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≪Vol.207≫もし「遅刻したけど、何か遅れたことで問題ありましたか?」って言われたら~外国人と働く~

いろんな国の人と仕事をしますが、日本は「時間に厳しい」のは確かだと思います。その感覚は合理的か?と聞かれたならば、合理的というよりは倫理的な要素も強いように感じます。

特に日本人だと遅刻した相手に対して「嫌悪感」を抱くでしょう。「みんな遅れてないのに何であんたは遅れてんだ!」と。僕も感情的には同じで、遅刻してくる人に対して「ちゃんとしろよ!」って思う感情はあります。

これは日本のルールであって、万国共通か?と言われればそうでもなくて、いろんな国に行けばいろんな国の「常識」があって、決して日本のルールが正しいわけではない。とはいえ「時間」という万国共通のモノサシなので、良し悪しの判断はしやすいと言えばしやすいのだとは思っています。基本的には「遅れる=悪」という評価で間違いはなくて、その「悪」の度合いが国々によって違うというイメージでしょうか。日本はその「悪」度合がかなり高いという感じです。

モノサシという話で言うと、その代わりといっては何ですが、日本は何事も「杓子定規」に捉えてしまって、「良し・悪し」という判断よりは「ルールが優先」ということが多いです。その部分で言うと海外との違いは結構あるはずで、折り合いがつかないことでもあります。

タイトルにもあるように、では「遅れたけど、何かトラブルや不都合ありましたか?」と言われたときにどうしますか?日本でいうと、こんなことを言ってくる奴は「困った奴」「厄介者」扱いでしょう。
もっというと「僕は遅れましたけど、時間通りに来た奴より成績出してますよ」って言われたらどうしますかね?売り上げも高いから会社には貢献しているし、お客さんにも喜ばれている。ただ遅れただけ。その遅れているというのも社内では迷惑が掛かっている人もいるけど、お客さんには迷惑が掛かっていない。そんなことになったらどうしますかね?

チームプレーなんだから、ルールなんだから、時間の約束は守らないとダメなんだよ!と注意するでしょうか?
じゃあ「営業成績が低い人」「スキルが足りてない人」「ホスピタリティが足りてない人」、そういう人にもちゃんと注意してください。僕の売上であの人たちの給料払ってんじゃないですか、って言われたらどうしますか?

実際、上述のようなことは日本人同士でもよくあるけど、あまり表に出てきづらいやり取りで、こういうことがもっとこれから増えるかもしれません。
まぁさ、、、その気持ちもわかるけどさ、、、わかってよ。チームなんだからさ。って。日本人同士だとこういう幕切れも多いのかなと思います。

よくアメリカと日本の比較があったりしますが、アメリカの場合はそもそも就職のタイミングで「あなたに何を求めるのか?」が明確になっていることが多いです。だからその「求めるもの」に対して成果が出るか出ないか?という評価です。もちろん勤務時間の約束もありますが、出勤しようが、リモートだろうが成果が出るかどうか?が焦点です。例えば、コロナも終わったのでリモート勤務ではなく、会社に出勤してください。ってなったら「なんで?」ってことになります。リモートで出勤しても成果は同じだし、そんなの時間の無駄だと思ったら、すぐに転職されてしまいます。

この辺りが日本とアメリカの違いがあったりします。
これも文化の違いなのですが、そもそも「会社をクビになるならないの基準が成果かどうか」という違いです。アメリカだと時間に行こうが行かまいが、求められている成果が出ないとクビです。(ちゃんと会社やお店などへ行って仕事することが成果なら遅刻はダメ)


いろいろ長々と書いてしまったのですが、とはいえ遅刻されたら嫌じゃないですか?日本人的な気持ちとしては。でも感情論では片付かないので、成果と罰則のルールを作って解決なんでしょうね。あと現実的には遅刻は確かに困るし、信頼関係も持ちづらいのですが、結局成果出せる人が必要なのは確かです。だから難しい。

ただ、遅刻する人に、もし他の人と成績が同点だった場合、確実に遅刻する人より遅刻しない人の方が優先されるよ。というのが教えの一つでしょう。これもちょっと日本ならではの見解かなと思ったりもしますが。

というような、日本人的にはややこしいような裁きをしないといけないことが増えていく可能性はある。というお話でした。日本人には苦手領域だなぁ。

今週も最後まで読んでいただきありがとうございました!

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