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緑黄色社会「これからのこと、それからのこと」

今回は最近出会って物凄く衝撃を受けた曲について書いていきたい。

緑黄色社会の「これからのこと、それからのこと」という曲である。この曲は今年のシーブリーズのCMの主題歌になっており、まさに「ド青春ソング」といえる一曲だ。この曲と出会ったのはまたしてもYouTube。シーブリーズとのタイアップ企画で、「一人の高校生のためだけに歌うライブ」が開催され、その企画の一部始終が納められた動画の中にこの新曲が初解禁されたのだ。

初めて聴いたとき、自然と涙が出てきて止まらなかった。(スタバの店内でこの動画を見たことを物凄く後悔した(笑)。)切ないピアノの音から始まり、だんだんベース、ドラムとリズムが刻まれていく。短いながらも夏らしい爽やかなイントロにワクワクさせられた。しかし最初の一声でドキリとした。

”不甲斐なさで浪費した時間はもう帰らない
今の私は誰がどう見ても そうです空っぽなの”

あぁ私のことだ。今の自分の弱さをまさにぐっと突かれたような気分だった。図星である。もしかしたら、忙しい割にも遊びに勉強に部活に勤しんでいた高校生の時にこの曲を聴いていたら、ドキリとはしなかったかもしれない。コロナ禍で大学生活も思ったようにはいかず、そのせいで人間関係も全然新たに構築できていない、勉強もそれなり。「充実している」とはお世辞にも言い難い私の日常は、少なからず自分のせいであることはわかっているのに、全部「コロナのせい」にして誤魔化していた。

自分でもわかっていたのである。今の自分が「空っぽ」だということを。だからこそ、この曲が今の私に物凄くパワーをくれたのである。

”案外そういうものなのよ 流れるだけ流れたらいい
どんな自分も受け入れてく 生まれたての私でいればいい”
”失うものなんてもうないもうないし
残すところはスタート切るだけの伸び代ばかり”
”そろそろ考えてもいいかななんて
過去を嘆くのは馬鹿馬鹿しいとやっと気付いたよ”

友達と楽しく話していても、自分だけ未だ過去にとらわれていると感じることがある。ずっと誰かの背中を見ているようだった。というのも、誰かの背中越しじゃないと前を見るのが怖かった。自分がいつも頭に浮かべていたのは思い出の記憶ばかり。一生懸命がむしゃらに目の前のことに取り組んでいたあの頃。やっぱり中高生の時間は大学生とはまた違って、なんやかんやあったとしてもかけがえのない日々だったなと思う。

そうやって、自分に対する前向きな気持ちがどんどんどんどん減っていっている中、この曲はそんな空っぽな自分を「案外そういうものなのよ」と認めてくれて、(もう前を見ても大丈夫じゃない?)と語りかけてくれるようであった。

また、何としてもこの曲はメロディーがずるい!サビでのボーカルの長屋さんの綺麗で伸びやかな裏声、今回もカラオケで歌うの難しそうだな、、、と思うのと同時に一度聴いたらもう頭から離れない。スッと聴く者の心にまで届くその歌声は、本当に憧れる。

「これからのこと、それからのこと」は、今後も私の人生において背中を押してくれる曲であろう。少なくとも、今の私は元気である。たまに現状を思いだして折れそうになるけれど、なんとか前を向こうと思えている。

そう思わせてくれたこの曲に、心から感謝したい。

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