Youは何しに東京へ？

「わざわざ会社辞めて、
しかもフリーランスで、
さらには地方から東京へ出てくるなんて。

成功したい心意気か感じられる！」

と、言っていただいた。
そこで、思った。

「へぇ！わたしは成功したいのか！」と。

＊＊＊

「なんでわざわざ東京出てきたの？
東京まで来てすごい勇気だね！」

ともよく言われる。
ここでも、はっとした。

「ほぉ！わたしはすごい勇気を使ったのか！」

と。

＊＊＊

いや、違う。ズレがある。
みんなの感覚と、わたしの感覚。

思い起こせばこれは、
昔からよくある感覚だ。

この「ズレ」を直さなくては、と、
ずっと思ってた幼少期からこれまで。
結構、悩んでた。

直さなくてもいいじゃんって、
思えるようになったのは、最近だ。

東京に出てきたのも、
正直それ以外の選択肢はなく、
行くのは当たり前で決まってたって感覚。

勇気なんて、一切使ってない。
使った勇気は、
会社の辞意表明のときくらい。
あの時は使ったなぁ～勇気。

それから、「成功」も、
考えてなかった。
あえていうなら、

「幸せになるために東京にきた！！」

うん、これならしっくりくる。
「成功」より、ほしいのは「幸せ」よ。

フリーランスも、
やたらとなりたかったけど、
どうしてそこまでなりたかったのか、
よくわからない。

達成したい何かがあったのではなく、
早くその状態にならないと、
死んでしまう。
ただそんな感覚だった。

＊＊＊

そんなだったから、
フリーになってしまえばその後
自然と大きい目標が湧いてくるさと
思っていた。

でも、ますます薄れている。

有名な人、とか
高額な仕事、とか、
そういう軸は無くて、

一般人だろうが安かろうが、
わたしには、
「目の前のただこの人の役に立ちたい」
という気持ちが心地いいんだと、
わかってきた。

最近また、素敵な人に会ったから、
改めてそう思った。

＊＊＊

野心なんてなくても、
目的が明確にわからなくても、
なんとなくベルトコンベアに
乗ってるように感じる時がある。

自分は止まっていても、
周りから見るとなんだか忙しなく
進んでいるように見えるのかもしれない。

ベルトコンベアに乗ってしまえば、
もう余計なことは考えず、
新しい景色を堪能しながら、
流れに乗っていけばいい。