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ゴミ捨て場の決戦、ラストマッチも終わったので感想

合計10回ほど見てきました。
知人と1回、家族と2回、一人で7回。全部楽しかったです。
最高の映画を本当にありがとうございました!!!!

*劇中のセリフの文字起こしに関しては小説版を参考にしています。何か問題があれば消します。

時系列に沿って感想

まず冒頭。というかTOHOやI.Gのロゴの時点で鳥肌が止まらない。
アニメ見ていた時はTOHOのあのロゴが出る時の音はよく聞いたので脳内再生余裕でした。
後はカラスが舞う演出ね!ハイキューらしいロゴの出し方をしてくれてありがとうございました。ヒカリアレっぽくて好きです。

研磨と日向の出会いシーン回想からタイトルまで

まさか研磨視点でここが描かれるとは、初めて見に行った時には本当に予想していませんでした。
改めて日向の人懐っこさとバレーへの熱量が伝わるなと思います。

「どうせ高校の間やるだけだし」という研磨の言葉に対して、日向はただ悲しそうな顔をするだけっていう、ここは色々日向の考えを妄想できる場面だなと思います。

研磨のメールを見て改めて決意を決める日向。
ここめっちゃかっこいいのに次に映る影山が「なに言ってんだコイツ」って顔から一切変化しないの面白すぎて毎回笑ってしまう。

そしてBGMが盛り上がって行ってからのタイトルドーン!!で毎回鳥肌か止まりません…

試合開始前

「行くぞ!」って言って両チームの選手が走ってくるシーン、毎回「今回は後ろの音駒に意識を向けるぞ!!!」と思いつつ最後尾に走ってくる木下さんに意識が向いてしまってダメでした。全敗しました。最推しなんで許してください。

あとはやはり、「満を持して勝ちに来ました」と「受けて立とう」が見られるとは思わなかったので本当に嬉しかったです。

音駒円陣のシーン、囲む前から囲んだ後までかけてすごい研磨の介護してる武虎さんで口角エベレストになっちゃう。絶対あれ研磨の手握らせようとしてましたよね。そしていつも隣の夜久さんの腕白!??!?!?ってなる。

スターティングメンバー紹介

烏野側だと大地さんの紹介時、上の方にちょこっと映ってる日向が両足から片足交互ずつジャンプになってるのが”とりあえず動きたい”って感じで好き。
追加で大地さんに怒られてムッとするようなしょんぼりというような顔する旭さん、とてもいい。

音駒側だと叫んでる武虎さんと煩がる研磨、東京都代表決定戦でも似たようなことしてましたね君達。
後はきょろきょろしてる福永くん毎回「えっあざといなおい」ってなる。そしてリエーフいつも元気はつらつでいいね…夜久さん呆れてるけど

そしてラリー直前の鳥飼コーチ、鳥飼前監督のシーン。
「申し分なし」に対する「満喫してくれ、じじい」がほんっとうに、お互いがお互いのことを想ってるんだな~~~と嬉しくなります。

第一セット

「”もう一回”が無い試合だ!研磨!!」のところ、ラストマッチを見ているときは(本当にこれがお終いだなあ…)と思わずしんみりしました。

音駒のみんなが烏野の試合を見ているシーン、上着を着てたりインナーだけだったりパーカー着ていたり多種多様なんですが、個人的に気になったのはインナーかつ腕まくりしている夜久さんでした。多分一番軽装?なのでは?犬岡とかリエーフもインナーだけだったけど腕まくりはしてないし…
このシーンのあとの「進化しているのはこっちもだよね」の流れのままシンクロ攻撃に入るのすごい好きです。

木兎さんの「負けんなツッキー!」の後にふんぬー!って野生動物みたいな唸り声上げてるの毎回ニヤついてしまう。

山口のピンサーからの月島のブロックのシーン、ここもう五億回ぐらい語られてるとは思いますが語らせてください。
小学生の頃は山口にとって月島はずっと上にいる存在で、高校でも月島はレギュラーになるほどで、でも同じチームのメンバーとしては隣に立っていて、そして合宿の時には山口の方が先に行き、でもそこでぶつかり合って。そして今、同じコートの上でハイタッチをしている。
この流れ、二人の成長を、月島がこれからハイタッチする手のシルエットの中で表しているのが本当に最高の演出でした。
そして月島のブロックを本当に、心のそこから喜ぶ山口の生き生きとした顔!最高。

そしてすごく嫌そうな顔の研磨に見つめられながら夜久さんに蹴り飛ばされる黒尾さん、ツボ。

でもそんな情けない姿を見せながらも「最近のバレーはどうだい」って本当に師のように月島と向き合う黒尾さん。まあこの後のところはね、もはや語ることすら冗長です。月島が自分の口でそれを黒尾に伝えたということに、色々な意味があると思っています。

「押し込め影山ア!」「押さえろリエーフ!」のところ、ポケモントレーナー?って言ってる人の感想見てからそうにしか見えなくなりました。

第二セット

「面白いままでいてね」
何度見ても思わず息をのんでしまいましたねここは。
BGMが凄くノリノリなものであるがゆえに、なおさら急に止まるとすごく怖い。ここの演出は特に拘ろう!と制作側が考えたのが鳥肌が立つほどに伝わってきました。

二セット目最初のTO、烏野がとったここのシーンでリエーフが研磨に対し怖い!って反応するじゃないですか、研磨が説明して「研磨さん怖いです」「怖いな」「怖い」って反応をする。
それでまた研磨が追加で何か話そうとした時のリエーフの顔、「えまだ何かあるんですかコワ」みたいな感じで面白くて好きです。

リエーフがバックアタックを決めた後、サーブでミスするシーン。
ここ後ずさりするリエーフも良いし、それをじっと見てる先輩たち。イイネ…

しかしここからの日向潰しの流れ、決して日向が何もできないってわけじゃないんですよ。ちゃんとレシーブをして、危ないボールをちゃんと上げて、チームに貢献はしてるんです。
それでも、飛ぶということを徹底的に阻まれてる。
自分に上がらないトスを、悔しそうに見上げる日向の顔が……

でもその日向を、影山はちゃんと見てるんですよね。
飛べるか飛べないか、そして飛ばすために、セッターとしてどうするか。
本当に影山は変わったなあと、「スパイカー前のカベを切り開く。そのためのセッター」という影山のモノローグだけでこれ以上ないほど伝わってくる。この時もう「俺のトスで」ではないのが、セッターとして成長した影山なのかなあと思うわけです。

そしてレシーブをして床に手をつく日向の言葉がね、本当にいいんですよ。
レシーブが自分を閉じ込めているとしても、それでもバレーはボールを落とさない競技なのだから、だからレシーブをして点を取ることを絶対にやめない。
研磨の策から逃れるのではなく、道を作る。いや、影山に作ってもらう。

あの影山から、速さが武器の日向と影山のコンビから、「センターオープン」という選択肢を出させてみせた。
速さが無敵ではないと人より知っている彼らが、ついに速さではない方向で勝負する道を走り出したんですよね。
ここは本当に、がけっぷちの演出から踏み出した一歩に、空へ飛ぶ姿に、涙と鳥肌が止まりませんでした。

少し戻しますが鳥飼コーチが影山に「勇気出してこー」というシーン。
ここ後ろに映るチームは負けているってのが、なんか好きなんです。
影山も、日向も、烏野のみんなも、負けを経験しても立ちあがってきたからね。

そして犬岡の登場。
犬岡と日向が大盛り上がりの中マジで「何?何何何何!?」ってなってるリエーフ本当に面白い。野生児ではないからねリエーフは…いや犬岡と日向も別に野生児ではない…はず……
早速ブロックで大活躍の犬岡なんですけど、初回リエーフのことふっ飛ばしてるのすごい面白いしこの時のリエーフの顔見るたびに口角が化け物みたいに上がってしまう。
いつも先輩を振り回すリエーフが犬岡に振り回されている絵面があまりにも面白い。最高過ぎる。これ多分Twitterでも言った気がする。

最後、武虎さんのストレートをレシーブで返し、そのままセットを取る日向!
あの音駒相手にレシーブで点を取った、ていうのが烏野が音駒から取るセットの得点としてこれ以上ないくらい最高の点の取り方でした。
この時飛び込んでくる西谷さん本当に好き。

第三セットスタート前

ここの音駒のわちゃわちゃ感ほんっとうに最高でした。
黒尾さんのキャプテンとしての素質というか、音駒というチームが凄く暖かくて、まとまってて、そしてみんな黒尾さんことを信頼してるんだなというのがよくわかります。

そして黒尾さんと研磨の幼少期の回想。
黒尾さんがずーっとバレーが凄く好きだってのが良く伝わってて、たぶんあのスパイクを打った瞬間が、黒尾さんがバレーにハマる瞬間だったのかなと、研磨のモノローグを踏まえて想像しました。

回想後の「どいつもこいつも自由かよ」のところの音駒の自由度もよかった。そういうチームを作った一因には黒尾さんもいますよと思いながら。

ところで夜久さんの体重は60㎏あったはずですがリエーフ大丈夫なのだろうかといつも心配になります。芝山君はいつも心配しててカワイイね。

”ご褒美タイムだ”のとこ、監督やコーチと一緒に円陣組んでるのが溜まらなく好きなんですよねぇ~~
そして音駒も烏野も、テンション上がってジャンプするの元気!って感じでたまらないし、フッって笑っておきながら一歩下がる研磨も、興味ね~って感じで下がる月島も、皆個性があっていいよね…。

そして試合直前。
”これで最後”と両チームのキャプテンが指差し会うのがいいんですよね。
あとこの時のノヤっさん、すごく格好良く親指立てて背中が大きく見えました。

第三セット

開始から早速、出会いと思い出を振り返りながら、相手をたたえながらの試合が始まります。

田中さんと武虎さん。似ているようで、似ていないようで、似ているところがあって、親友になってお互いに張り合うようになるのもわかるんですわ。

背の高さと、ジャンプの高さ。MBでありながら大きな得点源である二人が、身長はまるで違うのに同じ高さで勝負する。っていうのが日向とリエーフの対比としていいよなあ…

ノヤっさんと夜久さん。この二人は逆に対極な感じがするんですよね~個人としてチームに貢献するノヤっさんと、チームの守備に貢献する夜久さん、って感じで。
攻撃が第一の烏野だからこそ守備のみで力になり続けるノヤっさんは輝くし、チーム全体で護るからこそ夜久さんは「守備のエース」と呼ばれるんだよ……

そして月島と黒尾さん。
月島に対してバレーの面白さを”ある”と伝えたのが黒尾さんと木兎さんで、黒尾さんに黒尾さんのバレーは”間違ってない”と伝えたのは月島とリエーフなんですよね。
この黒尾さん、リエーフ、月島の3人で白熱するラリー。とにかくもう作画が半端なかったです。これは映像で見るからこそ価値があるところですね。

そしてそして球彦、ピンサーとして登場!
天井サーブらしく、”頭上から落ちてくる”に焦点を当てたカメラワークがめちゃめちゃ良かった。これは確かに取りづらそうだなあと思うわけです。

しかし返ってきたボールを福永がファインプレーで上げて、研磨が迷って黒尾の手が伸びてきて、一瞬の回想。
あの時は両手で万全の態勢で上げたけど繋がらなかったボールが、今では土壇場に片手で託したボールで繋げる。
けどそんな渾身の繋ぎもまた相手に繋げられて。
ここの畳みかけるような展開と本気で悔しそうな二人の顔が、いつもぐっとくるんですよね。

ずっと映像付きで見たかった「たーのしー」。それに対する日向の歓喜の雄たけび。
ここBGMが無いのが本当にいいんですよね。二人のむき出しの感情が伝わってくるみたいで。
そして大笑いする黒尾さん。ここは副音声で中村さんが「彼の中で欠けていたピースがハマったのでは」という発言がとても腑に落ちました。
なんだかんだ研磨はバレーを続けていたけれど、けど研磨がバレーにハマったのはもしかしたらこの瞬間なのかもしれませんね。

おそらく最後のTO。
福永くんの「バレーではあんまり人死なない」。おそらくこれはハイキューが”ただのバレー漫画”であることを証明する発言なのかなと…

最後のラリー、研磨の一人称視点

直前から段々BGMが小さくなっていって、おそらく研磨が聞こえているであろう周囲の環境音、歓声が大きくなっていく演出が、研磨の視点に近づいていくのとなんだか同時に緊張感が伝わってくる、作中でも個人的にはトップクラスの演出でした。

そして始まるラリー、影山がサーブを打つ準備に入る時は完全に研磨の視点になっていて、大地さんに手振りする旭さんとか、状態を倒している福永くんとか、そういう細かい動作がしっかり写されていて、そしてサーブを待つとき研磨がどういう風に視線を動かしているのかが色々考えさせられる動きでした。

「バカ!!ボールまだ落ちてない!!」のところ、研磨の表情ではなく視線で、リエーフに言いつつも視線はすぐにボールの行方を見ているところが、研磨の熱中と没頭を表していたと思います。

レシーブに飛び込み胸中で「苦しい。しんどい」ときて、起き上がってからの「終わらないでほしい」のところ、これ相手コートに落ちていくボールを見ながら思ってるんですよね。
相手のコートにボールを落とすスポーツで、「相手にボールを落とさないで欲しい」と願ってるみたいで、純粋にこの試合が続いて欲しいと思う気持ちが伝わりすぎるぐらい伝わる。

そして最後。
一貫して研磨の視点で、そしてその時研磨が聞いていたであろうあの夏の環境音で、あの一瞬を表現したのは映像作品だからこそできることで、そして最大限の表現だったと思っています。

やはりこのラリー、全員がボールに触ってるのがいいなあと思うわけです。
解説の羽柴さんの「ボールに触った全員の汗がついてますからね」の全員が”コートにいる全員”なのがたまらん。

コートに落ちた汗で足を滑らせた日向と、ボールについた汗で指を滑らせた研磨で、それぞれジャンプとトスがうまくできなかったっていう、それだけの出来事がこの瞬間だけはとても重く、のしかかってきたという。本当に素晴らしい対比だと思っています。

試合終了後

黒尾さんコート外で試合の終わりを見るじゃないですか、おもえば戸美戦の時も終了時は同じ場所に居たんですよね。なんというか彼の、”後ろで見守る”って姿勢が続いてるなーとぼんやり思うわけです。

研磨の「俺たちが負けたところで~」のセリフ。
何処までも、目の前の試合にただ夢中になる高校生たちなのだと我々に訴えかけ、そしてそれに魂をかけて向かい合う人がいるのだと教えてくれる言葉だと思います。

いつも自分がしているものよりも、もっとスケールが色々な意味で小さいものなのに、心の底から「楽しかった」と思い、「教えてくれてありがとう」と全部言語化できる研磨はすごいと思います。
その言葉を受けて徐々にウルウルしていく黒尾さんも、それをみて大爆笑する3年生たちも、本当に良かった。

烏野メンバーと音駒メンバーが握手するシーン。
再び日向一人称視点になって夜久さんとの握手。初回見た時驚いて原作読み返してどこにもなくて「……幻覚?」となりました。二回目見に行ったら幻覚じゃなかった……相変わらずの「はい!いいえ!」なのどうあがいても笑ってしまう。

この後色々なメンバーと握手しあったり声かけあったりしてるわけですが、何気に旭さんと芝山君が握手してるのいいな~と、初めて練習試合をしたときのアレコレを思うと感慨深いです。
あとさらっと黒尾さんが月島に「ありがとな」って言ってた気がする。

監督、コーチ陣の握手シーンに移ってね。
本当に、感謝の気持ちが溢れて止まらない武田監督と、嬉しい気持ちと感謝が笑顔になってる猫又監督、っていう二人も本当に良かった。

そして病室で手を伸ばす鳥飼前監督と、猫又監督と鳥飼コーチの握手。
長い長い因縁が、ここでまた繋がったんだという。二人の凛々しいお顔が本当に映画で見れて良かった。

研磨と、日向影山のシーン。
ここ日向は影山に被せられるし、映画冒頭と合わせるために影山がスルーされてるみたいだしで正直爆笑ポイントだとは思ってるんですが、日向の「来年もやろうな!」に対して研磨が「うん、やろう」と返す時に後ろで監督が笑ってるのがね~~~~最高なんです!!!!
日向がニカッ!って笑って、影山はすごい楽しそうで、なんて良い因縁なんだ。
そしてまた黒尾に呼ばれて研磨が去って行って、そしてエンディングに入るわけです。

エンディングは……良すぎてまた別の感想文になりそうなので割愛します。

エンドロール後

大将君の「負けるからやらないなんて~」っていうのが彼らの行動原理のすべてなんだよな~と。そして美華ちゃん可愛い。

最後、星海君がスパイクを決めるシーン。
映画の後アニメを見返したことでようやく気付いたんですがこの時カメラワークやポージングか完全にアニメ一話の小さな巨人まんまなんですよね。しかしこの時いつも星海君に意識が向いて他のメンバーに視線を向けられませんでした………
しかしラストシーンで後ろに鴎台の横断幕が映ってるのは確認できました。それだけです……

総じて感想

とにかくもう全部にわたって演出もBGMもセリフも何も不満なんてあるはずもないですね。
スピード感が全体的に強くて、いつもいつも「もう終わった……」てなってしまいました。

個人的に一番涙腺に来たのは監督たちが握手をするシーンです。
この試合に色々な意味を持つ大人たちが、あそこで握手をしたことで本当に試合は終わったんだなと思うんです。

とにかく見れて良かった!ですし、そもそも人生で同じ映画を見に何度も映画を見に行く経験がほとんどなかったので、それだけこの作品が自分にとって素晴らしいものだったんだなと思います。
DVDも擦り切れるほど見るんだろうなぁ……

最後に

本当に素晴らしい作品をありがとうございました。
映画製作スタッフの皆さん、原作や集英社の関係者皆さん、応援してきたファンの方たち、何より古舘先生に、感謝の言葉を尽くしてやみません。

次回作も超超超楽しみです!絶対に見に行きます。

P.S 貉坂戦すごく好きなんですがなんとかして映像化してくれませんか……

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