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大人の葛藤

人は見た目で判断してはいけない。
と、子供のころに言われた記憶がある。
しかし、就職活動の時には、二言目には第一印象が大切だと、教えられた。

第一印象とは、身だしなみや表情、髪型やメイクなどで決まるらしい。
中には、歯並びまでもが判断基準に含まれている。

第一印象で決まるものは就職だけではない。
第一印象で恋に落ちることを、一目ぼれと言う。
実は人は、見た目で人生が左右するのではないだろうか…
と、私は最近やっと気づき始めた。

私は経験や悩みなど、自分の内面を話すのが好きな方だ。
けして自慢をしたいわけではない。
むしろ、自慢できるような特技や経験値は何もない方だ。
しかし、相手に自分とい人間をしってもらうことで、深い付き合いができると思っていた。
まず、自分の話をすることで、相手も話をしてくれるような、そんな気がした。
そして私はもちろん、一目ぼれもしたことがない。
子供のころに、「人は見た目で判断してはいけないよ」という言葉がいまでも心に深く残っている。

私は、小さなショップの販売員になった。
そこでもやはり、人は見た目で判断しないとう教えを守っていた。
そのおかげで同僚、先輩、上司、お客様ととても良い関係を築くことができたと思う。
とても、楽しい毎日だった。

しかし、私は母になりアラサーになった。
ママ友とは、非常に難しい関係だ。
ママ友は、住んでいる家や夫の収入などが人の判断基準なのだ。
自分の話をペラペラと話していては、自分だけでなく家族にも被害がでる可能性もあるのだ。
旅行へ行ったと言えば、あそこの奥さんは自慢話をする。
きれいすぎる洋服を着ていれば、母のくせに色気づいている。
地味でよれよれの服を着ていれば、不潔。など…
もう、話すどころか家から出ることすら億劫になる。
近所のママさんの話をこのような感じでしているのをよく見る。
しかも、名前と第一印象しか情報がない場合が多々ある。

人は見た目で判断してはいけないのに、第一印象も大切という、矛盾。
私は、この年になり、やっと理解できてきたのかもしれない。
こうして大人になっていくのだろうか。

でも私は、やはり、上辺だけの付き合いは苦手だと思う。
人それぞれ、生活環境や考え方が違って当たり前だと考えているからだ。
なので私は、子供たちには、人を見た目で判断しない立派な大人になってほしいと願う。

#エッセイ
#言葉
#想い

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