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ID認証スコアリングAPI Sentilink/ホワイトレーベルのリワード&ロイヤリティプラットフォームWildfire Systems/金融クリエイター向けライブストリーミングプラットフォームTrading.TVが資金調達ほかー7/26週注目のFintechニュース

こんにちは。Z Venture Capitalの湯田(twitter: yudamasak1です。
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資金調達

1. Sentilink/ID認証スコアリングAPI

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設立:2017/米国
調達金額:$70M/SeriesB
主要投資家:Felicis Ventures、Andreessen Horowitz(a16z)、NYCA他
URL:https://www.sentilink.com/

Sentilinkは銀行や貸金業者、金融機関がリアルタイムAPIを通じて、申し込み時点で不正を検知できるようにすることを目的としたスタートアップだ。Affirmでデータサイエンティストとして働き、同社のリスク機能を構築した2名によって設立された。金融機関は、SentilinkのAPIを介すと新規申込に対する偽装や盗難IDの検出ができる。例えば、銀行が新しいクレジットカードを発行する前に申請情報をSentiLinkに送信する。SentiLinkはクレジットカードの申請内容に対して個人情報の盗難や詐欺など、さまざまな不正リスクを評価する。SentiLinkがリスクの高い申請を検出した場合、銀行はさらなる情報を求めるか、申請を拒否するといった選択ができる。Sentilinkはすでに米国のトップ10銀行のうち3行を含む100以上の金融機関と提携。これまでに数億件の申請を検証しており、昨年1年間で収益は「5倍」に増加した。この分野には多くの企業が存在するが、不正調査チームが毎日手作業で申請内容を確認しそこで得られた洞察を不正検知モデルやテクノロジーに反映している点が他社とは違うアプローチであるという。またシリーズAに続き今回もリードする投資家のa16zによれば、非常に細分化された業界であり、様々なレベルの有効性やコストで全く同じことをしているベンダーが多すぎて、競合するIDシステム間で情報が共有されていない状況の中、ID認証サービスを標準化し、ネットワーク効果のあるモデルとしているのがSentilinkの特筆すべき点だという。

記事:https://techcrunch.com/2021/08/05/ex-affirm-risk-leaders-raise-70m-for-sentilink-an-identity-verification-startup/

https://a16z.com/2021/08/09/sentilink-series-b/

2. Wildfire Systems/ホワイトレーベルのリワード&ロイヤリティプラットフォーム

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設立:2017/米国
調達金額:$15M/SeriesA
主要投資家:TTV Capital, QED Investors他
URL:
wildfire-corp.com/

PayPalによるHoneyの買収、Capital OneによるWikibuyの買収、楽天によるEbatesの買収など、Eコマースにおいてリワードプログラムを提供することを目的とした買収があったことは記憶に新しい。Wildfireはホワイトレーベルで企業がリワードプログラムを展開できるようにするプラットフォームを提供する企業だ。Wildfireは元々、Wildlinkと呼ばれるモバイルアプリを提供しており、製品やサービスが好きなアプリユーザーが、何千もの加盟店ネットワークから友達にリンクをコピーして送信し、誰かがリンクを開いて購入すると、紹介を行った人に自動的にキャッシュバックを配信するビジネスを展開していた。それから現在Wildfireは独自アプリだけでなく、ユーザーが共有した製品に対してコミッションを獲得できる仕組みを他のEコマースに組み込むことができるプラットフォームへと進化している。Eコマースだけでなく、例えばブラウザの拡張機能やメール、SNS、その他メッセージングサービスの中にも組み込むことができるため、企業はWildfireを利用して顧客のカスタマージャーニーの適切なポイントでリワードプログラムを展開することができる。あらゆるデバイスやプラットフォームでリワードプログラムを展開することで、顧客の口コミによるオーガニックな成長を促進できるという。顧客としてMicrosoftがEdgeブラウザーやBingの検索エンジンにクーポンとキャッシュバックを統合していたり、マイクロ投資Fintech企業のAcornsはWifldfireを使用してAcorns Earnのデスクトップ拡張機能を強化している。

記事:https://wildfire-corp.com/wildfire-series-a-funding/

3. Trading.TV/金融クリエイター向けライブストリーミングプラットフォーム

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設立:2020/米国
調達金額:$6.1M/Seed
主要投資家: L Catterton Growth, Activant, Navy Capital, Tribe Capital他
URL:http://www.trading.tv

Trading.TVは次世代のトレーダーや金融コンテンツ制作者のために作られた、株式、暗号、NFT、希少なスニーカーなど、あらゆる金融コンテンツを開発し、共有することができる、世界初のソーシャル・ライブストリーム・プラットフォームだ。新しい資産クラスやトレーダーが、市場にこれほど大量に流入したことはいまだかつでないだろう。それに伴い、娯楽的かつ教育的な金融コンテンツが必要とされている。Trading.TVはこのような市場を背景に、金融業界のインフルエンサーがコンテンツ作成とコミュニティ構築することを可能とし、コミュニティ参加者はクリエイターが話している裏付けのある資産の売買ができるプラットフォームを目指している。現在、最初の50人のクリエイターを厳選してクローズドベータに参加させ、彼らがコンテンツを収益化するための新たな方法を提供するとともに、$1Mのクリエイターファンドを通じて支援を行っている。秋の一般公開に向けて今回のシード資金を活用してチームを構築し、プラットフォームの成長に投資していく。

記事:https://www.manchestertimes.com/news/business/trading-tv-launches-out-of-stealth-with-6-1-million-in-seed-funding-to-support/article_ad47afba-d940-587c-b9d0-ff56e03038ab.html

<その他資金調達>

インドのオフライン加盟店向けQRコード決済&POSシステムを提供するBharatPeがTiger GlobalがリードするシリーズEラウンドで$2.85Bの時価総額で$370Mを調達

イギリスのfintech-as-a-serviceプロバイダーRapydが$8.75Bの時価総額で$300Mを調達

SMB向け401(k)プラットフォームのHuman Interestが$1Bの時価総額で$200Mを調達

乗り物購入時などに個人向けローンを提供するOctane Lendingが$900Mの時価総額で$52Mを調達

UAEのBuy Now, Pay Later TabbyがシリーズBで$300Mの時価総額で$50Mを調達

インドのネオバンクJupiterがブラジルのNubank等をリード投資家とするシリーズBラウンドにて$45Mを調達

SMB向けにリアルタイムの財務データを提供するZeniが$34Mを調達

連邦準備制度と直接接続することでB2B版Stripeを目指すReserve Trustが$30.5Mを調達

イギリスの個人資金管理アプリSnoopが£47Mの時価総額で£15Mを調達

金融機関向けの会話型AIチャットボットKasistoがシリーズCで$15.5Mを調達

ローコードの金融サービス構築プラットフォームFintechOSが$10Mを調達

金融機関やフィンテック企業向けレシートデータ接続プラットフォームBanyanが$10Mを調達

<IPO>

ソフトバンクGも出資するインドのオンライン保険アグリゲーターPolicybazaarがIPOを申請

<M&A>

Square、分割後払いサービスのAfterpayを290億ドル(3兆円超)で買収

KlarnaがインフルエンサーマーケティングプロバイダーAPPRLを買収

その他Fintechニュース

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