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#46消えない想い/運命の恋

そしてあっという間に一年が経ち、長女同様、次女が一歳半になるタイミングで彼女も保育園に入園させた。
本当は私はしばらくゆっくり過ごす時間が欲しかったけれど、ちょうど友人から子供達が保育園に行っている時間に仕事をしないかと声をかけてもらったので少しだけだが、社会復帰することにした。職場には日本人の友人も居たし上司も同僚にも恵まれ、良い気分転換の時間になった。

しかし、自分の時間ができ、手探りながら育児にも慣れてくると、主人の小さな様々な事が気になるようになった。そして、私の心に溜まったものたちが蓄積され、時々爆発するようになった。それは時に主人と喧嘩し、時には子供達に当たるようになった。しかし、喧嘩や話し合いをしても結局毎回何も解決はされず、子供に当たった後は自己嫌悪になり、精神的に不安定な日々が続いた。
そしてそんな時、思い出すのは決まって"アナタ"の事だった。
そして思い知らされる。やっぱり私は今でもアナタの事を想っているんだと。
日々私の中の"アナタ"が大きくなる。今頃アナタはどんな生活をしているのだろう。きっと私なんかよりずっと素敵な女性を見つけて結婚し、子供ができ、幸せな家庭を築いているんだろう。何で私は自らアナタから離れてしまったんだろう。今でもこんなに好きなのに…。後悔しないと思った自分の決断に、こんなに後悔するなんて。ちゃんと自分の気持ちをアナタにぶつけて、ちゃんとアナタに振ってもらっていたら、私はこんなに後悔する事はなかったんだろうか。もやもや、ぐるぐる、行き場の無い思いが私の体に充満する。
そしてある日とうとう私はアナタの事をインターネットで検索してしまった。そんな事をしても何にもならない事は分かっている。けれどもう抑える事が出来なかった。そして…良いのか悪いのか分からないが、アナタのフェイスブックを見つけてしまった。写真を見たら一目で分かった。心臓がドキンとした。

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