ハンドボールの投球動作のレビュー論文から考える⑥
ハンドボールの科学は毎週金曜日に更新！
ハンドボールの科学は，エビデンスベースでハンドボールに関わらず，幅広い分野の研究からハンドボールに応用して
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文献情報
タイトル
Throwing speed in team handball: a systematic review
著者
Helena Vila & Carmen Ferragut
ジャーナル
International Journal of Performance Analysis in Sport Volume 19, 2019 - Issue 5
まとめ
https://note.com/yudai0531/n/n44e42e62eec8
方法
https://note.com/yudai0531/n/n44e42e62eec8
わかったこと！
この研究の現場への活かし方
今回のこの論文は，レビュー論文なので複数回に分けてnoteを書き上げていきます！このレビュー論文では，64本ものハンドボールの投球動作に関する研究をまとめ上げたものです！
ハンドボール以外にも投（球）動作は，これまで多くのバイオメカニクス的研究がなされてきました．その中でも，多いのが野球のピッチング動作を対象とした研究で，投球速度向上や制球力，肩や肘の障害予防などの観点から様々な知見が得られてきました．ハンドボールにおいても，野球の研究数よりは少ないですが，非常に多くの研究がなされています．少し残念なのが，投球腕や体幹の動きに着目したキネマティクス（位置や角度や速度など）的な研究がほとんどです．一方，ボールに加えられた力やパワーという観点からキネティクス（力）的研究はあるものの，投球腕などに着目してその関節トルクなどを報告した研究は非常に少ないです（若山ら, 2014; Hillary et al., 2016）．今後，両面の研究が増え，さらに”ハンドボールの投球メカニズム”という霧が晴れていくことを期待しましょう！
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さて，今回は「球速を速くするための身体の特徴とフォームについて」という観点でお話ししましょう！
是非，最後までご覧になっていただけると・・・筆者が驚くほど喜びます🤣．いいねやコメントをくれたら泣いて喜びます😭．
前回の記事では，『身体の特徴と球速の関係』について触れましたね！
（前回の記事）
＜前回のPOINT＞
✔︎腕と指が長いやつは有利
✔︎筋量が多いことと脂肪を少ないことは球速においても有利
ここまでが前回までのお話でした！
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さて，本題です！今日も形態的特徴と球速の関係について掘り下げていきます！加えて，球速とコントロールについての述べていきます！
これまで2回に渡って，球速が速い人の形態的な特徴について述べてきました．今回，紹介されているデータは，「男女の球速の差」を検討したものです！van den Tillaar and Ettema (2004)によると，「身長・体重・体脂肪率・最大筋力・球速」に統計的に有意な差がみられ，その要因として，以下のように彼らは述べています．
「形態的特徴と筋力の発揮レベルが男女の球速の差を生み出しているのだ！」
しかし，この研究は，その動作的な特徴までは述べられておらず，個人的にはなんとも言えないです．初心者男子とプロ女子選手を比較したら，女子選手の方がきっと球速は速いでしょう．であるとすれば，この理論は立することができません．個人的には，女子選手は特有の投球動作パターンがあると考えています．ハンドボールをやったことある人はなんとなく，直感的にそれを感じているのではないでしょうか？
「なんか女子って，男子とフォーム違くね？」と
心ではそのようなことを考えているはずなのに，指導では，男女ともに同じ内容を指導されているのが現状です・・・．鈴木の研究の対象は，女子選手であったため，よりそれを進めていき，「女子選手特有の投球パターンを明らかにした上で，女子選手のための投球動作の指導方法の確立」を目指していきたいです！
続いて，球速と制球力お話しに移りたいと思います！
Fittsの法則というものを，今回は紹介して終わりにします！
Fiitsの法則とは，
「物体の移動速度が上がるほど，目的到達地点の誤差がおおきくなる」
といったものです！同様の現象を，Indermill and Husak (1984) ，Etnyre (1998) も報告しています！ハンドボールに置き換えると，「球速をあげればあげるほど，コントロールが悪くなる！」ということですね！果たして，これはそうなのでしょうか？次回はその奥に迫ろうと思います！
ひとまず今日はここまで！
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それでは！
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■ 名前
鈴木 雄大（すずき ゆうだい）
■履歴
・日本体育大学 体育学部 健康学科（体育学）
・日本体育大学大学院 コーチング学専攻 博士前期課程（コーチング学）
・現職 青森県スポーツ科学センター スポーツ科学専門員（動作分析分野）
■大学院博士前期課程での研究テーマ
「ハンドボール選手の投球動作の３次元動作分析とバイオメカニクスを活用した指導法の構築」
■研究業績
・試合における大学女子ハンドボール選手のジャンプシュート動作の3次元分析（単著）_ハンドボールリサーチ，2020
■ハンドボール指導歴
・高校男子（2014〜2015）→ 高校女子（2015〜2020）
・日本体育大学女子ハンドボール部 アナリスト（2018〜2020）
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