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人は皆違う~ストレングス・ファインダーはチーム作りに役立ちそう

9月に京都で開催されるICCサミット。僕は今まで参加したことなかったのだけど、今回はお声がけ頂いたので、参加させて頂くことになった。

さて、そのICCサミットで大好評のワークショップ3つを厳選して、9月の本番に先立って受講できるプログラムが開催されたので、それを受講してきた。

今回は、「毎回大絶賛! 一度は体験したい 仲山進也のチームビルディング講座1」というワークショップ。体験した人の多くが、他の人に、絶対に一度は受けたほうがいいよと勧めるという、大人気プログラムだそうだ。

ただ、いつもはフラフープを使った何かアクティビティが定番らしいのだけど、それは密になりがちということで、今回は急遽、内容を少し変えたものになったらしい。

事前に、ストレングス・ファインダーを受講して、自身が持つ才能/資質5つを把握して、セミナーに参加するよう指示された。

ストレングス・ファインダーを受けたのは今回が始めてだ。この本も、今回このために購入してみた。

僕のストレングス・ファインダーの上位5つは、こんな感じだ。

①戦略性
②収集心
③内省
④最上志向
⑤学習欲

セミナーでは、まず、最初に仲山さんから、ストレングス・ファインダーの良い点が説明された。(仲山さん自身が「がくちょ」と呼んでと仰ってたので、以下、「がくちょ」と表記します)

ストレングス・ファインダーには34の資質が定義されている。そして、本書についてるコードを使って試験を受けると、そのうち5つの資質(順番も大事)が分かるようになっている。

【良い点①】強み/弱みではなく、自身の強い資質を発見、強化するという考え方

この手の性格診断、人物判断的なものだと、どうしても「長所/短所」を明らかにして、いかに長所を伸ばすか、という視点だけでなく、短所(マイナス)をカバーして、克服するか、ゼロに出来るか、みたいなことも問われることが多い。

しかし、ストレングス・ファインダーの良いところは、あくまでも34の資質を定義しているだけというところだ。そして、ある資質が上位に来る、その人にとってその資質の重要性が高くあれば、それは「長所」として生かせることができる、という考え方に立っているところだろうか。つまり、強み、弱みではなく、あなたの強みを発揮できる資質は、これです、と示してくれるところだ。

ドラッカーは、

「何ができないか」を考えてはならない。常に「何を非常によくできるか」を考えなければならない。

なんて言ってる。

ストレングス・ファインダーは、まさに、弱点を見つけるツールではなく、強みをより効果的にするためのツールと言える。

【良い点②】人は皆違う、ということを理解しやすい

有料のオプションで、自身の34の資質すべての順位を把握することは出来るのだが、まず自身にとっての上位5つが何か。その資質をどう強みとして生かすかという視点が重要であり、順位が33位、34位と下位の資質に対して、なんとかしようとするアプローチではない。

34の資質の中の上位5つ。しかもその順番も重要ということなので、まったく同じ資質になる確率は極めて低い。自分と同じ資質の人は日本中探して一人いるかいないかのレベルだろう。(知らんけど)

このことは、人は皆違うということを理解するのにも役立つ。

そんなこと言われなくても分かってるよ、という人もいるだろうけど、意外と人は、自分が考えるように、他人も考えてると思いがちなものだ。ある人にとって優先度の高い考え方が、他人からしてみると、信じられないぐらいにズボラな決定に見えることだってある。

ストレングス・ファインダーは、そのあたりの人との「違い」を明らかにする。そして、この「違い」をお互いが把握することが、よりチームや組織として強みを発揮したり、弱みを補ったりするのに役立つ。

自身の強みで、周りの人を傷つけてしまうことがある

がくちょが面白いたとえ話をしていた。ある人は「包丁」という資質を持っている。包丁を持ってるので、うまく活用すると美味しい料理が作れる。しかし、当の本人は、気づかずにその包丁を常に手にしたまま、大手を振って歩きまわってると。それで知らない間に、周りの人を包丁で傷つけてたりして、気づいたら自分の周りには血まみれの人が沢山いたりする。でも、本人は自分で包丁で傷つけてるとは思っても見ない。

資質というのは、ポジティブに発揮されて、その人の強みとして機能することもあれば、間違った使い方、使われ方をすることで、周りにとってネガティブなものとして受け止められてしまう可能性もある。自分の資質に自覚的になること、周りのメンバーの資質を把握することで、こういう「間違い」を回避できる可能性も高まるというわけだ。

優先順位や資質の違いが、人々の不和や齟齬を生む~だからお互いが「知る」ことが重要

例えば、「規律性」という資質が上位に来る人。この人は、何事もスケジュールをしっかり立てて、進捗もきっちり管理したい傾向が強い。

がくちょによると、この資質を持ってる人の嫌いな言葉は、「混沌」「臨機応変」「ゆるい感じでいきます」、だそうだ(笑

この資質は、長所として発揮されると、例えば、プロジェクト管理や、企業のバックオフィス業務などには凄く活きるだろうと思う。

一方で、「活発性」という資質が上位の人の口癖は「とりあえずやろう」「走りながら考えよう」だ。

「規律性」の人から「活発性」の人を見ると、あの人は、熟慮が足りない、いつもテキトーと、見えるかもしれない。その逆だと、あの人(「規律性」の人)は、あまりにもきっちりしすぎる、あれじゃ今の不確実性の高い世の中やっていけないよ、というような批判になったりする場合もあるだろう。これはあくまでも妄想だけど。

組織やチームで何か取り組んでいる時には、必ずこういうことは起きる。自分の資質から人を見てしまうからだ。

これを、それぞれが持ってる/優先順位が違う資質の違いに過ぎないのだ、ということが理解できるとどうなるだろう。随分、相手の見え方が変わるのではないか。

彼(彼女)は、規律性が高いし、そういう反応をするのは仕方ない。でも、彼(彼女)の規律性の強みは、具体的に進めていくプロジェクトをしっかり管理していくには重要だ、とか。

彼(彼女)の「活発性」は、どうなるか分からない新規プロジェクトや事業の第一歩を作り出すのには必要だ、とか。

それぞれがそれぞれの資質を「強み」として変換し、翻訳できれば、チームワークは自然と育まれていくのではないだろうか。

さて、自身の資質について考えてみる...

僕は、

①戦略性
②収集心
③内省
④最上志向
⑤学習欲

という順番だった。

例えば、こういうnoteを書いてるのも、⑤学習欲 と関係するところなのかもしれない。

「学習欲」と「収集心」はよく似ているが、「収集心」は、純粋に情報を得たいというのが理由で、さまざまなモノや情報を集める。

一方で、「学習欲」の高い人も、同じようにモノや情報を得たいという欲求が強いが、こちらは「成長したい」という動機が主だ。そして、「収集心」の人は、インプット専門だが、「学習欲」の人は、学んだことをアウトプットしようとする傾向が強い。(こんなnote書いてるのも、まさに「学習欲」の表れ?)

がくちょによると、「学習欲」と「収集心」が上位5つに入る人には、資格マニアみたいな人が多いということだった。

僕は資格は何も持ってないし、資格を沢山取りたいとは思ったことはないが、自分が知らない領域やジャンルの書籍やセミナー類にはとにかく興味があり、色々知りたいと思ってる。それは、どちらかというと「収集心」的な、とにかくモノや情報を集めたい、というインプット欲求からだろうか。

ちなみに、このセミナーの時、がくちょが映してたスライドは、自分の資質以外の説明もすべて写真で撮影してたりしていた。思えば、こういう行動も「収集心」の表れなのかもしれない。(僕自身は、他の人も基本、全スライドの説明は欲しいはず、と勝手に思い込んでたけど、実は、他の人はそうでもない!?)

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(※こんな感じで、説明されるスライド全てを自分のためにキャプチャした)

でも、全てではないけど、インプットしたものを、どうにかアウトプットしたいとも思ってる。ブログやSNS、社内研修などでを、そういう場にしてたりする。この辺が、「学習欲」と絡むところなのかもしれない。

僕の場合は、コミュニケーション系(「社交性」とか「コミュニケーション」とか)のものが上位にはなく、「内省」みたいな資質が上位に来ている。

これは、「一人でグルグル考えごとをするようなときに至福を感じるタイプ」とのこと。そして、他人に対して、「考えが浅いよね」と言いがち。もう全くその通り。「内省」と「コミュニケーション」の資質が上位に来る人のメールは、めちゃくちゃ長くなる傾向があるらしい。もう、ズバリそのままで、「考えが浅いよね」は、口に出さなくても、かなりの割合で心の中で思ってたりして、、、うーむ。気を付けないといけない。

4番の「最上志向」。この資質を持ってる人の口癖は「イケてない」。その名の通り、最上のものを求めるので、とにかく色々な品質やレベルでのOK基準が高いので、それが「イケてるか」どうかが気になる。「イケてない」ものを嫌う。「最上志向」の人は、無意識に、他の人も皆「最上志向」だと思い込んでるので、高いレベルを求めてしまう。

がくちょは、「イケてない」というのではなく、「それは今のままだと勿体ないですよ」と変換して言うようにすると良いかも、と仰ってた。これも気をつけようと思った。確かに、「イケてない」みたいな駄目出し、やってるなぁと。

セミナー受講の感想みたいなもの

こんな風に、非常に面白かったのは、1つ1つの資質に対して、その資質がネガティブに発揮されたときの状況だとか、その人の口癖や、行動傾向みたいなものを、ものすごく分かりやすい「あるある」事例で説明されていたことだ。

どの資質の説明を聞いても、あぁー、あの人だな、とか、うん、どこかで見たことある/聞いたことがある発言だなと、すぐに具体的なイメージが思い浮かぶ。

本にある資質の解説より、圧倒的に、リアリティある説明だったので、ものすごく腑に落ちたというか、この「資質」の使い方、みたいなものが凄くよく理解できた。

多分、本だけ読むだけでは、資質のうまい使い方、下手な発揮のされ方というところまで具体的な考えも及ばなかったんではないかと思う。セミナーの内容は変更されたので、本来のものとは違ったのは残念だったけど、僕、個人としては、すごく満足度の高いセミナーだった。

さて、僕は、「学習欲」も高いので、さっそく、社内で実験的にストレグス・ファインダーを受講させて、お互いの資質についてディスカッションする場をつくりたいなぁと思ってる。

新型コロナのせいで、なかなか人数集めての会議だとか研修もやりにくい状況ではあるのだけど、落ち着いたら、ぜひ取り組みたい。

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