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さわやと柳家と

さわや、柳家と聞いてぴんと来るのは岩手県民、
中でも盛岡市民が多いのではないでしょうか。
かくいう私も盛岡出身です。


さわや書店は本屋さんです。
店員さんの本の知識が半端なく、平積みの本は間違いなく面白いです。
本を買ったときにつけてくれるブックカバーは、大通りの昔の店舗図を書いたもので、眺めているだけでも飽きません。
岩手県外へ引っ越してしまって、さわやで本が買えないので、へろへろになったカバーしかありません。有料でいいから通販で販売してほしい。

柳家とは、キムチ納豆ラーメンという変わり種のラーメンが売りのラーメン屋さんです。

どちらも岩手県内外に支店があり、盛岡市大通の同じビルの中に本店を構えています。1、2階がさわや書店本店、3階に柳家本店があります。
なお、2階の喫茶オンディーヌも居心地が良すぎて大好きなんですが、今回は割愛します。

どうして、この話を書こうかと思ったのかというと、
現在の柳家本店を11/3にて閉店して、新たな路面店を本店とする、というニュースを見たからです。
https://www.iwate-np.co.jp/article/2020/10/15/86283
(岩手日報のニュースのリンクを貼らせていただきます。)


自分が初めて柳家本店にラーメンを食べに行ったのは、10代のときでした。
柳家のラーメンを初めて食べたときの衝撃は今でも覚えています。
当時の自分にとって、ラーメンといえば、醤油ラーメンか味噌ラーメンか塩ラーメンの3種類だけでした。
しかし、注文したラーメンは、その3種のどれにも属さず、ジャンキーで、にんにくのパンチがきいたスープ、麺が見えないほどのもやしと野菜。
何もかもがまだ新鮮であった若い頃の自分には、何これうまっ!と衝撃的でした。

柳家本店の店内に入るといつも、大きな鍋を振るおいちゃんが「いらっちゃいませええ」と大きな声をかけてくれました。
「ませええええ」はお店が混んでいるときほど長く伸びます(気がする)。
オーダーを受けると(ラーメンが完成すると?)、これまた元気に「あいよっ!」と言ってくれました。
おいしいラーメンも、おいちゃんの元気な声も、本屋の3階の奥まった空間も好きでした。
なお、本店限定のキムチ納豆焼きそばは、ラーメン以上に味が濃くて好きでした。フェザン店のはやぶさも好きです。フェザン店(今はフェザン2号店)のオープン時にあった丼も好きでした。

さて、そのおいちゃんがいつの間にか79歳で、会長さんになっていて、柳家「グループ」になっていて、店舗が国内外に(外!?)増えていて、知らぬ間に本屋さんの3階の奥にあるやべえうめえラーメン屋さんは巨大な組織になっていたんですね。
しかも本来はそば屋だったなんて知らなかった。

コロナ禍もあって、何となく他県から岩手に行くのは気が引けるので、移転前の本店の最後に食べに行けなかったことが少し心残りです。
落ち着いたら、懐かしい味を食べに新しい店舗に行きたいです。

あいよっ!

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