キューバ旅行記②ー1 出発

2月15日
羽田から出発

新婚旅行。自宅からキューバ首都ハバナ、ホセマルティ国際空港まで約24時間の旅。当初京都から羽田空港まで夜行バスで移動したいと嫁に申し出たが、嫁だけでなく身内からも全力で反対され新幹線で品川まで行く。(ちなみにあまりにも私が“金がない”とごねたので、母に差額を補助するから新幹線で行けとまで言われたように思う・・・。)
 

18:50羽田発、16:45トロント着。そこから18:45トロント発の22:25ハバナ着の行程。時差が14時間ある為、たった4時間足らずの移動時間に思えるが、自分の心臓はしっかりと18時間分働き続ける。もともとジッとしてられない性格の私。さらに飛行機も苦手。はたして大丈夫だろうか・・・。覚悟を決めて搭乗。案外普通に乗ってられた。機内食が美味しかったのと、夜食のインスタントラーメン(カナダ味)が想像を絶する程ブヨブヨでしばらく胃もたれしたのが私の退屈を凌いでくれた。

 トロントへは予定通り到着。外はマイナス30度。どうやらトロントでも寒い方だそうだ。飛行機が完全に停止するも中々ドアが開かない。機長の話を隣にいた日本人の方に通訳してもらうと、あまりの寒さにドアが凍って開かないようだ・・・。“まあ次の乗り継ぎ便まで2時間あるから間に合うやろ。”と余裕こいていたけど中々開かない。機内放送は英語ばかりで何言ってるかチンプンカンプン。隣の方も寝てたので逐一通訳をお願いするわけにもいかず。結局1時間ぐらい閉じ込められただろうか。さすがに次の乗り継ぎの事もありだんだんと焦った。たかが凍ったドアを開けるだけなのに何をそんなモタモタしているんだと思ってしまう。お湯をかけたらいいんじゃないか。俺が手伝ったろか?そんな思いだった。 

ようやく扉が開き、急いで飛行機を降り、カナダの入国審査みないなのを受けて(これがまたちんたらしてて30分ぐらいかかった)、ハバナ行きの飛行機を探す。案外すぐ見つかる。そして辺りには人がたくさん。セーフ。安心した私たち。掲示板を見るとハバナ行きも寒波の影響で1時間以上遅れが発生しており搭乗も開始されていなかった。羽田からトロント行きの便はアジア人もそこそこ見られたが、トロントからハバナへ行く飛行機にはアジア人は私たちぐらいしか見当たらない。いよいよだ。いよいよ知る人ぞ知る、キューバへ向かうのだ。

 飛行機は遅れつつもようやく飛び立ち、極寒のカナダから南国のキューバへ向かう。空から見るトロントの夜景はまさに絶景だった。結局ハバナに到着したのは24:00頃。到着したのもわからないぐらい外が真っ暗だった。長旅で疲れを感じつつも、ようやくキューバについたのだ。あこがれのフィデルとゲバラが作った国、不思議な社会主義の国、キューバ。疲れていても心は踊る。ウキウキする。“まぁとりあえず、ホテルにチェックインして体を休めよう。“と思っていたけれど、そこからがまた長い。入国審査、それから両替、いちいちめちゃめちゃ時間が掛かる。”これが社会主義国の洗礼か!“と痛感する。なんというか全ての職員さんがのんびりとしている。そしてそれに対して他の人たちも特に何も感じてなさそうである。だんだんとそれに慣れ、時計を気にするのもやめた。キューバの方に一歩近づけたように感じた。
 両替がようやく終わりホッと一息。空港の外へ。外は排ガスの臭いがした。さて、どうやってホテルまで行こうか。と考えていると現地の男性に声をかけられる。

「〇$▽?℃※#◆&〇??」

2人ともスペイン語はまったく理解できず、ポカーンとしていたら“とりあえずついて来いよ!”みたいな感じで歩き出した。絶対怪しい。いきなり全財産を奪われるパターンだ。そう思っていたけれど、体が疲れていたことと、あたりが暗闇過ぎたことで2人とも思考がまったく働いておらず、なんといわれるがまま男性の後をついて行ったのであった・・・。


②ー2へ続く


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