見出し画像

プロダクトデザインファーストなカルチャー

「データでサプライチェーンをアップデートする」をミッションに頑張っています、Resilire津田です。

このnoteは、Resilireが大切にしている「プロダクトデザインファーストなカルチャー」と、「Resilireが考えるSaaSにおける良いプロダクトデザインとは何か」を発信するnoteになっています。

ちなみにResilireを知らない方は、ぜひCompany Deckをご覧ください。

私自身元々プロダクトデザイナーであり、この会社を立ち上げてから自ら手を動かしてデザインを作ってきました。その中で、デザインの持つポテンシャルを強く感じている日々です。

Resilireのプロダクトは、Figmaでデザインを設計し、大手の製薬企業に対し毎週ヒアリングをしてアップデートを繰り返す中で生まれました。

初期顧客は、長年取り組まれてきた大手SIerのシステムと比較検討の上、実績0・機能も極小の中、Resilireを選んで頂きました。その際に選ばれた理由はプロダクトデザインにあると強く感じており、今後もプロダクトデザインは経営上非常に重要なものであると認識しています。

テクノロジーを強く打ち出すスタートアップは多いと認識していますが、デザインを打ち出す企業がB2BSaaS企業には少ない感覚があり、プロダクトデザインを重視する思想を持つResilireとしては、少しでもこの思想を発信できればと考え、noteを書いています。

プロダクトデザインがSaaSにもたらす効果について

まず、プロダクトデザインがSaaS企業においてもたらす効果について、一般論を簡単にご共有できればと思います。

こちらは、ChatGPTに質問した結果になります。

B2B SaaSにおいて、プロダクトデザインがもたらす効果は以下の3つが挙げられます。

1. ユーザーエンゲージメントの向上: 良いプロダクトデザインは、顧客に魅力的で使いやすいプラットフォームを提供し、ユーザーエンゲージメントを向上させます。これにより、顧客は製品やサービスを継続的に使用し、より深く関与することになります。結果として、顧客満足度が高まり、顧客が長期間サービスを利用する可能性が高くなります。また、高いユーザーエンゲージメントは顧客が製品やサービスを推奨し、口コミによる新規顧客獲得につながることがあります。

2. プロセス効率の向上: 優れたプロダクトデザインは、顧客が製品を容易に理解し、習得できるようにするため、ビジネスプロセスの効率を向上させます。直感的で使いやすいインターフェイスにより、ユーザーは迅速に機能を習得し、タスクを効果的に完了できます。これにより、顧客企業は従業員の生産性を向上させることができ、全体的なビジネス成果に寄与します。

3. チャーン率の低下: 良好なプロダクトデザインは、顧客が継続的にサービスを利用したいと感じさせることで、チャーン率(解約率)を低下させる効果があります。顧客が製品やサービスに満足している場合、他の競合製品への移行のインセンティブは低くなります。低いチャーン率は、長期的な顧客関係を維持し、継続的な収益を確保することにつながります。これは、B2B SaaS企業にとって重要な成功要因であり、企業の成長と競争力に寄与します。要約すると、B2B SaaSにおいてプロダクトデザインがもたらす効果は、ユーザーエンゲージメントの向上、プロセス効率の向上、およびチャーン率の低下です。これらの要素が組み合わさることで、企業は顧客満足度を高め、ビジネス成果を向上させ、市場での競争力を維持することができます。

B2B SaaSにおいてプロダクトデザインがもたらす効果は、ユーザーエンゲージメントの向上、プロセス効率の向上、およびチャーン率の低下です。これらの要素が組み合わさることで、企業は顧客満足度を高め、ビジネス成果を向上させ、市場での競争力を維持することができます。

ChatGPT

プロダクトデザインは、NPS(Net Promoter Score)向上によりSaaSの財務上重要なKPIの向上が見込めると言えます。

Resilireが考えるSaaSにおける良いプロダクトデザインとは

デザインがもたらす効果について一般論としてKPIの向上が見込めると話しましたが、見栄えを良くする・顧客要望に応える・ユーザビリティ向上をする、だけでそれらのKPIが向上するとは言い切れないところもあります。

そこで、Resilireが考える良いプロダクトデザインとは何かというお話もできればと思います。

Resilireが考える良いプロダクトデザイン要素を整理すると、ざっくり以下のような項目があると考えています。
①企業の目指す世界観を浸透させられること
②複雑な課題を、シンプルなデザインで解決できること
③リソースに合わせた解決策で理想と現実の差を埋められること

それぞれ説明したいと思います。

①企業の目指す世界観を浸透させられること

良いプロダクトデザインは、多くの人にワクワクを届け、ファンをつくります。プロダクトに期待する人が増えると新たなフィードバック機会が生まれ、プロダクトの進化が促進されます。
その良い循環をつくるには世界観を多くの人に浸透させられることが必要です。

一例ですが、Resilireが接しているSCRM(Supply Chain Risk Management)のマーケットでは、今まで個社毎にシステム構築をされて取り組まれてきましたが、リスク管理における根本的解決がされてこなかった過去がありました。

Resilireでは、サプライチェーンのレジリエンス構築の抜本的な課題解決に必要なことは、「ツールを作ること」ではなく、「サプライヤーとのリレーションシップを実現するハブを生み出すこと」だと考えていました。

よって以下のデザインを意識してきました。

・データ管理とリスク検知が社内外どのユーザーも簡単にできること
・サプライチェーンの構造データをシンプルでわかりやすく実現できること
・データクレンジングが効率的にできること(データの名寄せ・重複排除・一括データ更新・自動データ収集)
・構築したサプライヤーデータベースを活用しサプライヤーのリスク分析・ESG評価等経営上重要な課題解決に繋げられること

顧客視点でResilireを見た際、競合と比較し、Resilireで目指している世界観が全く異なることを感じ取ってくれています。

リスク管理を効率的にするツールを作ってるんじゃない、「サプライチェーンを支えるインフラを生み出そうとしているんだ」という意思がプロダクトの節々に投影されていて、世界観の共感を生み、良質なフィードバックを得られる重要な要素になっていると感じています。

②複雑な課題を、シンプルなデザインで解決できること

複雑な課題は解決が難しく、解決方法の個社性が高くなります。ただSaaSは汎用的な解決策にする必要があります。そういった際には、全く新しい視点でシンプルでベストな解決策を生み出す必要があります。

解決策は常にシンプルである必要があり、活用するユーザーにとってわかりやすく最小手順で解決できることが重要。機能を詰め込むとその分複雑性が増すので、如何にユーザー心理を理解して、多機能でも理解しやすいUXにできるかが鍵だと認識しています。

考え抜いたデザインはより洗練されシンプルなデザインになり、本質的な課題解決に早く向かわせることができます。

サプライチェーンの領域では、「膨大なサプライヤーデータを管理し維持し続けるのは難しい」、「上流サプライヤーのデータは開示されない」という定説がありました。

本当に開示できないのだろうか?と考え、デザインをシンプルに作りました。

実際ResilireがMVPとして構築したインターフェースは以下のように大量のデータを構造的にわかりやすくシンプルに管理できるものにしました。IDをサプライヤーに付与し巻き込み直接データ開示を推進しています。とはいえMVPでありまだまだ発展途上です。

Resilire_SC control tower UI

結果として、国が今まで考え続けても答えを導くことが難しかった「上流サプライヤーデータの開示推進」が導入企業で実現できつつあります。

その手があったか!と言わしめる解決策をデザインの力で生み出せる。それはデザインの持つ素晴らしいポテンシャルです。

③リソースに合わせた解決策で理想と現実の差を埋められること

殆どのケースにおいてリソースは限られています。リソースに合わせたデザインかどうかも大事な要素です。理想的な素晴らしいデザインをつくったとしても実現できなければ絵に描いた餅になってしまいます。

その時々で顧客の課題を短い時間で解決に導きつつ、理想に近づけていけるプロダクトデザインが良いデザインと考えています。

以下はよく見る図ですが、状況に応じて最適解を出し続けることは必須です。

状況に応じた解を出すには、今解くべき課題は何で、いつまでに何をやるべきなのか理解する為のコミュニケーションも必要です。

例えばビジネス側や顧客と会話し、クロージングやアップセルに足りない要素をヒアリングし、求めるスケジュール感に合わせたミニマムなデザインをつくる。

デザインを元にエンジニアにスケジュール感が現実的か確認し、fixさせる。

良いプロダクトデザインは、リソースやスケジュールも加味したものだと考えています。

なぜResilireではプロダクトデザインを重視するのか

ここから何故Resilireが経営上プロダクトデザインを重視しているのかお話ししたいと思います。

前提として、私自身SaaS経営において持続的な成長を実現するにはプロダクト力が極めて重要だと感じています。

需要と供給バランスの関係で、プロダクト力が無くてもセールスやプロフェッショナルサービスの力で一時的に儲かり、あたかも成功していると錯覚してしまいがちですが、SaaS企業はプロダクト力が低いと成長が続かなくなることが多いと思います。

"プロダクトを通して"TAMを拡げられているか(セグメントの拡張・新たな課題解決の推進)。これは最も重視する必要がある指標だと考えています。

そういった考えから、Resilireではプロダクトの価値に向き合うカルチャーがあります。

その上でプロダクトのデザインを重視する理由は、「プロダクトデザインが洗練されていなければ実現したいことが実現されないから」です。

その理由はざっくりと以下の3つがあります。
①グローバルで大量のサプライヤーを巻き込む必要があり、ネットワーク効果を実現するUX(PLG)でなければいけない
②モノづくり産業の情報開示したがらない取引慣行を変える必要がある
③解決策を誰も知らない、スタンダードを生み出していく必要がある

プロダクトデザイン力でサプライチェーンの未来を変えていきたいです。

Resilireのプロダクトデザインファーストなカルチャーについて

「顧客の全ての課題をプロダクトで解決できるものにする」それがResilireが目指しているところになります。

何故売れないのか?何故解約されたのか?ビジネスプロセスの課題もあるだろうし、プロダクトとしての課題もあるはずです。どちらも解決しますが、意識していないとプロセスだけで解決してしまいがちです。

全ての役割の人がプロダクト側にフィードバックし、プロダクト側で売れない理由や解約される理由を潰す。それが会社として意識していることです。

また、Resilireは取り組んでいる課題が難しく顧客が解決策を持っていない事が殆どなので、議論しやすい土台としてデザインをつくり、それを元に議論したり顧客と壁打ちをしていくカルチャーになっています。

デザインが起点になり会話がされ、プロダクト方針が決まっていくいく事は特徴的なところだと思います。

最後に:Resilireではプロダクトデザイナーを探しています

現在プロダクトデザイナーを探しています。

Resilireのプロダクトデザイナーに期待する役割は「事業の未来をつくること」です。画面のデザインをつくることではありません。

上流から議論して、事業コンセプトからつくっていく。ビジネス側と会話しながら現実的な落とし所もつくる。その過程で一緒にサプライチェーンの未来をつくっていけると嬉しいです。

また、デザインは常にいろんな方で叩いて良くしていくものと考えています。私がつくったデザインは既にどんどん消えていっています。笑
私が作った跡形も無くなるくらい、どんどん進化、変化させていきたいです。

尚、上流から考えデザインをメインに事業をつくってきたような経験は無くても問題ありません🙆‍♂️
Resilireの事業やカルチャーに共感頂ける方と、一緒に経験を積んで、一緒に最高のプロダクトを生み出していけると嬉しいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?