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地域カフェ〜自分らしく成長できる環境づくり〜

12 月16日(土)13:00‐16:00、ブランチ下原まちスポ東コミュニティルームにて「第2回地域カフェ」を開催しました。
今回は「こどもが自分らしく成長できる環境づくり~発達障がいのあるこどもの困り感とは?」~というテーマで作業療法士の小嶺さん(株式会社みやと所属)にお話をして頂いた後、グループに分かれて対話の時間をとりました。実際に支援に携わっている方、障がいのあるこどもを育てる保護者さん、就労支援事業所にて就労中の方など色々な立場の方(約30名)にご参加して頂きました。

子ども目線を忘れない小嶺さん(作業療法士)のお話

小嶺先生のお話では、発達障がいの体験を通して、目に見えにくい子どもの困り感を想像することができたと共に、大人の意見を押し付けないこと、子ども主体で一緒に考えること、スモールステップで一緒に伴走することなど、「子どもが自分らしく成長するための環境づくり」のヒントを沢山いただきました。そして、一番土台となるものは「心を重ねあう」ことを通して信頼関係を築くこと。「支援」の前に「知ること」「どんな状態か想像すること」がまずは一番大事だと痛感しました。
また、二次障がいのお話もありました。大人になってからの二次障がいを防ぐためにも、子どもの頃の環境を整えていくことの重要性を学ぶことができました。

お茶をのみながらお菓子を食べながら対話の時間

後半の対話の時間では、自己紹介と小嶺さんの話を聞いて印象に残ったお話、刺さった言葉などを共有しました。障がいあるなし関係なく一緒に学ぶ環境があったらいい、保護者の意見も聞くことができてよかった、「心を重ねる」という言葉が印象的だった、保護者も心の余裕が必要、余裕をつくるために使えるサービスとは?、等様々なご意見が出ました。障がいのあるこどもを育てる保護者や事業所で働く支援者など色々な立場の方がいる中で、「支援者」「保護者」という枠を超えてのお話。
「私が参加していいのかな?」と不安に思いながらも足を運んでくれた保護者さんもいました。勇気を出して来てくれてとてもうれしかったです。
対話のお供として、手作りお菓子と温かい飲み物を選べるようにしました。みなさん、コーヒー、紅茶、ココア等飲みたい飲み物を手にとって、温まりながら対話の時間を過ごすことができました。

子連れ参加大歓迎、誰でも参加しやすい場にしたい

また、地域カフェでは子連れ参加大歓迎にしています。今回は5名ほどのお子様が参加。始めて会ったのに仲良くなり、積み木や塗り絵、トランプ等をしながら遊び声が聞こえてきました。大人がお話する横で、子どもの笑い声がBGMのように響き渡っていました。たまにお母さんやお父さんがやってきて「しー!」と声掛けされる姿も和みました。今後も、子どもがいたら参加できないではなく、一緒に参加できるような環境を整えていきたいです。

求められている「地域カフェ」の形をつくる

参加者アンケートには様々なご意見・ご感想が寄せられました。ひとつひとつ読ませてもらいましたが、皆さんの様々な想いが伝わってきてとてもジーンとしました。

【アンケートより一部抜粋】
小嶺先生のお話について
・娘の困り感に気がついてないことがお話を聞いてわかりました。まずは娘と話したり一緒に何かをやったり心を重ねること、私は味方だよってことを伝えようと思いました。
・一人一人の育ちを大切にしゆったりと教育できる環境が必要だと思います。保護者が困り感を持つ子だと気付くことがとても大事だと思いました。
・彼らの生き辛さの原因を、今回のような学びと体験の中で学べたのは大きかったです。 「一旦受け入れる」 易しそうで難しい、この行動と心の柔軟さ。 親のみではなく、当事者の周りの人たちがその重要性に気付き、実行することで、生き辛さの中にいる彼らを、柔らかく支える土台になるのだと感じました。 今後、彼らが暮らしている地域の人たちにも、知ってもらう機会が増えてほしいと願います。
対話の時間について
・支援する側の自分にとっては保護者の生のお話をお聞きする機会はとても貴重でした。
・いろんな立場の参加者から、有益な情報が飛び交い盛り上がりました。子どもと心で繋がり、理解する、味方になるには親の心の余裕も大切。親が煮詰まったら子どもを安心して預かってくれるショートステイを使うという新しい視点が生まれました。
・もう少し長く話したいくらい有意義な時間でした。時間が足りなかった。
地域カフェへのご意見
・最初は緊張していましたが、とても雰囲気がよく居心地がいいです。この雰囲気を続けてほしいです。ガッチガチの勉強会ではなく、しゃべり場な雰囲気がとても楽しかったです。
・本来一番必要としているサービスを受ける側の人達がもっと気軽に、ここに来たら少し気持ちが軽くなった、と思えるような場になるともっともっと良くなるな、地域へ還元出来ていると感じるな、と思いました。 利用者さんや、直接は関係ないけど興味がある人、学校の関係者、などなどもっと色んな人に参加して貰いたいなと思いました。
・障がいのあるお子さんを育てている保護者の方々の声を聞きたいです。
・障がい児を持つ母親側の気持ちとして、すごいなー有難いなー、このような場がもっと増えると困ってるお母さん減るのになーなど思っていました。 準備など大変だと思いますがこのような会を開いてくださりありがとうございました。

やはり、地域の中で気軽に学べたり、話せる場は求められていること、保護者や当事者、支援者という枠組みを超えて話す場が必要であること。一方で、将来への不安を抱える保護者に焦点を置いたコミュニティも求められているということも痛感しました。
誰もが来れる「ごちゃまぜカフェ」、対象を絞った「当事者・保護者向けカフェ」と分けて開催したほうがいいのか…そんなことも考えています。
まだ初めて2回目ですが、参加者の意見を参考にしながらアップデートしつつ、地域の中で求められている「地域カフェ」の形を作っていきたいと思います。



ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。

※地域カフェの様子をInstagramにアップしています。


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