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#016 久々の再会 Day ① 

司とやっと会える

1 ヵ月ぶりに会える

わたしは仕事の休みをとった
いいことではないのはわかっている

しかし会うことが簡単ではない今
たまの無理は必要だ

今回のデートは楽しみな反面
司がついた嘘を確認し
その返事次第では別れを告げようと決めていた
いつどのタイミングで確認をするか
ここ数日はこのことばかり考えていた

ひとまず久々のデートを楽しもう

確認はデートの後半にしよう


仕事が終わり
急ピッチで準備をした
計画をしていたから準備は完璧

最寄駅まで司がきてくれる

いつも司と利用していた
ホテル エル にどうしても泊まりたくて予約をした

ホテル エル の306号室
わたしたちの部屋のようだった

それくらい何度も利用し
おもいでの場所となっている

わたしはとにかく浮き足立っていた
あったらすぐに抱きつきたい

人前で手を繋ぐことすらできない司だから
外でのハグもきっと NG だろう
まぁホテルで存分にハグをすればいい

最寄駅まで司を迎えにいく
明日は運転してもらおう
助手席に男を乗せるのは好きではない

可愛い司が駅で待っていた

たくさんたくさん汗をかいてくるせに
クールな顔をしてわたしの車に乗車した

まずはコンビニへ向かう
夕食とお酒とつまみを買う
そして司の大好きなパピコも一緒に

司はパピコが大好き
オーソドックスなチョココーヒー味

きっとこれからもパピコをみるたびに
司のことをおもいだすだろう
笑って司のことをおもいだせるレベルに
早くなりたい

わたしたちは自然と笑顔で
はなしが尽きなかった

ずっとこうしていたい
この時間が止まればいいのに

そんな幸せな時間だった

いつもはホテルに入るとすぐ
お風呂にお湯を張ったり
ソファーでYouTubeをみたりするのだけれど
我慢していた気持ちが止まらなかった
司に会えたことがものすごく嬉しかった

わたしはソファーに座る司の上にまたがった

そっと優しく
司を触り
司を舐めまわし
一方的に司をわたしの中にいれた

そこからは止まらなかった
気がつけば出血をしていた

まずいやりすぎた

激しくしすぎただけだから
痛くはない
しかし司に心配をかけてしまう

ごめんね

不意の出血により
わたしたちはシャワーを浴びることになる

これはこれで楽しい時間だ

相変わらず変わった癖の司
今日もトイレについてくる

まったりとした時間を過ごしていると
司が急にプレゼントを差し出した

「 これなに? 」

「 お揃いのプレゼントだよ
あとタオルも持ってきた 」

嬉しすぎて泣きそうだった

司は遠距離恋愛で不安なわたしに
お揃いのブレスレットをプレゼントしてくれた
あと自分を感じていてほしいと
自宅で使っているタオルも一緒に

大学生が持っていそうなブランドのブレスレット

本当に本当に嬉しかった

なにを考えているか
言葉で確認しないとわからない
しかし言葉は嘘をつくことができる

なのでわたしは男性の言葉以上に
行動を冷静に観察している

このプレゼントは司の気持ちが伝わった

このタイミングずるすぎる

だってわたしはこの後
彼の嘘を確認し
その答え次第で別れを告げようとしているのだから

司は持っている男だ

わたしがいつも別れを決断するとき
このブレスレットが動くのだ

これでは別れを告げることができなくなってしまう

今は司の嘘は少しだけ忘れよう

この楽しい時間をなにも考えず
無心で楽しみたい

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