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敷かれたレール(物理)を走らされる人 ◆ 水曜日の湯葉111

1月17日 水

埼玉県を代表する観光地・鉄道博物館に行った。大宮駅から徒歩20分くらいのところにある。行くのは3回目だが、スペースが広く展示内容も結構変わるので、だいたいいつ来ても知らんものが置いてある。今回は「人車鉄道」というものを知った。機関車のかわりに人間が押す鉄道である。炭鉱のトロッコとかでなく普通に旅客営業で、20世紀初頭に一瞬だけ流行ったとのこと。「考えついても普通やるか?」とゲンスルーみたいな顔になった。

ちょっとした小屋くらいある

鉄道史がはじまったのは人類史に比べてごく最近、19世紀のことである。ただそれは蒸気機関車が難しかったからで、人や馬に引かせる鉄道ならもっと古くからあってよかったのではないか? と気になったが、レールの方も案外ハードルが高いらしい。

ひとくちに鉄といっても、古代人の作る鋳鉄いてつは炭素含有量が多すぎて、我々のイメージする鉄よりだいぶ脆いため、農具や鍋には使えたが、レールに耐える鉄としては炭素を減らした錬鉄れんてつ鋼鉄こうてつの登場を待たねばならなかったのだ。それが18〜19世紀のことになる。

前々から「古代ローマに鉄道を走らせる話を書きたい」と思っていたが、むしろトロリーバスの方が現実味がある気がしてきた。ローマ水道を利用して水力発電して、後はモーターをなんとかして。なんとか。

「オフピーク通勤」ってそれ戦前から言われてるから

鉄道系の博物館に行くたびに「自宅で鉄道を走らせたい」という欲がわいてくる。Nゲージなど実現手段は色々あるのだが、「部屋の空間を占領するのが嫌」という感情が強く、現在に至るまで実現していない。いずれ Unity のバーチャル空間にそういう部屋を作りたい。


1月18日 木

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