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もう少しだけ、待ってね。

「幸せになりんさい。金持ちにならんでもええ、偉い人にならんでもええ。今日一日が幸せじゃった思えるような毎日を送りんさい。明日が来るんを楽しみにできるような生き方をしんさい。親が子どもに思うことは、みんな同じじゃ、それだけなんじゃ」

小説「とんび」に出てくるセリフです。

何年も前に読んでたのをふと思い出して、
Kindleで読み返してたら出てきた言葉。

当時ハイライトの黄色で線を引いていたから、
ページをめくったらすぐ、
このセリフが目に入ってきた。

その時も、
このセリフに惹き付けられたんだなぁ。
線を引いた記憶はないけど。

今読んでも惹き付けられたんだけど、
当時の自分と今の自分では、
感じ方が同じところもあるし、
違うところもあるなと思う。


当時と今も共通して考えるのは、

わたしの両親は、
わたしになにを思うんだろう?

ということ。

このセリフは全ての親に共通する気もするし、
しない気もする。
でもわたしの両親も、
こう思ってくれるなら、嬉しいな、なんて。


仕事も性格も生き方も、
わたしは両親の期待通りではないなと、
ずっと分かっている。
たぶん、物心ついた頃から。

とんびを初めて読んだときは、
親に対しては「ごめんね」と思うことが
多かった気がする。

親が期待している娘像がわかっていながら、
そうできないし、する気もない、ていう
確信犯的な自分の姿勢に、
申し訳なさを感じてしまって。


今はもうちょっと大人になって、

自分らしく生きることも、
両親の期待通りではないことも、
両親が子どもに期待をすることも、

どれも誰も悪いことではないと、
わかるようにはなってきた。


母と先日お茶しながら話した時、
まさかの言葉を言われた。

「私たちみたいな親から、
よくこんなに大した子どもたちが
生まれたと思うよ。
褒めてやりたいよ、ほんと。」


・・・絶句。

期待通りではないし、
もはや親が想像も理解もできない状態に
今のわたしはある。

それにはガッカリされているとばかり、
思っていた。

まさか、「褒めてやりたい」
だなんて・・・。

イキイキとしているだろう
今のわたしを見て、
そう思わされるのだろう。

元気な姿、楽しそうな姿を見せることが、
なによりの説得材料なんだと、
実感した。

***

ガッカリしているのは、
親じゃなくて、わたしだったんだと、
はたと気付いた。

わたしがまだ、今の自分にガッカリしている。
まだ自分のことが、後ろめたい部分がある。

だけど自分が自分に
納得できるようになるまでは、
まだ時間がかかる。

いや、たぶん完全に納得できることなんて、
ずっとないのかもしれない。

本当は時間の問題ではなく、
自分の覚悟だけ、、な気がしてきた。

覚悟を決めて、
すべてさらけ出すだけだ。

もう少し・・・待ってね。

胸をはれる自分になって、
胸をはって親とも誰とでも、
話せるようになりたい。

***

2020年に、
一気に視界が晴れる気がしている。

2020年がこわいけど、
とにかく楽しみなんだなぁ。

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