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時には時間の流れをゆっくり感じてみるのもいいのかな--- 〈カフェ18〉

何となく疲れている訳でもないのに、ぼーっとしてみたくなる時がある。ただただ決まった生活のリズムが、時に苦痛に感じたり何故なんだろうと感じてしまう事がある。たぶん、そんな時は自分でも気がつかないで、どこか疲れているのかもしれない。

それは、肉体的な疲れもあるのだろうけれど精神的に疲れている事が多いのかもしれない。

一応、朝といっても9時ぐらいから店には居たが、何となく今日はドアのプレートを返さなかった。

人は、だいたい店のドアが開いていなかったりオープンしていなければ店には入って来ない。(開けて下さい)と言っても、特別な知り合いや事情がない限り店を開けさせたりはしない。

本当に、決まりというか当たり前というか、ちょっと考えてみると不思議な光景でもあるのかもしれない。

私は、プレートは返してないけれど、コーヒーは入れていた。

今日は、お客さんの気分に、ふとなってみたくなった。

私は、自分が一番好きなブレンドのこのコーヒーを、また自分が一番好きなコーヒーカップに入れて飲んでみたくなったからだ。

そして私は、カウンターの真ん中に座ってみた。開店する前も確か座ってみた記憶があるが、今座ってみる気分はあの時とは違うのだろう。

--- 私だったら何色がいいのかなぁ。

棚に並べられたコーヒーカップを見て咄嗟にそう思った。

目の前のコーヒーカップが並ぶ棚を見て、何かちょっとドキドキワクワクしている自分がいる。

--- ぅ〜ん。悩むわね。うふふ。

七色のコーヒーカップは、本当に綺麗で可愛いく見えた。しばらく私は見ていた。そして、私は椅子から立ち上がってカウンターに入ると、何故か淡い紫色のコーヒーカップにコーヒーを入れていた。

それから私は、そのコーヒーカップを持って今度は窓から外が見えるテーブル席に向かいテーブル席に座ってみた。

とりあえず、淡い紫色のコーヒーカップをゆっくり眺めながら一口コーヒーを口にしてみる。

--- ハァ〜。うふふ。美味しい。

自然と顔がほころぶ。

時に世知辛い世の中の中で、ゆっくり時の流れさえも感じられない時がある。気がつけば季節が変わり、気がつけば状況が変わっているのがほとんどで、時には、ゆっくり時間の流れを見られたらいいなぁなんて思う。

窓の外では、いろいろな人が、ゆっくり時に急ぎ足で行き交う。本当にいろいろな人がいる。どこに向かうのだろう。その向かった先には何があるのだろう。そんな事を考えるのも何故か楽しい。

窓の外は、だいぶ暖かくなって来たのだろう。確かに、道行く人の服装が開店した頃より軽くなっている。そういえば、何となく街路樹の葉の色も気のせいか濃く生き生きと見える。

--- もうすぐ春かな。

人は、いつも楽しく幸せを感じられるわけではない。辛く悲しい時もある。

でも、必ず時は巡り季節も巡る。

ふと、たまにはゆっくり時を感じてみることが出来たらいいねって思う。青い空。白い雲が綺麗に見れたらいいね。そう思う。

ぼーっと、今日は何か窓の外を見ているのもいいのかな。なんて窓の外を見ていると。

--- あ。

うふふ。

思わず目が合ってしまった。別にこのまま窓の外を見ていてもいいのだけれど、私は、慌ててドアに向かってドアを開けた。

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#カフェ #時間 #コーヒー





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