一度決めたことを「守る」ことで、失うものとは?
ユーシロです。
ホリエモンはロケット開発を実行しており、民間企業の宇宙開発の一歩になりました。宇宙開発というと、国が国家事業としてイニシアチブを取っているかのような印象があると思うが、それは違います。
なぜなら、日本では規制が多すぎて、ロケットを満足に打ち上げられないのが実情で、政府は宇宙事業を本気でやる気がないため、国のバックアップは期待できず、投資をする人もほとんどいないのが現実です。
一方のアメリカは、イーロン・マスクが行っている宇宙事業へのバックアップは官民ともに手厚く、テキサス州のように、無許可でロケットを打ち上げられる場所もあります。
この違いは結局、
欧米はルールをつくる国であり、日本はルールを守る国であるところから来ています。
日本は、はみ出すことをよしとしないお国柄です。
今のような変化の激しい時代は、ルールをつくる側に有利なのは確かでしょう。「ルールをつくる/守る」というのは、「ルールを現実に合わせようとするか」、それとも「現実をルールに合わせようとするか」の違いです。
例えば、ホテル・旅館業界の民泊サービスAirbnbや、タクシー業界での配車サービスUberなどが挙げられるでしょう。世の中を便利にするこれらのサービスは、全てアメリカが発祥です。
ルールをつくることを躊躇しない国は、ルールからはみ出すことも恐れないため、こうした革新的なアイディアが生まれやすいのかもしれません。一方、日本はどちらかというと、こうした新しい流れを歓迎するよりも、既得権者が拒絶する力のほうが強いように感じます。それはルールからはみ出ることを恐れる気質が関係しているのではないかと思います。
実のところ、時代ごとにルールをつくる気質と守る気質の、どちらが優位に立つのかは、「ライフサイクル」と関係があります。
ライフサイクルとは、ビジネスの寿命のことで、商品・事業・業態・会社・業界等々、それぞれにライフサイクルがあります。サイクルとは、だいたい以下の通りです。
(1)創業期→何もない状態から、ビジネスが起動に乗るまでの時期で、大部分のルールを、必要に迫られて作成します。
(2)成長期→立ち上げたビジネスが軌道に乗ると、成長を始め、状況に応じてルールも調整したり、入れ替えたり、付け加えたりする必要があります。
(3)成熟・衰退期→成長も山場を超えると、やがて成熟期から衰退期へと向かい、ここでは、ルールを守ることがメインになります。
会社のライフサイクルに関しては、社内で新しい事業を立ち上げたり、別の業態と入れ替えたりすることによって、寿命を長くすることが可能です。
自社や自部署、自社商品等のライフサイクルが今、どの段階にあるのかにも注意を向けてみてください。基本的な戦略を、ライフサイクルに沿って行うようにすると、スムーズに動くことが多くなるのではないかと思います。
(3)成熟・衰退期の段階でも、そんな中でも新たな(1)創業期の種を創る側に回ることができたら、新たなステージでルールを創る側に立つことになるでしょう。
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