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ソーシャルワーカーとしての理想の働き方

秋、到来ですね。

ここ半年、移動中はラジオでのインプットが多くなっていますが、その中でも社会福祉士のsagaさんの「ふくしの仕事でキャリアアップ!ラジオ」を聞くのが楽しみになっています。育休中にstandFMというラジオを知り、「福祉」に関すること発信している人いないかなぁ~と思って検索して一番最初に見つけたのがsagaさんでした。ソーシャルワークに関する色々な知識や考え方、今話題になってることを福祉の切り口から考えてみたり。
毎日発信されていて、とても勉強になっております。

そしてこのパーソナリティのsagaさんの働き方がとても興味深いのです。副業型社会福祉士として、高齢者施設の管理者をしながら、SSW(スクールソーシャルワーカー)として学校に行ったり、福祉専門学校の非常勤講師をしたり、高齢者や障がいのある方の成年後見人として受任する、など様々なお仕事をされています。「副業型社会福祉士?初めて聞いたけど、この働き方おもしろそ~う!」と思い、ラジオ上でメッセージ(レター)を送りました。

私のレター:「副業型社会福祉士の働き方に興味があります。どこかに所属しながらフリーで社会福祉士として働くということでしょうか?私もそのような働き方に憧れています。それぞれの仕事についてぜひ聞かせてください!!」
なんと半年たった最近、お返事がきたのです。4回のラジオ配信の中で詳しくお話して頂きました。
本当にありがとうございます!!

sagaさんの多様な働き方

①高齢者施設の管理者…正社員としてのメインの職場。グループホームの支援員から管理者に。

②スクールソーシャルワーカー(SSW)…教育委員会に所属、120h/年の業務委託契約(週1回程度)で小学校・中学校に勤務。

③成年後見人…個人として受任し、高齢者や障がい者の成年後見活動をする。

④福祉専門学校の講師…2コマの授業を担当、年間40コマの集中講義をしており、人材育成に携わっている。

⑤ラインを使ったメンタルサポート(心理)

⑥企業のサポーター ⑤と⑥についてはもっと詳しく聞きたいところです。

 社会福祉士としてこんなにいくつもの仕事をされています。メインの職場の理解を得てオープンにした上で、プライベートの時間も使いながら副業をされています。同じ福祉の切り口なので、どこかでリンクすることもあるとのこと。メインの職場の社会貢献事業として子ども支援(居場所づくり)をしており、SSWの仕事で支援した子どもの支援先としてつなげたり、福祉の専門学校の講師では社会人になった教え子と仕事を通して再会することもあるとのこと。高齢者施設、小中学校、専門学校、企業など色々なところに行かれており、対象は様々ですが、共通するところは、生活する上で何らかの困りごとや生きづらさを抱えた方の相談にのりサポートすること、必要な社会資源に繋げること、その方の権利を守ること自己実現に向けて伴走すること、まさにソーシャルワークの実践なのです。

 メリット・デメリットについても触れていただきましたので残しておきます。

副業型社会福祉士のメリット

・人間関係・ネットワークの広がり・・・高齢者分野だったらケアマネ、保健師、介護士、医師など、児童分野だと学校の先生(担任・学年主任・保健室・校長・教育委員会など)やスクールカウンセラーとのつながりができた。専門学校では、地域で活躍している医療や福祉の専門家と出会い、自分が活動している地域以外の人とつながることができる。企業のサポーターでは、全国の介護業界の経営者からの色々な視点の学びがあり、各地域の課題などを知ることもできた。自分が働いている領域以外の人とも関わることができるのがとても貴重。

・経験値の広がり…ひとつのことだけをすると経験値が伸びにくい。ソーシャルワーカーとして、ジェネラリストを目指すことが大切。高齢だけでなく児童、障がい、幅広く受け持てるようになると良い。ミクロの個別ケースだけでなく組織や地域などマクロレベルでの介入・ソーシャルワークをしていくために必要。高齢者施設では管理者として組織を見る、SSWでは学校や家庭を見るように、個別のケースだけでなく全体を俯瞰する力が身に付いた。それぞれの制度の理解を深め、色々なことを横断的にしていくことが、ソーシャルワークのアプローチには共通している。

・収入面の安定・・・自分の能力を発揮して色々な仕事をすることで全体の収入が増える。(←これもとても大事なことですね)

・精神的安定・・・1ヶ所の職場だけだと、もし所属する職場と考え方が合わなくなったり、働き続ける上で悩みが出てきた時に「ここでクビになったらどうしよう」というジレンマが発生し、自分の発言ができなくなってしまう。収入先を複数作ることは大切。自分の考えを貫けることにつながる。
社会福祉士として色々なところで活躍することがいいのでは?(←共感)

副業型社会福祉士のデメリット

・時間がない・・・メイン所属が社員でフルタイム勤務のため時間が本当にない。(いつもお忙しそうな印象です)

・分野によっては知識の深みがない・・・関わっている分野をすべて100%にはできない。浅く広くになってしまう。色々な分野に関わりながらも自分の中での専門分野を深めていくことは必要。

・職場(メイン所属)での人間関係・・・許可を得ているものの、まだこのような働き方をしている人が少なく、副業についての理解が進んでいない。

私の目指す働き方

 sagaさんの働き方の話を聞いて、とても共感することばかりでした。ソーシャルワーカーとして自分の可能性を広げるため、自分自身のエンパワメントのためにも副業型社会福祉士の働き方が浸透していったらいいなぁと。私も今の所属で働く中で、切り口としては障がい福祉ではありますが、親が高齢、こどもは引きこもりで家族まるごと支援が必要なケース、発達障がいの疑い、不登校でSSWとの連携が必要なケースなど、色んな複合課題と向き合っています。ケースに合わせたソーシャルワークを展開していく上でも、上記のような経験値があがれば、よりよいアプローチができるのかなと思います。そして、自分の力を発揮できる仕事先をいくつか持っておき、スキルアップしていくことでソーシャルワーカーとしてきっと成長できる。

少し前に、尊敬する大先輩に、「個人に来た仕事は絶対に断ったらいけないよ」とアドバイスをもらったことがあります。

私はまだまだ副業型社会福祉士とまでは言えませんが、
ソーシャルワーカーとして、
①支援の実践(相談支援、権利擁護)
成年後見は今勉強中です。。
②地域づくり(ソーシャルアクション)
③人材育成
④福祉発信
という4つの柱
で色んなことにチャレンジしていきたいです。

個人的には「副業」より「複業」の漢字が好きなのです。なぜなら、

(副業と複業の違いについて)※ネットから引用
副業は、メインになる本業が他にあることが前提で、サブとして主に収入を目的に行う仕事のことを指す。
複業は、複数の仕事を掛け持ちしながらもメイン・サブという序列をあえてつけず「どれも本業」という考え方。複業の場合、「自由な働き方を求める」ことや、 「自分自身のスキルアップや経験を増やすため」であることが多いのが特徴です。

ソーシャルワーカーという軸でいろんな分野に介入、成長していき価値を高めていくという意味では
「複業」のほうがしっくりくるなぁと。

私は今、乳幼児の子育て中で時間に限りはありますが、
無理のない形での自分に合った働き方を模索中です。

近い将来、組織に所属しながら「複業型ソーシャルワーカー」として活躍できるようになることが目標。

働き方にも人それぞれ色々な価値観あると思いますが
ひとつの選択肢として広がっていったらいいなぁと思います。

sagaさんのラジオはこちらです。
これからも楽しみにしています。

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