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『転職ばっかりうまくなる』が、転職は自分自身を極める手段だと気づかせてくれた

読みたかった本をやっと読みました。

本書との出会いは、こちらの記事。著者・ひらいめぐみさんの死生観と似たものを、自分に感じたことを覚えています。

さて、これから、本書を読んで感じたことを2回のnoteに分けて書いてみようと思います。
読後、そういえば横文字が少なかったなと感じたので、わたしも真似して書いてみよう。

大きく分けて、転職とライター活動の2つで気づきがありました。今回のnoteは、転職についてです。

0.前置き: 現在わたしは転職活動中

現職の退職を決め、新たな職を探している最中です。未来は自分の手中にあると高揚する自分と、将来に漠然と不安を感じる自分の両方がいます。

自由であることって、自分で決めるという不自由(?)がともにあるのだなと実感する日々です。

1.ひらいさんの経歴をざっとまとめると

ひらいさんは、(この事実を世に出してくださったことに多大なる敬意をこめて)、いわゆるキャリアウーマンではない社会人生活を歩んでいました。

新卒から正社員の就職は選ばず、コンビニ店員、倉庫バイト、そこから転職活動をしリクルーティング営業、スタートアップ企業など合計6社を経て、現職のフリーランスのライターに転向されたとのこと。

一企業の正社員として20代を仕事に捧げるスタイルではないひらいさんの生き方は、自分に合う仕事を探し続けることを体現しているように思いました。

そして、上記の転職活動は、あくまでひらいさんが経験した事例であり、これを正解と定義しているわけではないことを理解しながら、読み進めていきました。

2.転職は、自分自身を極める手段

終身雇用制度により、新卒から定年まで一社で勤め上げるのが当たり前だった時代から、まだまだ業界によって差はあれど、誰もが転職をしやすい社会になってきた。それでも、いろんな職に就くより、ひとつの職種で長く経験を積むことの方が良しとされているように感じている。だけど、ほんとうに極めるべきは、職業ではなく「自分自身」なのだ。先述の一節と出会ってから、わたし自身にも社会の「こうあるべき」という価値観が、知らず知らずのうちに浸透していたことに気づかされた。

(本書 P.208より引用)

ハッとしました。

なぜか。

わたしは何者かになりたい軸で転職先を探していたことに気づいたからです。でも、職業は自分の肩書きではなかった。わたし=⚪︎⚪︎(⚪︎⚪︎は職業名)となれるような環境を探していたけれど、職業を極めた先にいる自分をどう表現するかは、職業名では言い表せないはずだと言われているように感じました。

20代で6回の転職をしたひらいさんが、職業によって肩書きが変わる中、「肩書き=職業名≠自分」と感じ、職業名を肩書きにすることにも違和感があるとのことでした。

自分自身を極める手段が仕事なのであって、その仕事が向いていないと思えば、向いていると予測する別の仕事を探す。その手段が転職なのだと、今は解釈しています。

以前、知人が言った一言を思い出しました。

転職をすることが当たり前になってきた。しかし、自分に合う環境を見定めどんどん輝いていく人と、「何かが違う」と思って転職を続けそれでもしっくりきていない人に分別されている印象だ。

わたしは、本書を拝読して、上述の二極化は自分の特性を考えるか否かによって生じるのではないかと感じています。

ひらいさんは、考えるために病院で検査を受けて自分の苦手を自覚することから逃げなかった。
行動(書く・転職先を探すなど)をする前に、行動するためのヒントを収集し考え、行動したあとに行動した結果をまた考え、必要なタイミングでさらなる行動を起こす。こんなサイクルが身についたのではないかなと思います。

本書でも触れられていた『整体対話読本 ある』という本の中の「創造性には時間がいる」をまさに体現している姿だと思いました。

3.ひらいさんの特性を覗いて感じたこと

本書を読みながら、ひらいさんとわたしの違いが浮かび上がり、わたし自身の特性が少し見えてきました。

(とても単純ですが)例えば、川を見ることはわたしの中で優先度が低い。でも、同僚が仕事をしている横でお昼を食べるのは気が引けることは共感する、など。

また、本書を読み終えて、「わたしは、自分が仕事で向き合うべき商品の利用者でいたい。なぜなら、わたしの生活に馴染まないとその商品を自分ごとにできず、良さを語っても薄っぺらくなってしまうと思っている」というように、価値観を言語化することができました

自分ではない誰かの物語やその中にある機微に触れることで、わたしが経験せずとも優先したいものが見えてきたり、すでにわたしの中にある大切にしたいことが少しずつ頭を出してくれたように思います。

今のわたしが読むべき本に出会えたなあ。ありがたい。
続く、ライター活動に関する気づきもお楽しみに。

おしまい。

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