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見えない未来が聞こえてくる ◆ 水曜日の湯葉65 [03/01-07]

学生時代から愛用している腕時計(G-SHOCK)を紛失した。自宅以外で滅多に時計を外さないのでおそらく家のどこかだが、見つからないまま10日が過ぎた。もし見つけた人がいたら教えてほしい。

ということでスマートウォッチを買った。買った瞬間に前のが見つかるリスクを考慮して6,300円の Xiaomi Smart Band 7 にした。残念ながらリスクは実現せず、普通に腕時計として使っている。

気に入ってる機能は睡眠時間のトラッキング。いままで真面目に睡眠時間というものを気にしたことがなくて「7時間くらいっしょ、知らんけど」と思っていたが5〜6時間だった。布団に入ってから入眠までの時間が相当長いのだ。

気に入らないのはバッテリー駆動時間。画面を常時点灯させていると4日くらいしか持たない。Apple Watch に比べれば長いが、太陽電池で一生動く G-SHOCK に慣れた身からするとかなりめんどい。充電器も専用だし。

あとは「運動時の呼吸数と心拍数の増加は意外とタイムラグがある」といった知見が得られて楽しい。ただ何度も見ているうちに「いま心拍数はこのくらいだな」と体感でわかるようになって、時計機能以外いらなくなってきた。値段分は楽しんだ気がするので、G-SHOCK が見つかったらそちらと復縁しよう。

確か2010年代半ばに「スマートフォンの次はウェアラブル・デバイスの時代だ!」という盛り上がりがあったが、いまのところ町中で眼鏡型デバイスをつけている人は見かけないし、スマートウォッチもギークの趣味枠からなかなか出そうにない。というか「スマホがでかくなりすぎて子機が必要」というしょうもない理由で発生したニッチを埋めているように感じる。

と思ったけど成功しているウェアラブル・デバイスあった。AirPods だ。しかも ChatGPT の登場で伸びしろがずいぶん出てきた。映画を倍速で見る現代の若者であれば、あらゆる質問に高速音声で回答するイヤホンは Google 検索にとってかわるポテンシャルはある。

VR や AR なども含めて「情報は視覚で得るもの」という先入観があったが、このあたりがハードウェアの壁にぶち当たっているのに比べると、聴覚がまだ開拓の余地が広そうに思える。10年後の若者は、自分のイヤホンにしか聞こえないような声でぼそっと喋り、キュルキュルとしか聞こえない5倍速音声で内容を理解する、という感じになっているかもしれない。


3月1日 水

5年前からやろうと思ってやらなかったカーシェアの会員登録をした。シェアと名乗っているが実態は無人レンタカーである。予約した車に会員証をタッチすると解錠されて乗れる。お手軽だし24時間いつでも使えるが、レンタカーに比べて格段に安いわけでもない。

ためしに3時間ほど借りて粗大ゴミを自分で出す。家に溜まっていたあれこれを持って地域の処理施設に行く。窓口のおじさんに「ここは初めてかい?」と言われてやり方を説明してもらう。

まず車の重量を測り、次に倉庫みたいなところに入ってゴミを受け渡し、そのあとまた車の重量を測る。その差分によってゴミの重量を計算し、重量に応じた料金を請求されるが、今回は少量だったので無料。もちろん車のレンタル料を考えると家に回収しにきてもらったほうが安い。

「バイクあるし四輪まで買いたくないな」と思ってレンタルに頼っているが、カーナビの操作性が毎回違うのがストレスだ。iPad はさむワク置いといてくれないかな。電波はこっちで用意するから。

さまざまな仕事のメールが溜まっていたが、マジの緊急案件ではなさそうなので、端から順に「3日後までに送ります!」「4日後に!」「5日後!」と返し、とりあえず精神的な余白をつくって作業にかかる。


3月2日 木

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