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音読して本を読むと過去とひとつになれるかもしれない

最近の私の習慣は、青空文庫で文豪(夏目漱石、太宰治など)の作品をピックアップし、声に出して読むこと。だ。

なぜやろうと思ったのか。
生活上で、会話というものをしない日々が続いている。仕事では業務会話しかしないし、家族との会話も決まりきっている。文章こそ日々書いているが、ちゃんと自分の口で日本語を話すトレーニングを毎日しないとまずいのではないか。
良質の日本語は、文豪から学ぶのが何よりも素敵だと思う。自分の言葉の元を豊かにしたい。そんな思いからはじめた。

声に出して読むと生まれるいいこと。

・声に出すことで、確実に読み進められる。
黙読の場合、興味がないセンテンスになると読み飛ばしたくなる欲求がでてきてしまう。しかし、声に出せば、興味の有無にかかわらず、とりあえず言葉を口に入れて、咀嚼することになる。つまり、半ば自動的に読み進めていくことができる。
黙読なら挫折していた読書も、音読すれば読了できるのだ。これはかなりのメリットだと感じた。
これによって私は夏目漱石の「こころ」や、太宰治の「愛と美」などを完読した。黙読だったらこんな素晴らしい世界を知らずに生きただろう。

・日常では得られない日本語を浴びれる。
周りの人や、ニュース記事など様々あれど、日常で触れられる言葉には限界がある。本を読むことで、自分が知らない言い回しや言葉の表し方に出会える。とはいえ、暗記できるわけではないが、気付かないうちに頭の栄養になっていると信じている。

・文豪が生み出した文章だから、彼らも一度は朗読したかもしれない。その全く同じ文章を、今に生きる自分も口にすることができる感動がある。
漱石がこころを書いたときに、それを音読チェックしてたかは分からない。けれども、これを読むことで、彼の頭を一度通り抜けていった言葉を自分も味わうことができる。それも、全く同じ形で。文章って色あせないじゃない?100年経とうが美しい日本語は当時のままなのよ。これってすごいことだよね。

名作を読むシチュエーション中心に話してきたが、これはすべてに使える。
会社のメールを読むときや、資格取得の参考書、読みたくない文章を頭に入れるには、音読がいい。とりあえず頭に入れることができる。

音読は、素敵な習慣だと思う。いかがでしょう。


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