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【ALGS OT6】日本大会結果分析【Apex Legends】

注意
統計の知識に自信のない人はまず用語解説記事を見ることをお勧めします

Apex Legends Global Series Online Tournament 第6回 (ALGS OT6) 日本大会の結果を分析します。以下ではグループをGと略します。予選では上位チームは決勝出場チームを示し、決勝では上位チームは上位10チームを示します。

予選

予選結果分析

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下位チームに関して
G1、G2、G3もどこも似た傾向をもっています。
どのチームも点差が小さく、決勝出場権をあと数ポイント差で獲得できていないチームが多いというのは毎回と同じような傾向です。

上位チームに関して
大雑把に見てやはりどのチームも同じ傾向です。どのグループも決勝出場権をギリギリで獲得したチームも多いです。上位チームの中でも6位や7位は点差が詰まっている一方、1位から4位までは点差が大きくなっています。
G1は1チームだけダントツでポイントの高いチームがいます。(Pro Gaming team Selector White)それ以外は前回と同じようなの傾向です。
G2は前回と同じような傾向で特に大きな特徴は見られません。
G3は上位チームは点差が開いています。上位チームは実力差がある程度開いたグループであったことが分かります。

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黒い点線は得点合計が28ポイントとなる位置を示しています。
この28ポイントは前回と同じで、つまり予選が3グループの場合は決勝出場権は28ポイントが目安であることが分かります。
箱ひげ図でも見たようにやはり決勝出場の可否を示す黒い点線の周辺にチームが多く存在します。どこのグループも余裕で決勝出場できたチームが複数存在しますが、予選ではどのグループでも決勝出場をかけた激戦がみられたことが分かります。

予選まとめ

今回のG2は強豪揃いといわれていましたが、前回と同じく得点の傾向に大きな差はありません。どのようなチームがそろっていようともキルと順位の傾向や、チームへのポイント配分の傾向は大きく変わらないようです。順位が高いとそれ相応にキルも取れます。また決勝出場したチームに関してはどこも見たことのあるチーム名ばかりでしたので、やはり強いチームは偶然に振り回されることなく着実にどこかでポイントを稼いでることが分かります。

決勝

決勝結果分析

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前回大会では棄権チームが出たこともあり、下位チームは下の髭が完全につぶれていましたが今回はそのようなこともなく、よく見られるような形をしています。
上位チームに関して下位チームとほとんど似たような傾向ああり、これは珍しいです。そのため今回は上位入賞チーム間でも点差が詰まっており、今まで以上に入賞組の実力が詰まった大会となったようです。しかしながらやはり上位チームは下位チームよりも点差が開きやすい傾向にあるようです。

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青い点線は縦線が順位得点の平均を表し、横線がキル得点の平均を表します。
黒い線は分布傾向を示す回帰直線で、
(キル得点総和)= 0.56×(順位得点総和)+ 6.77
(順位得点総和)= 1.79 ×(キル得点総和)- 12.1
の直線になっていますが、決定係数は0.504です。
0.6がこの回帰直線がよく当てはまっているか否かの目安になりますので、当てはまりはあまりよくありません。それでもこの回帰直線を引いたのは面白い傾向がみられるためです。下位チームは全てこの回帰直線の下側に位置しています。一方で上位チームは3チームしか回帰直線の下に位置していません。つまり下位チームはどこも上位チームに比べてキル得点が順位得点に比べて明らかに低いことが分かります。
これには二通りの解釈があります。この大会は順位に応じて伸びてくるキル数は順位ポイント以上に更によく伸びるという解釈と、下位チームは順位に応じたキル数を取れていないという解釈です。どちらにしろこれは大きな差でしょう。
また上位チーム入賞組はキル数が多いチームと順位ポイントの多いチームが分かれてるのも特徴でしょう。
また1チーム順位得点が低さに対して、キル数がものすごい伸びをしているチームがあります。キルムーブの多いまたはそうせざるを得ない試合が続いたのでしょう。(COG.Nova)

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今回はREJECTを除く入賞チームは比較的標準偏差が小さく、毎試合点数をある程度稼げていたころが分かります。特にHEは安定して毎回得点を取れたのでしょう。REJECTはほかの入賞チーム以上に突出して大量得点できた試合があることが分かります。順位の標準偏差もキルの標準偏差も高いので、両方とも大量に得点できた試合があるはずです。SST.GODも少々高い標準偏差になっているので、得点できた試合とそうでない試合が分かれたのでしょう。
今までの大会と比べて上位チームの標準偏差は小さいくなっているのが特徴です。
COG.Novaはやはり数値で見ても分かるように圧倒的にキル数が伸びています。キル数だけ比較すると入賞してもおかしくありません。

決勝まとめ

今回は今までと似たような傾向もありつつ、普段より入賞争いが接戦であった大会でした。今までと似たような傾向がある一方で、先ほども見たように今回最も異質なチームが存在しました。そのCOG.Novaが一体どのようなムーブをしていたかに今までにない新たなALGSでの戦い方の鍵が隠されているのかもしれません。

参考サイト
liquipedia
battlefy

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