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リハビリテーションを受けてはダメ

今回は、リハビリテーションは患者さんの主体性が大切で、そこを操作するのも僕たち療法士の仕事って話をします。

早くも頭の中からの引く抜き作業が無事二桁に到達しました。これも皆さんのおかげです。(今のところほぼ誰も見てくれてないです)

リハビリテーションが薬とか手術などの、その他のいわゆるスタンダードな医療と最も違う点に、患者さんの主体性が必要ということがあります。

薬は、患者さん自身に治る気があろうがなかろうが飲めば治ります。手術も、患者さん自身に治る気があろうがなかろうが受ければ治ります。これは、医療者から患者への一方向性のアプローチで成果が完結するものです。ちょっと嫌な言い方をすれば、医療者が患者に与える医療です。(本当はそんなことだけでははないんだけど、今は大袈裟に言わせてください)

一方で、リハビリテーションは、僕ら療法士が患者さんに与えるものではなく、患者さん自身が自分の体に積極的に働きかけて、初めて成果が出ます。

療法士であれば、誰でも理解していることです。

しかし、患者さんの中には、この点を理解されておらず、リハビリテーションは与えらえるもので、受けるものと思っておられる方が少なくないです。

患者さんの中には、療法士に「早く歩けるようにしてください」とか「なんとか手を動かせるようにしてください」と言われる方がおられます。この患者さんたちは、このままだと、多分思うように回復しないです。全く同じ療法士が同じアプローチをしても、患者さんのリハへの意識が主体的であるのか、受動的であるのかで、その成果は大きく違ってきます。

なぜ、それほどまでに、患者さん自身の主体性が大切なのかについて、僕なりの言葉で簡単に説明します。リハビリテーションの多くには、学習の過程が内在しています。患者さんが学習することで、回復するのです。この学習は大半が脳で起こりますが、それには、自身の運動や身体、動作や生活に意識を向ける必要があります。(心理学では「注意」です)そして、意識を向けるには主体性が必要なのです。

ですので、特に回復の過程で積極的な学習が必要な患者さんには、リハに対する主体性がとても重要なのです。(筋トレだけしとけばおっけーみたいな患者さんは、受動的であっても勝手に回復します。)

もし僕が、この主体性がない患者さんを担当したとき、最初のリハビリテーションは、リハビリテーションに主体性を持つことの重要さを教えることになります。ここに時間をかけて、主体的にリハに取り組めるようになることが、結果的にはゴールまでの最短ルートになると思っています。

あの患者さん自分ではなんにもやる気ないからあかんわー言うてる場合ちゃうってことです。(関西弁)

では、どうやって、受け身でしかリハを受けられない患者さんに主体性を持ってもらうのかというと、徹底的に言葉で説明するのです。(どやっ)

「リハビリは僕があなたに与えるものではないです」、「ここでのリハで本当に思うように成果を出すには、あなた自身が自分の体と向き合って戦う必要があります」、「他人任せの意識でリハを受けられているのであれば、どれだけやっても意味がないです」と貴重なリハ時間内に、ゆっくりと患者さんの目を見ながら説明します。そして、最後は「僕も全力であなたと一緒に戦います、絶対一緒にゴールしましょう」でイチコロです。

まとめると、リハビリテーションには患者さん自身の主体性が大切で、それがない患者さんには、主体性を持ってもらうようにするのも療法士の大切な仕事、ということです。

円形スライドドアのトイレ

ドアを円形にすることで、狭くて隣り合わせでもスライドできるトイレでした
(考えた人天才)
(しかもなんか可愛くておしゃれっていう)

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