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徒然草 コップの中から、心地良い拡張をする

眠りに帰るたった6時間の家。眠りも仕事もご飯も運動もずっと24時間の家。家賃が家賃として払えてる、と納得するようになって早1ヶ月半。
自分にとって快適な家は、欲しいものが欲しい時に手に届く家になり、半径5メートルの世界を行ったり来たりする毎日。

少しそわそわしてきた。外に行きたい。電車に乗りたい。新しい景色を見たい。ソワソワ、ソワソワ。
COVID19禍におけるニューノーマルの世界。家の中をどう拡張できるのか。インドアをアウトドアにどう感じられるのか。
ふと考えてるなか、自分が手にしている「コップ」は、世界を拡張してくれるアイテムだった。

自宅にあるコップは、とても不揃いだ。ペアグラスはないし、コップの形もバラバラ。青い色もオレンジも、土質もガラス質も。バーラバラ。

全て、お出かけ先で購入した、お土産のコップだからだ。

アメリカ行ったときのグラス、スターバックスの各国限定コップ、弟とバルセロナ旅行で買ったオレンジのコップ、コペンハーゲン旅行の蚤の市コップ、ディズニーランドのドナルドのコップ…
ぜーんぶ、旅の記憶がひっついている。
ドイツに行った思い出が、ビールではなく、お〜いお茶と一緒に思い出される。ディズニーランドに行った思い出が、冷たい牛乳と一緒に思い出される。

ただただ、コーヒーを飲んでるときは、機能としてのコップ。
ため息ついて、コーヒーを飲んでるときは、記憶としてのコップに変わるコトがある。
家にいなきゃいけない制限がなかったら、記憶の拡張まで気づけなかったかもしれない。

ステイホームで、心地良い拡張。まだまだきっと、出来るはず。

でも、そろそろコップを買いに、旅に出たくもあるのは、ここだけの話。

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