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早く行きたければ自由席に乗れ、遠くへ行きたければ指定席に乗れ ◆ 水曜日の湯葉112

1年半かかった『幽霊を信じない理系大学生、霊媒師のバイトをする』の連載が終わった。この「水湯葉」と同時に最終話が公開である。

令和


1月24日 水

「もう二度と週刊連載なんてやりたくねぇ〜」と思っているが、すでに次の連載準備が進む。今日はその6話について打ち合わせ。週刊なのに1話に2週以上かかっており、このペースではいくらストックを積んでも破綻が約束されている。なんとかせねばならない。

とはいえひと仕事終えたので旅行がしたい。でも時間がない。ということで日帰り新幹線旅行をすることにした。JR東日本の「旅せよ平日! JR東日本たびキュン♥早割パス」というものである。名前がキッツい気がするが冷静に考えると「青春18きっぷ」も十二分にキツい。あっちは使いすぎてキツさを感じないだけである。「青春18きっぷ」って。よく駅員に声に出して言えるものだ。

「えきねっと」でチケットを予約する。JR東日本のえきねっとは新幹線をお得に予約できるサイトであるが、途中で何度も「もう定価でいいや」と思うくらいサイトが使いづらい。今回もフリーパスがほしいのにその選択肢はなく、まず乗車駅と降車駅を指定し、その選択肢として出てくるフリーパスを買うという謎のプロセスを踏まされる。

全駅名が50音順に並んだリストから目的の駅を探す

早割パスなので実際に行くのは来月。つまりこれは「予約」である。もともと僕は「予約」という行為全般が苦手だった。予約があると「何時何分までに駅に着かないと、そのためには何分までにここを出て……」と時間的な不自由が発生するからだ。18きっぷの旅はそのあたりが心地よかった。

ただ実際のJRにはこのように予約者を優遇する仕組みが多くあり、つまり限られた予算で空間的な自由を得るためには予約が不可欠なのだ。時間と空間の自由度はトレードオフの関係にある。最近は空間を優先して予約をとるようにしている。


1月25日 木

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