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退職代行モームリが過去最高記録を更新した件

退職代行モームリが「1日の依頼数が230件になりました…」とXで報告していた。

その数字が“過去最高”らしい。

ちょうど仕事始めの6日、いわゆる「もう会社には行きたくない」という声が一斉に噴出したんだろう。

世の中には「逃げるなんてダメだ」という声が根強くある。

でも個人的には、逃げる・辞めることを悪いと決めつける必要はないと思う。実際「辞めさせてもらえない」という状況に苦しんでいる人はいるし、僕自身、会社を辞めたいと言ったら無意味に引き止められたことがある。

それこそ「強行突破」で辞めたわけだけれど、そうやってグダグダ長引かせるより、パッと辞められる仕組みがあるなら利用したほうが楽じゃないかと思う。

知り合いにも、会社を辞めたくても言い出せなくてズルズル居続けてしまい、気がついたら30代半ば。スキルも身につかないままになってしまった人がいる。

もちろん本人にも“踏ん切り”がつかなかった原因はあるんだけど、その後の人生を想像するとやっぱりしんどそうだな、と感じる。

僕は20代後半までずっと“なんのスキルもない雑用係”みたいな会社員生活を送っていた。

もう先が見えなくて、「どん底なら開き直っちゃえ」と思ってたところもある。「仕方ない、バイトしながら気楽に孤独に生きていくか」くらいの気持ちでいた。

そんな僕がたまたまストレッチトレーナーみたいな珍しい仕事に就けたのは、正直運が良かったと思う。

結果的にそこから独立もできたし、会社員時代に山のように仕事を積極的にこなしたことが経験値になっている。入社して3ヶ月程度でもう仕事には飽きていたし、ずっと働ける仕事ではないと先も見えていたから尚更、独立する気で2年間働いていた。

だからこそ僕は「人生最後の転職ガチャに当たった」だけだと思っていて、そうじゃない人や、自分から言い出しづらい人は退職代行を使えばいいんじゃないかと心から思う。

自分の人生をパワハラとか会社の都合で狂わされるのはたまらない。

もちろん、すぐに辞めると転職には不利になる可能性があるとか、逃げてばかりいられない場面もある、とわかる。

でも「逃げ癖がつくかどうか」はあまり関係ない気がする。

僕自身20代の間に、

警察学校→眼鏡屋→起業(失敗)→基盤設計→ストレッチ専門店、と何度も環境を変えてきた。

退職代行なんてなかったから、そのたびに自分で言い出すしかなかったけれど、それでもなんとかなった。

そうして30歳で再び起業して、いま7年目。

あの頃は地獄みたいな20代だったなと思う。

辞めてもダメ、踏ん張ってもダメ。でもそれで人生が終わったわけじゃない。結局のところ、何が正解かなんて、後になってみないとわからない。

だから、「もう会社に行きたくない」と思った人が退職代行を使うのは、案外ひとつの選択肢として“アリ”なんじゃないかと思う。

つらいときは飛び道具でも使って逃げちゃったほうが、心を壊すよりはるかにマシだし。もし後悔することがあっても、そのときはまた別の道を探せばいい。

逃げることだけがすべてじゃない。

けど、逃げられない人を少しでも助ける仕組みがあるのは、やっぱり社会の救いになるんじゃないかな。


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