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休日の終わりに

昨日の午後。

初夏に溢れた糸島の海。


食べかけの苺ジェラートを砂浜に置き、

靴も靴下も脱ぎ捨てて、

思いっきり海に走っていった先輩。


一方、私は

レモンライムソーダを片手に

脱いだ靴と靴下をちゃんと並べてから

波に足を踏み入れた。


私はハンカチを持っていたから、

足が砂で汚れても大丈夫だったけれど、

先輩はハンカチもタオルも何も持っていなかった。


だけど、思いっきり海に駆けていった先輩は

とても無邪気で

とても眩しかった。


海から出て、

浜辺の木陰で、足についた砂をはらっていたとき、

風がゆっくり吹いている気がした。


そんなとき、

ふと、

前に先輩から「きっと私たちは、正反対かもね」

と言われた理由に納得したし、

「あなたの時間の進み方は、ゆっくりだね」

と言われた理由もわかった気がした。


もし私の時間の進み方がゆっくりなら、

時計の針も、

もっとゆっくり進んでくれたら、いいのにな。