さすらって、またさすらって。

あなたが働いている企業は、社会に出て何社目?
自分はとっさに思い出せないくらいの回数、転職を経験している。備忘録がわりに振り返ってみよう。

1社目:玩具メーカー
(食玩の商品企画→カプセルトイの企画営業→食玩の生産管理)

2社目:ゲームメーカー
(プライズ筐体向け景品の商品企画)

3社目:玩具メーカー
(OEM商品の開発進行)

4社目:ITベンチャー
(海外のアニメオタクに特化したeコマースサイトの運用、商品発注、仕入担当)

5社目:デジタルコンテンツ制作会社
(スロットメーカー公式有料サイト内のeコマース部門担当→専売グッズ&ノベルティグッズの企画開発→webコンテンツ企画→スマートフォン用アプリおよびソーシャルゲームのユーザーサポート)

6社目:玩具メーカー
(大手テーマパーク向けOEM商品の生産管理)

7社目:デザイン会社
(営業兼プランナー/現在の勤務先)

う〜む…我ながらひどい。

退社の理由はそれぞれだが、大半は「人間関係から来るストレス」

自分でも変わり者を自負しているから、ソリが合わない相手とは何をどう頑張っても合わない。
しかも、そういう人物が上司だったりすると、もう最悪。

1社目では(今思えば、自分にも多々問題点があるけれど)、多くの社員が見ている中で、見せしめ的にほぼ毎日罵声を浴びせられ、「無能」のレッテルを貼られてしまう。

一応、部署異動もさせてもらったが、結果的にその上司とは仕事上接点が出来てしまう環境であることには変わりはなく…。

心を病み始めたのは、その頃からだったと思う。
結局、一度貼られたレッテルを覆すだけの知恵も勇気も気力もなく、退社する道を選んだ。

要はまぁ、逃げたんですな。

ところが、今では巡り巡って、その玩具メーカーから数多くの案件を受ける関係になり、更に扱う商品カテゴリーもどんどん拡がっている。

あまつさえ、自分が提案した企画が採用され、現在鋭意開発中なのだから、人生何がどこで、誰とどう繋がるか、ホントにわかんない。

そのきっかけを与えてくれたのは、いずれも当時、パワハラ上司から「無能」のレッテルを貼られて心を病み、まともに仕事も出来なくなっていく自分の姿を見ていた先輩たちだった。

当時の先輩たちは、各部門を統括する立場になっていた。
ある先輩は、会ったとき、こんな言葉をかけてくれた。

「あのときは辛かったよな。そして、ごめんな。
 本当なら俺たちで助けなきゃいけなかった。
 でも当時の俺たちは、それが出来る力も知恵もなかった。
 そのときの後悔が、今でも心のどこかにあった。
 形は違えど、よく戻ってきてくれた。ありがとう。」

実は自分が退職した直後、当時の社長(業界では裏で「天皇」と言われ、誰も口出しできない人物)による放漫経営で経営危機に陥り、各地にあった事務所の閉鎖、また、早期退職者を募り、大幅な人員整理が行われたという。

その後、フィギュア事業に参入、それが功を奏し、更に複数の中堅玩具メーカーを吸収、そのメーカーが所有していた玩具カテゴリーでも、大きなシェアを担うまでになった。

ちなみに例のパワハラ上司は、かなり昔に別の関連メーカーへ出向(実質、追い出された形)させられたらしく、今でも同じような感じなので「ギフトショーやおもちゃショーでよくウロウロしているから、関わらないよう気をつけろよ。」と、先の先輩から忠告を受けた。

あとは前職の6社目かなぁ…。

クライアント(大手テーマパーク)が非常に高圧的で、原価はもとより、品質チェックが病的なまでに厳しく、更に抜き取り検品などもあり、万が一そこで問題が発覚しようものなら、ここまで何も支障がなく、開発が進んだ商品であっても、また、生産がある程度進んでいたとしても、発覚した問題点が改善されるまで、納品を許してもらえないし、請求を立てることもできない。

一方で、納期は厳守、守れなかったらペナルティと、条件としては最悪だ。しかし、発注ロットが大きく、確実な売上になるので、多くの下請けメーカーは、その条件を飲まざるを得ない。

そんなストレスフルな日々に加え、上司=社長がキチガイみたいに機嫌が乱高下するアレな人(かつて中堅玩具メーカーの開発部長だったが、その性格が災いし、実質追い出されるような形で独立した模様)だったので、常に様子を伺いつつ、極度の緊張感の中で働いていた。

…で、また心を病んでしまい、休職の末に退職。

しかしここでも巡り巡って、今いる会社では、その大手テーマパークの運営会社から、直接デザインの仕事を受注している。

また、前職の経緯もあって、ある程度「事情をわかっている」人材として受け止めてくれているらしい。

依頼内容は、結構なデザインスキル、そして何よりキャラクターの知識を求められるものが多い。
幸い、今の会社にいるデザイナーたちは、スキルもあるし、実際にそのテーマパークへもプライベートでしょっちゅう行っていることもあり、体制にぬかりはない。
何より、グッズのOEMほど無茶な要望を突きつけられることもない。

みんながあそこで買ったグッズはな、数多くの下請けメーカーによる、血と汗と涙、そして怨念が込められているんやでぇ…。

…って、えーと、何の話だっけ。
まぁ、とにかくアレですよ。若いうちは色んな職場や状況を経験してみるの、全然アリだと思います。オススメはしないけど。

毎回転職する度に、異なる環境、そして人間関係に直面するので、しんどいのは事実。だけど一方で、色々な経験や知識が得られるし、人脈も拡がる。

ただ、40歳以上になると、求人の選択肢が急激に狭まるので、自分の身の振り方に悩んでいる人がいたら、気をつけなはれや!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?