひとまず会社員として1人やっていけるように育てた手腕は、さすが上司だと思う。
それに比べると、やはり私は放任型だなと思う。
そして後輩たちに、そのやり方が合っているのか、よく分からない。
もっと多めに関わった方がいいのかもしれないし、もしかしたら今でも口を出しすぎているのかもしれない。
残業にはなってないから、業務量は多分、大丈夫そう。でも少し余裕がなさそうで、やっぱり少し多い気もする。分からない。
もう少し上手く説明したり、ちょっと雑談したり、なんだろう、上手く良い距離感の同僚(上司)でいたいなと思うのだけど、なかなか難しい。
そも、学生時代も 、友人関係・人付き合いも不得意だったので、いきなり上手い上司になれるはずもなく。
管理職、とまではいかないけれど、のちのちはもう少し……みたいな話もうっすらと上司から告げられて、戦々恐々としている。
出世願望はないし、自分には向いてない。
指示を出すより、出された指示をこなす方が、絶対に向いている。
だって分からないのだもの。見てみたり会話したり、調べたり色々しても分からない。
でも適材適所するほどの人数もいないから、年次的に仕方ないとは分かっている。
嫌だな、怖いな。
辞めたらまた1年目からになれるよな、なんて思う。
いい上司でなくてもいいから、反面教師でもいいから、後輩の仕事の邪魔だけはしないように、普通の社員になりたい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?