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創作意欲について。愛されたいというエンジンと苦しみと

創作活動をする上でのエネルギーやモチベーションは、一人ひとり異なると思います。
私の場合は、「愛されたい」という感情がそれにあたります。

●筆者の云う「愛されたい」とは・・

「私という存在に興味を持ったうえで、存在肯定されたい」という激しい気持ちです。えっちじゃないぞ!
深海の底から這いあがっていくような、身がちぎれても光を浴びたい気持ちです。

●なぜそう思うのか。

「私は愛されるに値すべき人間ではない、本当はこの世で頑張るに値しない存在」という思い込みがあります。どうせたいした成果も出せず、人から気に入ってもらえないのなら、最初からいない方がいい。テストで5点しかとれないなら、だったら最初からテスト受けない方がいいよね。という考えがあります。恥晒してまで生きたくない。
ここで、「いまはこうだけど、これから100点取りに行くぞ」とならないのが私なんですよ。そんなに前向きになれるならこんな暗いところにいかないよ。

これは、「失敗=悪、絶対に回避すべきもの」っていうあんまりよくない、幼い頃の親の教育方針から来ています。後日分析しました。
母親が過保護で、「失敗は悪なので、全力回避しよう、そのために死ぬほど勉強するといいのだ」、「素の私には価値がなくて、親に保護されないと世に出れない出来なんだ」「私はだめで、親と他人の方が正しい」という思考が染みついてしまっていました。
過保護に育てられるとこういう思考になります。私はそうでした。
運よく今では色々学んで、失敗はただの過程だし、自分はそんなにダメじゃないっていうのは頭に取り入れられたのだけど。
落ち込んだ時、弱った時、この思想がワーッと心に闇を広げてきます。
一番困った時に自分が自分の味方になれない。自分をいじめてしまう。これが私の一部です。頭でよくないと思っていてもやめられない。

●この闇を持つのは私だけだと思ってたんだけど・・・

私だけ特別だめなんだと、ずっと思っていました。ところがそうでもないっぽいようです。
愛着障害っていうやつに事象が似ている。この動画を見つけてはっとしました。

虐待されたとか、機能不全家庭だったとかではなく、手塩にかけて育てていただいたのですが、なぜか私、愛着障害のようなものをもっています。病院には行っていません。

自分という存在に自信が持てず、不安になる。できれば、なにか凄い人から
「生きていいよ」と認められたい。そんな思いを抱えて生きていました。ヒーローを求めているんです。まあそんな人現実にいるわけないのだが。幸い、私が夢想し続けるだけで終わった。依存はよくない。それは分かっているんだけど、夢見ていた。他者に価値を保証されたい。

「愛されること」は、私が「幸せに生きていくために必要なもの」です。それが得られないからもがいている。苦しい。

●愛されて存在肯定したいから、その気持ちを文字にする

「愛されたい」なんてこんなクソデカ感情を持っている人は、とりあえず私が第一人者です。この気持ちはとても強いもので、妥協とか他のことで忘れたりとかはできないんです。
だから、小説を書いて架空の世界でいいから、自分が叶えたいことを形にしてしまおうと思いました。いいんです、架空で。こんなクソデカな未熟願望を、現実の人様に協力いただいて解消するわけにはいきませんし、誰も幸せにできません。自分の闇は自分の力でなんとかしなければ。

というわけで、私は創作の道に意気揚々と足を踏み入れました。絶対にこの気持ちを文字にして物語にして、完結させてやる、と目を燃やした。
その気持ちで小説を次々に書きました。短編も連載もやった。連載は1年かけて完結して、最終話は気合いを入れすぎて、書き上げた翌日体調を崩しました。絶対に執筆時に生霊的なものを飛ばしてた。
今もなお、書き続けています。しかし、絶対に書きたい話は書いてしまったので、気持ちは落ち着いています。完結したら寂しくなってセルフロスになってた。

「愛されたい」という闇は私にとって必要なもの

「愛されたい」気持ちは、愛着障害から来ていることでした。それはできれば、克服して完全に乗り越えるべきものです。二度と悩まなくて済むように。死にたいとか思わないほうが健康的です。

しかし、なくなってしまっては困るのです。その闇がなくなったら、私は書くエンジンを失ってしまう。満腹になったら箸を置くのと似たようなもの。
愛着障害を払拭できてしまったら、私は創作意欲がなくなってしまうでしょう。筆の進みが遅くなり、ついに止まるでしょう。
それは寂しいことです。せっかく見つけた楽しい趣味なのに。この趣味を通して、人からハートを集め、自信に繋げてきたのに。やめたくない。

なので、愛着障害は克服すべきなのだが、完全になくさない程度に闇を持っていたい・・という想いでおります。その間苦しいけれども。なくしたとしても、過去の心理状態を記憶して、永遠に失うことがないようにしたいです。

私にとって創作(文字書き)は、道の途中で拾い上げた素敵な趣味、生きがい、ライフワーク。
大事にしていきたいです。楽しかろうが、辛かろうが、創作は続けていきたい。飽き性の私の、長く続けられる貴重な趣味ですから。

今ではわりと落ち着いていて、「自分のことは自分が一番愛して大事にしよう」を第一において生きています。自分のことを大事にできない人は周りも幸せにできない。人モノに依存するのではなく、セルフケアを。とりあえず自分を大事にさせてください。


まとめます。
この記事でお伝えしたかったのは、私の創作意欲は愛着障害による闇で、これは克服すべきなんだけど、なくなっちゃ困るんだよね!という話でした。
楽しんで創作力を発揮する一方で、闇は心身に負荷をかけるジレンマ。

みなさんの創作意欲(note執筆など)は何でしょうか。

または、過去の文豪たちの創作意欲はどこから来ていたのか。

一人ひとりの答えがあるのでしょう。気になります。

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