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運とか徳とか非科学的なもの

ある取引先の方と会ってた。その取引先でうちのいくつかの商品がものすごーく売れてる。なぜそんなに売れてるのか聞いてみたら、実はその方もよくわからないらしい。ただ、すごく運がよかった、みたいで、運がかなり味方してくれたそうだ。

別の取引先の方だけど、風水やら占いやらに詳しい方がいる。一昨年の暮れぐらいだろうか、その方に数珠を作ってもらった。

一人一人生年月日から、運命数やらなんやらを割り出して、それごとに使う石を変えてその方自身が作る、完全オーダーメイドの数珠だ。僕は運命数がゾロ目で、他の人より大きい石がいるとかで少しだけサイズが大きい。なんかうまくだまされてるだけなのかもしれないけど、結局、うちの営業は全員その方の手作り数珠を買った。(と、書くと霊感商法みたいだけど、全然そんなことはない。「買った」と書いたけど、実際、石とかの原価をお支払しただけだし、僕は、社長就任お祝いとかねてプレゼントしてもらった。)

営業が数珠をつけるようになってから、営業はものすごく調子が良くなった。この業界全体が調子が上向きということなのかもしれないけど、すごく良い話がやってくるし、そんなの売れないだろうと思ってたような商品がむちゃくちゃ売れたりしてる。数珠つけてから、なんか明らかに「流れ」が良くなった気がするのだ。

得のない会社と取引するな、と親父が言う

親父は、時々、徳を持ってない会社とは取引をするな、そんな会社と取引してると、うちの徳も落ちる、みたいな非科学的なことを言う。法律には違反してないけど、道義には反するようなことを平気でやってしまうとか、倫理に欠けるような商売をやるとか、そういう会社は徳が失われてしまうらしい。

商売上、うちにとってものすごく上得意先であったとしても、その会社がそういう道義に反するようなことをすると、取引はやめろと言う。最初は、いくら徳があろうがなかろうが、現実的には、かなり売ってもらってたりするし、うちにとっては良いお客さんなのだから、それはそれ、これはこれでうまく付き合えばいいんじゃないかと思ってたんだけど、親父は、理論とか科学ではなく、単に、徳のない会社と付き合っててると、こちらの徳も影響を受けるのは嫌だという、すごく感覚的な判断で、そことの取引を辞めてしまったりする。

そういうことが実際にあったけど、確かに、その会社との取引を辞めて、そこの売上はかなり落ちたけど、それを補って余るぐらい別のところで売上が伸びたりした。「徳のない会社」との付き合いをやめると、どうも運がこちらに味方してくれるようになってる。

運だとか徳みたいな、非科学的なものは、マーケティングなんかとは水と油みたいなものかもしれないけど、商売の中で、こういう要素というには、意外と大きいのかもしれないなと、最近、よく考えるようになった。

マーケティング理論や戦略やプランニングやらとか、売上を上げたり、会社を伸ばすためには、いろんなテクニックがあるんだろうけど、もっと根本のところで単純に、良い行いをする、社会に役に立つ、ってことを徹底的に考えて実践できると、会社や組織は生かしてもらえるのかもしれないなんて思ったり。

まぁ、あんまり非科学的なところばかりに頼りだすと、周りも引いてしまうので、そこはそこそこのバランスで・・・

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