見出し画像

わたしの父


私の幼稚園の入園式の日
一本の電話が鳴った‥

父の運転している車とバスが‥
病院からの電話だった

母が電話の前で
顔色が変わったのを薄っすらと思い出す

父は奇跡的に助かった

でもそこから
わたしたち家族の人生が変わった気がする

父は頭をシャッフルされたようで
今までの性格と変わってしまい
ものすごく怒りっぽくなった

なにか嫌なことがあると
すぐ怒鳴る
物も投げてたかな

椅子を夜中に持ち上げだして
投げようともしてた
もう毎日ビクビクして暮らす

母が旅行に行こうものなら
ものすごい勢いで何度も電話してきて
電話に出なかったら怒鳴り散らす

家を出たくても
母がかわいそうで出れなかった

でも‥
私の人生なんだよね??
私は母の人生ではない。
私の人生を歩もうと決めた。
そして
30歳になる直前に東京に出てきた

このこと誰にも言えなくて
ものすごく苦しかった

友達や職場の人に会うときは
何事にもないように幸せな顔してた

こころの中では
どうして私はこんな人生なんだろう
どうしてうちは、、と何度も思った
父親の話をするのが嫌だった
触れてほしくもなかった

でもいま思うことは
父は父で事故に遭ってしまい
辛かったしどうしょうもない思いで
必死で頑張ってたのかな。
余裕がなかったのかな。

怒鳴ってるところばかりに
フォーカスしてたけど
優しいときもあったよね。

離れて暮らすようになり
やっと父に対して
優しい気持ちになれたような気がする

20年かかった、、長かったね‥


今つらい人もいると思う。
どうしようもなく家族と向き合うのが
つらくて苦しい人もいると思う。

私は離れることができたけれど
色んな事情で離れることさえできない人も
いると思う。

でも信頼できる誰かに話すだけで
楽になることもあると思う。

今つらくて苦しい人が
少しでも未来に明るい光がさしますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?