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薬が処方されたときにとりあえずやることまとめ・薬の調べ方・医療リテラシーの話

お前たちは市販薬とか目薬とか塗り薬を軽く考えすぎなんだ。
「普通の頭痛薬だし適当に飲んでもいいでしょ」とか思って自分の常用薬をろくに確認しないで飲んだやつから死んでいくんだ。

ここから先、たぶんわりと長めになるけど、
結論だけ言うとこんなド素人の記事読まないでもなんとかできる方法があって、
それは「医者や薬剤師に連絡する」ことです。
薬のことなら薬剤師に連絡すればいいと思う。

こんなインターネットデブリなんか鵜呑みにせずに、ちゃんと医者や薬剤師に聞いて適切な知識を得てください


1日に10~13種類くらいの薬を飲んでる私が新しい薬を処方されたとき・薬を飲むときにやってることです。

そもそも解毒薬が処方されたって日記を書こうとしたのに、なんか無限にいろんな内容のこと書いちゃってド長文になったから分離した記事です。


調べてみよう! 薬!


初手でやること

おそらく処方と一緒にこういう紙(おそらく形式はさまざま)が出てくると思うので、これを読む。

めっちゃわかりやすく薬のことを説明してくれる紙です。
薬剤情報提供書」っていいます。

ググったら「不要」とかサジェストに出てくるけど絶対読んだ方がいい。
なんでかというと、いつも同じ薬もらっててもたまに医者が処方ミスったりしてる可能性があるからです。
(まぁわりと薬剤師が気付いてくれるんだけど……気付いてくれないこともある)

あとうっかり併用注意の薬が処方されて大変なことになったりとか、この薬飲んだら運転ダメですって書かれてたりとか、グレープフルーツ禁止ですとか、色々あるので……

とりあえず軽めに調べる方法

さて、私は散々「国の」とか「正確な情報」とかに囚われた話をしまくっているんですが、この正確な情報、ひとつ問題になる(かもしれない)ことがあります。

それは、めちゃめちゃ正確な情報すぎて、一般人には難しいということ。

主に医療関係者向けに書かれているものだからだと思うんですが、まぁ難しいんですよ。
文章も硬いし専門用語がどんどん出てくる。
専門用語をググって出てきた専門用語をググって……を繰り返して夜が明ける。

とはいえ、これで簡単な情報を求めて、いかがでしたかブログとかを鵜呑みにするともうその瞬間にもう信憑性は終わり。おわりです。あれはインターネットデブリ。
まぁこの記事もだけど。(みんなはくれぐれもこんな記事を鵜呑みにしないでください)


そこで私がいつもお世話になってるサイトがこちらです。

うーん、推せる〜。
転載禁止なので各位リンクから飛んで読んでください。

推せるけど一応本当に薬剤師なのかは調べておいた方がいいな。

薬剤師資格確認検索システムから検索画面に飛んで名前を入れて……

……同姓同名の人めっちゃいるな。多すぎる。
出身大学と年齢で絞れたりしないかな、うーん、調べるのめんどくさい……

あっでもこのページ見る限り、限りなく信憑性が高そうに見える、このサイト。

まぁある程度は信じてもよさそう、お近くの薬剤師に聞くのが一番いいけど、とっかかりとしては悪くなさそう。

(と、このように検索をかけていくと、偽か本物かがある程度わかります……いや資格持っててもヤバいやつもいるんだけど……

そういうわけで、はじめの一歩に便利な、やや平易な文章で薬のことを説明してくれるサイトとして愛用しています。
詳しいことは薬剤師に聞く前提でな。

では調べてみましょう!
グルタチオン!

なるほどね〜。

おおよそこんな感じの薬ということがわかります。(リンク先を読んでね)


難しいことを知りたい物好きな人用

「(薬の名前) 添付文書」「(薬の名前) インタビューフォーム」を調べるとすごい細かい情報がいっぱい書かれてる!!!!!

pmda.go.jpの薬のページにそういうの全部まとまってるし、あと各製薬会社が出したりもしてます。

これ。


で、こうやって検索。


そうするとこういう結果が出てくるので、添付文章を見たり、インタビューフォームを見たりする。


これはグルタチオンのページ。


たまに実験結果とかも載ってる!!!!! 嬉しい!!!!!

職場のあんぜんサイトの化学物質のページ見てる時みたいな嬉しさありますよね。嬉しい。


シンプルにラットに薬投与してみた! とかの情報が超嬉しいんですが、私はこれで結構薬の半減期とか見たりしてます。グルタチオンにはグラフないけど、たまに人間に薬投与して血中の薬の濃度測ってみた! みたいなグラフがある薬がある。 

そういうグラフがあると、大体飲んでからどのくらいで一番血液中に薬が回るか(Tmax)とか、どのくらいで血液中の薬が最大の半分になるか(T1/2)とか、そういうのがなんとなくわかる。

嬉しい!!!!!
(だけではなく、例えばこの時間に薬が一番効いてほしい! みたいになったときにその時間に合わせて逆算して薬を飲んだりできて便利だったりする、いや、誤差あるけど)

同一用量の薬剤を服用しても、吸収,組織分布,肝代謝,腎排泄など薬物体内動態の個人差により、血中薬物濃度は等しくならないことがある。一方、同一の血中薬物濃度となっても各個人の感受性の違いにより、薬理効果・副作用発現の程度が異なる場合もある。(2008.8.12 掲載)

誤差はある。
あとそもそも機序的にこのグラフなんも当てにならなかったりとか、色々ある、たぶん……(知らんけど……)

難しいけどやっておいたほうがいいこと


pmda.go.jp、難しいことを知りたい物好きな人用って言ったけど、この検索機能けっこう便利なんですよ。


例えば私は喘息の薬を使ってて、これは気管支を拡張して、気道に空気を通りやすくして、喘息の症状を楽にするんですが、結構いろんな薬と併用だめだったりするので、調べてみると……

あっなんか思ったより多いな。なんだ? 多すぎる。何?

ステロイド系とか多すぎてエラー吐いててウケる。

カルシウム作って骨粗鬆症を防ぐためのビタミンD錠剤でもこんだけ併用注意出てくるのウケるな。

しかもこのリストにある酸化マグネシウムって私処方されたことあるな……誰も何も言ってくれなかったな。なんで?


そういうことがあるので、一応検索してざっくりダメそうな薬一覧に目を通しておくと便利ですよ、って話です。
まぁリストの99%は知らない薬だろうけど。


最も確実で、わかりやすく、何でも知れる、万物についての究極の疑問の答え


薬剤師に聞くことです。


そりゃそう。

ちょっと時間がかかるかもしれないけどちゃんと答えてくれます。

なんでかというと、我々みたいな素人より知識があって、医療関係者が見られる情報にアクセスできて、しかもその情報から適切に色々調べてくれる技術があるからです。
プロってすげえや!

だから「今飲んでる薬と市販の頭痛薬って同時に飲んでいいの?」とかそういうことは、薬剤師に聞くのが一番手っ取り早いです。


みんなも話そう! 薬剤師や医者と!!!




↑ここまでが別記事から分離した話。




市販薬も目薬も塗り薬も湿布もサプリもぜんぶ薬


じゃ、せっかく記事分離したのでこれについても書くか。

「市販薬だから飲み合わせとか気にしなくていいか」
「目薬だから目にしか効かないよね」
「サプリだからよくない?」


それね~~~~、全部間違ってる!!!!!!!!!


市販薬について


う~んたぶんやや信憑性がある記事がこれかな~……
これは日本OTC医薬品協会のページで、OTC医薬品っていうのは薬局・薬店・ドラッグストアなどで処方せん無しに購入できる医薬品のことで、まぁたぶんおおよそ市販薬のこと。

で、リンク先にはこういう画像が貼られてるんですが、

その直前にもうね、書かれてるよね。

病院から薬をもらっている方は、OTC医薬品を利用する場合、あらかじめ医師・薬剤師に相談してください。

こういう文が。

もう絶対これ。もうマジでこれを守ってほしい。

飲む可能性があるんだけど……くらいの感じでもとりあえず聞いといたほうがいい。

市販薬を緊急で使用しないといけないとき


ただ、その上で、それを前提にしてどうしてもマジで駄目、薬がないと耐えられない、というタイミングがもし発生したら(大体やばいことって薬局が閉まってるときに限って起こるよね)、確認するべきことは主に3つ。

  1. 市販薬の添付文章の「使用上の注意」を確認する

  2. 常用薬の添付文書の「禁忌」とか「重要な基本的注意」とか「特定の背景を有する患者に関する注意」とか、あとなんか注意したほうがいいことを確認する

  3. 一応「(薬の名前) 飲み合わせ」とかでググっておく(あんまり確実じゃないけど、1,2の重要な文を見落としたりしてる可能性があるので一応ね)

で、飲んだあとはナルハヤで「飲んだんですけど」って薬剤師に連絡すること。

これで最悪の状態は回避できる、かも。

最悪の状態でも落ち着いて対応できるように日頃から情報を集めておくのがいいというのはそう。

目薬も湿布も塗り薬もサプリも全部薬

う~~~ん書かれてることは正しい。信憑性は……?


JST……国立研究開発法人科学技術振興機構……文部科学省所管……?
このページに載ってるなら怪しくない……? か……?

わからない。でも書いてあることはわりとそこそこ正しいと思う。

複数の医療機関を受診されている方は、ぜひ、かかりつけの薬剤師にご自身の薬についてはご相談ください。「塗り薬や目薬は関係ないだろう」と仰る方がおられますが、そうとは言い切れません。念のため、確認されるようお勧めいたします。

というわけなので、確認とってみてね。

これだけのことを言うために死ぬほどいろんなサイト見て回った。

追記(コメントありがとうございます)

くすりのしおりってサイトがいいらしい

このサイト。


nihs.go.jp……えっと……国立医薬品食品衛生研究所……日本の厚生労働省の施設等機関!!!
ここからリンクが貼られている!!!
たぶんここなら大丈夫!!!!!

というわけでいいサイトらしいです。

併用禁忌と併用注意は違う

「絶対だめ」と「気をつけてね」くらいには違うっぽいです。

なので併用注意だから絶対だめってわけじゃないらしいです。


でも~っ「気をつけてね」だったとしても~~~薬剤師からどうして「気をつけてね」なのかの説明があって然るべきじゃないですか~!? まぁそれが併用注意の理由のところに書いてあるんだけど。

こっちが聞くまでなんも言ってくれないパターンがあるのでとりあえず聞いてみるのが安心だと思います。

インターネットデブリに騙されないために


こうやって薬剤師とか、ある程度の立場のある程度の人間が言ってることを引用しないと言葉に説得力がなんにもないくらいには、ただの一患者の発言なんてそのままだとただのインターネットデブリなんですよ。


でも、結局お固くて難しい文章より、ド素人の簡単な言葉で書かれた死ぬほど適当な言葉のほうが聞き入れやすいわけじゃん。

面白いし。


でも、それでもちゃんと調べてくださいね、身近な医療関係者に聞いてくださいね、という話です。
この記事のまとめとしては、そんな感じです。



特に、本当に困ってる人とか、毎日苦しんでる人とかは、藁にもすがる思いでいて、
「治ります」って誰かが言ってくれて、そして本当に治ってくれることを待ってる。

そういうとき、本来なんとも言えないし医学的に100%なんてないところを、「絶対に治ります」なんて、断言とか平気でしてくる人が現れて、
そうするとやっぱ、そっちを信用しちゃいがち。


だからインターネットデブリがなくならないんですよ。


でもこの記事の「都合のいいことだけ信じたがるホモ・サピエンスへ」って項目でも言ったけど、
そういう「治ります」って無根拠で言ってる人って、騙してくるんですよ。
無自覚であっても、自覚的であっても。

そして何も責任を取ってくれないんです。


だから自分で「ちゃんとした情報」を調べて選ぶしかないんです。

それは症状が重ければ重いほど、本当に孤独だし、辛いことだけど。

「絶対治るよ!」って言ってくれる人だって、善意なこともある。
その言葉に、精神的に救われることだってある。


それでもそういう人たちを信じて盲目的に縋るだけじゃ駄目で、
「治らないかもしれない」「死ぬかもしれない」と向き合わないと、
「じゃあ極力よくするためにどうするか」って話まで辿り着かないんですよ。

本当に本当に、苦しいことを言ってると思うんですけど。


うまい話なんて存在しなくて、現代の「標準医療」が、科学的根拠に基づいた観点で、今受けられる最良の治療なんです。

だから医療関係者に頼るしかなくて、インターネットに惑わされないで、ちゃんと納得できるまで、たとえ納得できなくても、医者と薬剤師と話をするしかないんです。



そうやって最善を尽くした先で、あなたの人生がよりよくなることを私は祈っています。

全ての人がよりよくなりますように。


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