【157】3分ドラマ脚本「みそじ婚」57話

3分の脚本です。
ぜひ、演技の稽古などに使ってください!
映像化したい場合はお問合せください。

登場人物

・新山亜希(30)…会社員
・石島裕(30)…亜希の幼馴染み
・飯田美南(29)…亜希の同期
・同僚1
・医師
・矢部(50)…編集長
・新山真美(59)…亜希の母
・松野桃子(20)…モデル
・二宮(40)…桃子の事務所の社長
・佐藤…同僚1
・飯田…同僚2
・Barの店員

▼台本

▼本文

〇オフィス・衣装室
資料と衣装を見ながら、ああだこうだ話す美南と亜希。
亜希「なんかやっぱ楽しいな…」
美南「?」
亜希「仕事。楽しい」
美南「…」
亜希「なんか…佐藤ちゃんも続けたかったよなぁとか思うとさ。この企画も嬉しそうに乗ってくれてたし。私も今妊娠したらって思うと…なんか怖いね…」
美南「それな。でもさ、楽しいって思える仕事に出会えてることがまずは幸せじゃん。ほとんどの人が生活のために仕事してるわけだし。だからうちらはラッキーだ。佐藤ちゃんも」
亜希「そっか、ラッキーか」
美南「うん。そういうことにしよ」
資料を見つめながら楽しそうに衣装選びをする亜希と美南。

〇同・廊下
   衣装を抱え、歩いている亜希。
   トイレから嗚咽が聞こえてくる。
亜希「…?」
   
〇同・トイレ前
衣装を持ったまま、トイレを覗くと、佐藤が水道で嗚咽をしている。
亜希「大丈夫…?!」
佐藤「…すいません」
佐藤の背中をさする亜希。
亜希「大変だね…」
佐藤「…こういうのがなければ普通に働けるんですけど…」
亜希「今、資料作りだけだよね?在宅にしたら?編集長には私も言っとくし」
佐藤「……そうなりますよね…」
亜希「?」
佐藤「私、結構好きで。オフィス。っていうか編集部の雰囲気みたいな。もう味わえなくなるのかって…」
亜希「…今はさ。身体が一番でしょ。落ち着いたら戻ってくればいいから。佐藤ちゃんの席はなくならないから」
佐藤「…!」
亜希「心配しないで。それに子育て初めて雑誌に活かせることとかもあるかもだし」
佐藤「…私、本当は…」
亜希「もっと仕事したい?」
佐藤「(静かにうなずく)」
亜希「これ、内緒なんだけど。編集長って子どもいるんだって」
佐藤「…え」
亜希「だから大丈夫」
佐藤「…」

(つづく)

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