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住宅購入者のためのキャッシュオファーFlyhomes/ブロックチェーンインフラBlockdaemon/DeFiアプリケーション管理ミドルウェアInstadappが資金調達ほかー6/6週注目のFintechニュース

こんにちは。Z Venture Capitalの湯田(twitter: yudamasak1)です。
今週もニュースをお届けします!

今週の個人的注目ポイント
・海外では仮想通貨の一般への浸透とともにブロックチェーン事業のつるはし的なサービスが出てきている
・国内はキャッシュレス化が進んだ後は、顔認証をベースとして無人小型店舗化が進みそうな動きアリ

資金調達

<厳選>

1. Flyhomes/住宅購入者のためのキャッシュオファー

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設立:2016/米国シアトル
調達金額:$150M/SeriesC
主要投資家:Norwest VenturePartners,BatteryVentures, AndreessenHorowitz他
URL:https://www.flyhomes.com/

米国の住宅価格は歴史的な高騰をしており、購入者にとってはこれまで以上に入札競争が激化している。Flyhomesは住宅を購入したい消費者向けに従来よりも早く現金を提供するスタートアップだ。購入者はFlyhomesからの短期ローンにより現金一括購入のオファーを行うことができ、激化する家の入札競争に勝ちやすくなる。結果としてこれまでよりも早く家を購入できる。購入後、自社で抱えている住宅ローンチームがFlyhomesの提供した短期ローンから通常の住宅ローンへの借り換えをサポートしてくれる。売り手は、従来のローンでは45日かかっていた現金の受け取りが10日に短縮される仕組みになっている。Flyhomesは住宅購入者のブローカーとして機能し、住宅の販売価格の2-3%程度の手数料を売り手から得る。住宅売買価格のアービトラージを行うiBuyerとは異なるビジネスモデルになっている。加えて、同社によれば、2016年のサービス開始以来、$2.6 billion以上の住宅を売買してきておりその取引量は前年比で3倍以上になっている。SeriesCとなる本ラウンドにはZillowの共同創設者で元CEOのSpencer Rascoffも参加した。新たな資金を使用して、都市(現在はシアトル、ベイエリア、ロサンゼルス、サンディエゴ、ポートランド、ボストン)を拡大するとともに、住宅購入の全てのプロセスで使われる金融ツールとしての成長を目指していくようだ。

参考:


2. Blockdaemon/ブロックチェーンインフラストラクチャプラットフォーム

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設立:2017/米国NY
調達金額:$28M/SeriesA
主要投資家:GreenspringAssociates, Goldman Sachs、BlockFi 他
URL:https://blockdaemon.com/

Blockdaemonは、企業が安全なブロックチェーンインフラを構築するための独立したプラットフォームだ。ETH 2.0、Bitcoin、Cardano、Polkadot、Cosmos、SKALE、MobileCoin、Lightning Networkなどの最先端のブロックチェーンネットワークに対応し、Blockdaemon Marketplaceを通じて様々な金融インフラストラクチャへのアクセスを提供している。大小様々な金融機関や取引所、暗号通貨関連企業の開発者に対してセキュアでスケーラブルかつ簡単なノード管理を実現する。現在このプラットフォームがサポートするシステム全体で2,500万人以上の登録ユーザーがいるという。今回のラウンドでGoldman Sachsが参画しているのも注目だ。

参考:


3. Instadapp/DeFiアプリケーション管理ミドルウェア

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設立:2018/米国シカゴ
調達金額:$10M/SeriesA
主要投資家:StandardCrypto,  Coinbase Ventures他
URL:https://instadapp.io/

DeFiの人気はここ数年で上昇傾向にありDeFiプロトコルの数も増加している。Instadappはユーザーや開発者が一つのアカウントで様々なDeFiプロトコルを管理できるように統合、標準化することを目指すスタートアップだ。さまざまなDeFiプロトコルの下での資金の管理を簡素化し、ユーザーと開発者がDeFiポートフォリオを管理および構築するのを容易にするプロトコルとスマートウォレットを提供している。23歳の創業者であるSowmayJainは、DeFi業界の進化が早く、複雑でキャッチアップが難しい点を解決するためにこの「ミドルレイヤー」と呼ばれるプラットフォームを開発した。ローンチと同時にプロトコルの管理をDAO(自律分散型組織)に引き継いでおり、チームは拡張機能の構築とエコシステムの成長に注力していくという。

参考:

<その他資金調達>

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nesto raises $76 million to accelerate growth and offer more Canadians “Low From the Get Go” mortgage rates

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BukuWarung, a fintech for Indonesian MSMEs, scores $60M Series A led by Valar and Goodwater

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<IPO>

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<SPAC>

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要因は大きく2点あり「アクワイアリングにおける処理の高コスト構造」「加盟店手数料におけるイシュアの取り分であるインターチェンジフィー(Interchange Fee)の高さ」にある。特にインターチェンジフィーの解説をしている記事。

Mapping the B2B Payments Tech ecosystem
B2B決済についてとてもまとまっているすごい記事

最後に

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