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これからの人材に求められる"データ×AIリテラシー"

「市場価値の高い人間になりたいんです!!」

こんなことを言いながら就活をしていたころの自分に教えてあげたいのが今回のテーマ。

これからの社会に求められる人材とスキル」についてお話ししていきます。

前回の記事では、書籍「シン・二ホン」を引用し、現状の日本の気持ち良いまでの負けっぷりと、打開策について説明しました。

日本はまず"AI-ready"な(AIを議論・活用する用意ができている)社会を目指すことが必要だというのが前回の結論だったのですが、今回はさらにこれを深堀りして、

じゃあそんな社会の実現にはどんな人材・スキルが必要なの?

という部分について、核となる"データ×AIリテラシー"に絞ってお話ししていきたいと思います。

ということで、この記事はキャリア形成に悩む全てのビジネスマン、就活生の方々におすすめです。

正直、この記事で紹介するスキルセットを得ることができれば、市場価値の高い人材になれることは間違いありません。"これからの社会に必要な人材の要件"なわけですから。

当然、楽に実現できるものではないんですけどね。

それでは、本題に入っていきましょう。

データ×AIの力を解き放つための3つのスキルセット

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著者の安宅和人氏も所属するデータサイエンティスト協会が定める、スキルチェックリストによると、データ×AIを活用するためのスキルセットは、3つに大別されます。

統計数理・情報科学系のデータサイエンス力、これを計算機環境をうまく使い実装・運用するためのデータエンジニアリング力、課題を整理し、サイエンス、エンジニアリングを繋げるビジネス力です。

それぞれについて、詳しく説明してきます。

①ビジネス力

課題背景を理解した上でビジネス課題を整理し、解決する力がビジネス力です。事象をありのままに受け止める力や論理的思考力、人に伝える力などが複合的に絡むビジネス力ですが、どのような課題をどの局面で解決すべきかを見極める上で必須の能力になります。

②データサイエンス力

統計数理、分析的な素養の上で、情報処理、人工知能などの情報科学系の知恵を理解し、使う力がデータサイエンス力です。データを適切に扱うためには、統計的にものを考えられることが必須であり、特に線形代数や微積分といった統計数理、数学がベースとなるサイエンス力も極めて重要な能力となります。

③データエンジニアリング力

ビジネス力、サイエンス力の上で、初めて活きるのが、データを意味のある形に実装、運用できるようにする力であるエンジニアリング力です。キカイに指示を出し、量的な展開をするために必須の能力がこれにあたります。

全てのスキルセットを身に着けておく必要がある

以上の話から薄々感じている方もいるかもしれませんが、価値を発揮するという観点で見ると、3つのスキルセットはいずれも必須になります。

ビジネス力が無ければ、解決すべき問題の定義づけや整理ができませんし、サイエンス力が無いとデータが得られても適切なアプローチが取れません。そしてエンジニアリング力が無ければ、量的な展開が不可能となり、必要な変化を十分に起こすことができないのです。

このような理由から、価値を出すためには個人が3つのスキルセットを漏れなく身に着けておく必要があるということになります。

おわりに

「いやいや、全部のスキルを身に着けるとか無理っしょ...。」

これまでの話とスキルチェックリストを見ると、そう思う方も多いかもしれません。

でも全てを完璧にする必要は無いと著者は言っています。軸足がどこかにあり、残りは最低限を身に着けていれば、チームで補い合うことが可能だからです。

なので途方に暮れる必要も無いのかもしれません。

ちなみに、総合職でキャリアをスタートする僕は、まずビジネス力をしっかり固め、そこに軸足を置きつつ、次に大学院での経験を活かしてサイエンス力を、そして最終的にはエンジニアリング力を最低限のレベルで獲得していけたら良いなあなんてことを今回ぼんやり考えていました。

戦略的にキャリアを積み上げていけると良いですね!

ということで、今回はこのあたりで終わりにしたいと思います。書籍には今回取り上げたスキルセット以外にも、大切なことがたくさん書かれていますので、是非読んでいただければと思います。

この記事が皆さんのキャリアを考える上で少しでも役に立てたなら幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



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